日々草創

「清く、楽しく、気持ち良く」、、、アホのままでもいいんです。

一期一会

2009-09-27 | 日記
世の中とは狭いもので、ある日突然、意外な場所で意外な人物と予期せぬ出会いをする事がある。
場合によってはそれが運命の出会いへと変わり、またある時は歓迎されぬ出会いともなる。
いずれにしても、色々な想いが交錯する出来事になるだろう。

しかしそんな予期せぬ出会いは、いつ、どこで起きても不思議ではなく、誰にでも訪れる可能性を秘めている。
どんな出会いがいつ訪れても良い様、常に冷静を保てる精神力を身に付け、それらが少しでもプラスになるよう準備しておくと良いのかもしれない。

ちょっと前の話だが、後輩からのお誘いでコンパへ行った時の事。

基本的には人数合わせで呼ばれているのだと思うのだが、彼ら曰く、僕が入ると普段のコンパじゃ出来ないくらいのディープな下ネタやアホアホゲームで盛り上がれるからと重宝されているようだ。
こんな純粋な男の子を捕まえて失礼な話である。

なにとも、そのコンパにて、僕は世間の狭さを痛感させられるような意外な人物と遭遇をした。

コンパ会場へ着いて周りを見渡した時だった。
僕は一人の女の子に目がとまる。
明かに見た事がある顔。
しかし、恐らく名前は知らない。
そして、どこで会ったかも思い出せない。

しばらくの時間、脳をフル回転させて記憶を辿っていった先に、その答えはあった。

それ以前に友達のクラブイベントへ行った時、酔っぱらいながら出向いたトイレで一緒になり、一つのトイレへ入ってツレションした女の子。
なにがどうしてそうなったかは「お酒に聞いてくれ」という不思議な出来事だ。

「あれ?会った事ありますよね?」
「うん。俺もそう思って考えてたんだけど、Rockイベントで会ってるよね」
「あ~!そーいわれてみれば!・・・でもあの時は飲み過ぎてあまり覚えていないんですよ・・・」
「そ・・・そーだよね。スゲー酔ってたもん」

どうやら彼女の記憶の中に僕の顔はあるものの、あの出来事は覚えていないようだ。
なんせ結構な酔っぱらいだったから無理はない。
とりあえずあの時の出来事は僕自身クチにするのも恥ずかしいし、なにより女子メンバーが引いてしまう恐れがあるので言わない事とした。

しかし、しばらく時間が経ってみんなが酔い始めた頃、お酒が弱くて誰よりも早く酔っ払ってしまった僕は、勢い余ってその事を口走ってしまったのだった。

「そーいえばイベントの時、一緒にトイレ入ったの覚えてない?」
「え~!全っ然、覚えてないよぉ!」
「やっぱりね~。お前さぁ、俺の目の前で堂々とおしっこしてたし、そのあと俺のチンチンまじまじ見てたぞ」

かなり離れた席に座っているその子との会話は皆の耳に入り、コンパ会場が異様な盛り上がりをみせた。

「え~!!きゃ~!マジ~?!」

そして、その直後に発した彼女の一言が、まるでスマトラ沖地震の津波前兆の様に会場を静かにした。


「私、しゃぶった?」


会場 「・・・・・・・・・・・・・・・」


そして津波第一波。

「きゃー!!なに~!ヤッたの~?!」
「いや!やってない!フェラチオもされていないし触られてもいない!」


そして彼女は、次ぎなる余波を引き起こす台詞を発した。


「わたしの穴、見た?」


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


「きゃ~!変態!さわらないでっ!」
「いや!みてない!!しかも穴って言うな!下品でもおまんこって言え!」

その後この下品な押し問答はしばらく続き、会場は異様なまでに盛り上がった。
そして切り出すんじゃなかったと後悔。


なにはともあれその日のコンパは、僕が起点となったディープな下ネタで異様な盛り上がりをみせ、幕を閉じた。
そしてまた、下ネタキングとしての伝説を残す事となってしまったのである。

世間とは狭いもので、こんなに沢山あるトイレの中で、よりによってあの場所、あの時間に、しかも一緒に入るという普通じゃないシュツエーションを体験した相手と、全く関係のない場面で遭遇するという偶然が、僕の株をグッと下げてくれた。
お酒って恐い飲み物である。

このように、どんな予期せぬ出会いにも事前の心構えを身に付けていなかった事で、プラスにするどころかマイナスに転じてしまう事もある。
予期せぬ出会いは、いつ、どこで起きても不思議ではなく、誰にでも訪れる可能性を秘めているということを、常に考えておく必要があるのだろう。
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マルボロマン

2009-09-09 | 日記


休日の昼頃、タバコを買うために立ち寄ったコンビニで偶然マックに出会った。

マックは以前僕がボーカルを務めていたバンドのメンバーで、ゴツイ体格に無精髭、黒の革ジャン、ダメージジーンズにエンジニアブーツという出で立ちで愛車ハーレーを乗り回しているワイルドな男だ。
普段は無口なのだが、ライブの時になると自慢のレスポールをヘビーな音でかき鳴らし、客席の男達を狂乱の世界へと導いてしまうという男の中の男である。
そんなマックがバイクチームの友人と2台の悪そうなハーレーでバッチリ決め、爆音を響かせならが現れた。

「ユタカさん。お久しぶりッス」
「お、久しぶりだねぇ。元気?」
「ぼちぼちッス。それより、いつになったらバンド再開するんですか?」
「ごめん、ごめん。ここのところDJの方にハマってたからさー」
「だめっすよ!そんなナンパじゃ。もっとヘビーな事しましょうよ」
「だな。そろそろガツンといかないとね」

マックは以前から僕の事をHard Rockのボーカリストとして一目置いてくれているらしく、会う度にバンドへ誘ってくる。
しかしそれを始めるには、僕自身もそのアウトローな世界を突っ走らなければいけなくなる為か、なかなか重い腰が上がらないのだ。

「まぁ、気が向いたらいつでも連絡して下さいよ。ユタカさんとだったら、いつでも集合しますから」

そんな台詞を吐きながら、黒いメットと細めのサングラスを掛け直したマックは、愛車のハーレーにまたがりながら笑みを浮かべ軽く会釈をした。

形はどうあれ慕ってくれる後輩の気持ちは、心から嬉しく思うものだ。
僕はそんな別れ際に、彼に対して挨拶代わりにと何気ない質問を投げかけた。

「また連絡するよ。ところでマック、今からどこ行くの?」

マックは力強いキックでエンジンに火を入れ、軽くアクセルを噴かしながら鋭い目つきで、こう答えた。

「わんわん動物園」

さすがマックだ。実に男らしい。
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