僕の細道

【となりの山劇】第42話

<暗い夜道で の巻>

 ある日、会社の帰り、時刻は夜の11時頃だったかな?
 JRの駅を降りて自宅に向かう途中。道はほぼ一本道で、駅から離れるほど街灯が減ってきて、どんどん暗闇になっていくのです。気がつくと、私の前方に女性が同じ方向へ歩いていました。
 こーゆー状態は、なんかイヤですよ。自分の歩く速度は割と早い方だと自負してますので、すぐに追い付いてしまうのです。すると、前方の女性のに明らかな緊張が見られ、歩き方が固くなってくるのがわかるんですよね。

 こんな時の解決方法は2つ。まず、思いきって一気に追い抜く。追い抜く瞬間に極度の緊張が伴いますが、一旦抜いてしまえば、後は急いでそのXポイントから最大加速で離脱すればよいのです。
 次にこちらの進行方向を変える。そう、あえて遠回りするのです。そうすれば、とりあえずその場の気まずい緊張からは開放されます。しかし、遠回りしてから先の交差点などの出合い頭に出会ってしまったりすると、もっと気まずい状況になるかもしれません。
 反対に一番ヤバイのは、女性の後ろで自分の歩く速度を落としてしまう事です。この場合、間違いなくつけられていると勘違いされ、いきなり走り去られたりします。
 今のところ、最初の「追い抜く」という案を採用していますので、どうにか事無きを得ています。

 さて、実は先日、いわゆる痴漢の現場に出くわしてしまいました。その時も冒頭のような状況になっておりまして、やだなーと思ってその時は道路の反対側の歩道に進路を変えたのです。そして位置的にちょうど追い抜いて引き離しにかかるその時、右斜め後方から「イヤッ!」という声が聞こえて、振り向くと一人の男が後方へ逃げて行くではありませんか。そして被害に遭った女性はその場にへたり込んでいました。幸いにもケガや盗まれた物は無いとの事でしたが、そのショックは大変なものでしょう。それ以来、その辺りを通る時はついきょろきょろとしていしまいます。

 あー、びっくりした。

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