笛吹牧師フルート教室

播磨地方・姫路と網干でフルートとリコーダーの教室を開設しています

早期音楽教育の弊害例

2011-09-28 12:30:08 | 日記
のだめカンタービレを何度も見ています。
マンガチックにおもしろいこともありますが、やはり音楽学生の時代がいかに楽しかったを思い出させてくれます。
4年などあっという間でした。
幸いにも卒業後にも、10 年ほど同じような生活を続けることができました。
音楽ざんまいの日々が十数年続けられました。
その後、人生にはいろいろ苦労があったものの、それらの日々の輝きが、自分の一生は何て楽しかったと言わせます。

ドイツ語学校に入ったのは、もちろん音楽の勉強のため
神学の学校で学んだのも、音楽を一番生かすのはキリスト教会であることを確信したため。

ところが、これほどの喜びはないと、思われた音楽漬けの学生時代に、嫌々授業にでる人があまりにも多いことに驚きます。

彼らは音楽が好きか否かがわからない時期から、音楽の訓練を受けてきました。
音楽が自分に向いているか否かがわからない時期から。
一生の友として、音楽と付き合う決心の前から。

彼らは、義務として課題として、音楽をやってきました
そろそろ疲れきってはいるものの、ほかにすることもないし、長年親しんできたピアノなら、特殊能力として、社会に通用するかという安易な考えで。
主婦になるなら、ピアノ教室でバイトにくらいなるだろうからなどと。
こんな先生に習うと、全身から「音楽って、面白いよ」というメッセージをにじみ出していないので、またおなじように、義務と課題の音楽しか、生徒に伝えられない公害がおこります。

あるいは権威的に「エライ先生」としてそれぞれの地方に君臨します。
音楽は権威ではありません。楽しむものです。

階級をつける(卒業大学をひけらかす。師範、家元的実力と関係ない階級制度など)
グレードなどと、楽器メーカーが、階級をつけます。
一応の目安にはなりますが、家元制度のパクリで、私は音楽的には邪道と思います。
同じくなんとか大学教授とか、なになに交響楽団首席奏者とか、肩書きと優秀な教師とは一致しません。

柔道の段位では、2段と10段が試合すると、まず、2段が勝つと思います。
なぜなら10段がもらえるのは、長年、団体への貢献度も高い老齢者だからです。
長年の経験は貴重なものですが、肩書きと実力は常に一致はしません。





音楽開始年齢2

2011-09-26 19:19:02 | 日記
音楽早期教育で、ある種理想的なのが、五島みどり、龍の兄弟でしょうか。
十代にして、国際的な演奏家に育っているにもかかわらず、
徹子の部屋に出たみどりちゃん
「大学は音楽以外のことを学びたい」
「ああっ!あなたまだそんな世代なのね。」
龍くんは、空手に熱心。
空手をするヴァイオリニストなど、聞いたことない。
そして育てた母親の節さんは
「音楽家になれるようには育てたけど、後は本人がそれをやりたいかどうかで、決めればいい」
なんという余裕!

国際的な演奏技術と人気を持ちながら、それにとらわれない。
もっと意欲を持って取り組めるものがあればそれもいいとは。

音楽の早期教育で、頭を鍛えて、進学競争にも強くなるのもいいかも。
あるいは、もともと頭がいいから、音楽も早期から才能を現すのか。

でも並みの我々には真似はできません。
龍くん出産の時。
急に産気づいてタクシーで病院に飛ばします。
赤信号も警笛を鳴らして、運転手が窓から怒鳴りながら通ります。
手術しないと赤ちゃんか母体かどちらかが死ぬとドクターにサインを求められます。
みどりは病院に駆けつけようとしても、ヴァイオリンを練習してから出かけます。
母の節さんは、麻酔でもうろうとしながら、駆けつけたみどりに
「練習は」「終わった」と会話して、また意識をなくしたという。
なんと凄まじい。
真似できますか?
「母と神童」五島節物語 奥田昭則著 小学館

