双子の花

お晩です
我が家の雑木林に、檀香梅と山茱萸が並んで咲いています
共に木に咲く岐路の花で殆んど同じような形をした花です
勿論木肌や、目や木色を見れば直ぐに分かりますが花だけだと見分けが難しいほど似ています
檀香梅は　昔、親戚のＡ山家にお邪魔する時に、通った川っぷちに崖の上から乗り出すようにして咲いていました



父がまだこまい私に一枝折ってくれて、「此れはジシャという花だよ。どんなにつらくても寒くてもじっと我慢して春一番に咲く花で強い花だよ」と教えてくれました、、、強い言うことは喧嘩が強いとか、相撲が強いとかしか理解できない頃で
「綺麗な花何にそんなに強いってすげえなあ」と感心したものです
今色々なことの強さを知り其の真反対にある弱さも知り、其のバランスの難しさも知りました、漸く其の事が分かって来たらもう人生の終盤に来ています
折角分かった事も活用する機会も無く埋もれて行くのが残念ですね
私の花好きはこんな豊かな自然の中で培われたのか或は知らず知らずの内に父の影響を受けて居たのかもしれません



一方山茱萸はまったく同じような花でも、花びらが見受けられず、おしべと雌蕊だけが目立つ花です、
然し、春一番の葉といい、すらりとした細身の葉っぱも、秋の燃えるような紅葉も
見ごたえがありますし、何よりも其の赤い見はとても綺麗であり其の果肉は私の大切な漢方薬です
全ての葉っぱを落としてもなおみずみずしい果実は感動ものです
ただ漢方にするのに果肉だけを取り出すのがかなりの仕事です、若い内では出来ない気長な仕事です
何かに効くとなるとどんなに寒くても面倒でも出来るものですね
歳には勝てませんね
双子の花に癒されて今日も頑張って仕事が出来ます

そんじゃあ又話すべえ
遊童子