こちら の続きです。
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「無作為な運命を受け入れる ― クリストファー・ノーラン&ジョナサン・ノーラン対談 ― 」
title:Allowing Fate to be Arbitrary
― A conversation between Christopher Nolan and Jonathan Nolan ―
via:Introduction ~ DUNKIRK Screenplay by Christopher Nolan (pp.ix-xxxvii)
C:機能する方法は仕上げの手順を通る。映画が行える素晴らしいことは視覚的に君を瞬時に登場人物の
ジレンマと同じ立場に置くことだ。そして僕はそのやり方で欠けることのない脚本を組み立てたかった、
誰かについての話にならないように、かつスクリーンから去った誰かのお蔭で呼び起こされる登場人物
への共感にもならないように。その瞬間にただ彼らなんだ、とにかく彼らを気に掛けることができる ─
彼らは桟橋の厚板を走って渡ることができるのか? 僕はそうせざるを得ないとはしたくないんだ、
だから彼らがやり遂げてもそうでなくても関心がある。それは混じりけなしの映画というある種の考えに
狙いを定める。それが上等とういうことではない。─ 僕は映画の台詞を愛しているしバックグラウンド
の着想を包含する映画も大好きだ。けれどそれがサバイバルの物語に相応しいと考えた。
僕が調べたもう一本のヒッチコックの映画「 救命艇 」は、あまり成功を収めてはいない映画だが、
かなり興味深い。救命艇で起こる全てのことだ。君は瞬時にその瞬間の人々の構造と一体となってまさに
そこにいるんだ。それが人に対して行うこと ─ それはサバイバルに関して興味をそそられることだと
僕は思う。「 黄金 」も、そう。僕のお気に入りの一本だ。あれは極めて言葉による映画だが、スケールの
大きさがある映画で、巨大な地形があった。