次回3は、早期教育の危険性を語ります。

音楽開始年齢1

2011-09-18 15:56:21 | 日記
結論から始めると、そりゃ絶対、音楽や語学は幼少時の聞き取り能力がすばらしい時にやったほうが有利でしょう。
ネイティブの発音は、成人してから学んでもできません。

昔の映画俳優は、京都に撮影所があったため、関西在住が多かったようです。
べたべたの関西弁でしゃべります。
この人たちは、テレビ、ラジオで、標準語の放送を毎日聞いているので、標準語での芝居もできます。
アクセントが逆なので、切り替えれば簡単です。

東京で生まれ育った俳優が、関西弁で演技すると、もう気持ち悪くでいけません。
NHKの大河ドラマは、明治の薩長や白虎隊の東北弁が必要ですが、これまたほとんど東京出身の俳優は、不自然アクセントで気持ち悪い。
私には方言がわからなくても、無理してることはわかりますから。

音楽もそうでしょう。
そうなると、我々日本人が西洋音楽をやることに、絶望的なものがあります。

希望はあります。
フルトベングラー時代のベルリンフィルフルート奏者、オーレルニコレ初来日の際、喜んで飛んでいきました。
フルート1本で、こんなに広く深い音楽の世界が作れるのだと、フルートの可能性そのものの認識を新たにさせられました。
そして、福島一夫作曲の「冥」を演奏しました。
仏教的な思想を漂わせ、能管の奏法も取り入れられた純日本音楽。
「日本人より日本のこころを表現している。くやしい!」
多くの人が感動しました。



雪彦行きましょう

2011-09-09 22:46:24 | 日記
来週土曜日9月17日があいてます
播磨の名峰です
といっても、最近の私はここばかり。
月末に鳥取の大山に行けるかも
先月の八ヶ岳は見事に雨ばかり
いざ、リベンジ
江戸の敵を長崎で

向かって右の角のような岩峯が地蔵岳
この山頂からの眺めが、この山、最高のビューポイントと思います。
コワイけど危険は少ないです。
鎖がしっかりついてますから

高齢者演奏家の記憶力

2011-09-09 21:27:27 | 日記
素直に尊敬する人たち

まず俳優
 「渡る世間~」の俳優たちの長いセリフにいつも関心します。
さぞ大変な努力が必要だろうと
テレビスタジオの収録なら、カットごとの台本確認も可能ですが、舞台俳優は、ただただ長時間用に膨大なセリフ。
特に老人役には実際の老人俳優があたりますが、どうしてあの長セリフがあの年で覚えられるのかが。

我らが仲間。オペラ歌手も同様。
ひたすら尊敬
特に、例えば團伊玖磨の夕鶴をやる時には、外国人が日本語を覚えて歌うのは、それだけで尊敬!
問題は声楽家の寿命は、割と短い。
声のつやが年とともに失うせいか。あるいは歌詞のド忘れか?

ピアノやヴァイオリンの奏者は、90歳過ぎてもステージに立っている。
これは私も若いころは「骨董品趣味」と批判的だったけど、今はひたすら尊敬。

我々管楽器奏者は…?
これはいけません。
楽譜を見るくせがあり、楽譜なしにはステージというか、人前に立てなくなっています。
高齢演奏者も、ジュリアス ベイカーが70歳で、名人芸を披露してくれたのが、私の知る範囲です。
だれか~!
あ、私が入れ歯で、高齢金記録を目指そう。

健康遺伝子の記事を書きました
http://harrynatanael.blogspot.com/
この中で
100歳を超えた陸上選手がマスターズで、次々世界新記録を出します。
ほかに選手はいないので、すべてが世界新記録になります。
私もこれを目指そう!
音程感覚、リズム感覚がどうしても鈍くなるので、細心の注意を持って、お客さんに不快感を抱かせない演奏。
要するに、嫌われない演奏を目指す。
現役演奏家はお客さんに喜ばれる演奏でなければ、どんなにうまくてもただの自己顕示欲。
最高齢は、生きていること自体が「芸」であり、骨董趣味であり、次世代の演奏家寿命も希望を持たせます。

これならできそう
いや、最高にむずかしいのかも