これは警視総監を勤めた後1974年(63歳)自民党の参議院議員になり、法務大臣に就任したことがある秦野章氏の発言。秦野氏は田中角栄に大変近かったことで知られているが、『文芸春秋』1983年12月号の秦野章前法相のインタビュー記事の中に「…(前略)…この程度の国民なら、この程度の政治ですよ。…(後略)…」との記載があった、とのこと。
この言い方は大変問題ではあるが、独裁的な権力者が全権を掌握しているような国家ならばともかく、選挙を通じた代議制民主主義の国である以上、国民の政治意識やイデオロギーの傾向などは、選挙を通じて選ばれた政治家の姿や政権に就いている政党に反映されている・・・のだから、政治のレベルとはまさに国民のレベルを示すのは当然だろう。
一方で能登半島の地震で、多数の死者・・・潰れた家屋の中で救助を待ちながら低体温症などで亡くなった人までいるではないか・・・や避難を余儀なくされている人がいるにもかかわらず、莫大な金を税金から受け取りながら。さらに薄暗い自分の「裏金」の言い訳に奔走している政治家たち。これが国民に選ばれた政治家であり、その無能な政治の責任は結局様々な形で国民が負うことになってしまう。
しかし、こうした政治家を一掃するのはある意味では簡単だ。選挙で当選させなければ良いだけのこと。それが出来ないのだから「この程度の国民」と言われても仕方ないのではないだろうか?