ちょっと前、親友のマーくんを中心に地元でクラブイベントが行われた。
地元で行われる自ら主催するイベントや身近な友人が主催するイベントは、昔からの知り合いが大勢集まって和気あいあいとした雰囲気がとても心地よく、僕にとっては楽しみな行事の一つである。
先当たってマーくんからイベントの宣伝を頼まれていた事もあり、周りの友人にも声をかけたが残念ながら仕事が入っていたり風邪をひいていたりと、僕がDJをしないという事もあってか殆どの友人は来ていなかった。
しかし会場は、お客さんの数が多過ぎず少な過ぎずで心地よい賑わいを魅せ、とても楽しい空間が出来上がっていた。
普段はあまり飲まない事もあって運転手になる事の多い僕ではあるが、たまたま友人に送迎してもらえるという事もあり、久しぶりにビールを飲む事にした。
とはいうものの僕は非常にお酒が弱いので、一杯で充分に酔っ払いになれる安上がりな人なのだ。
そんなこんなで酔っぱらった僕が踊っていた時、一人の女の子から電話が入った。
「なんか大きい音が聞こえるけど、どこで遊んでるの~?」
「あ、友達のイベントだよ」
「えー!聞いてないよ!誘ってよー!」
「あれ?仕事じゃないの?」
電話の相手はハナちゃん。
ここらでは、ちょっと有名なキャバ嬢だ。
タトゥーが体中に入っているものの、モデルのような体型と男ウケばっちりな顔、そしておちゃめな喋り方と天然っぽい話し方が男心をくすぐり、どこの店へ行っても人気抜群。
そして女の子の面倒見もいい事から他のキャバ嬢からも慕われていて、ローカルではあるがキャバ嬢の中ではちょっとしたカリスマ的な存在である。
そんなキャバな子なのだが、どうやら出勤途中の車の中で急に店へ出るのが嫌になり、Uターンして帰ってきたものの、する事がないので僕に電話をしてきたのだ。
「今から行くーっ」
「そんな理由で店を休むなよ・・・」
しばらくすると、お店に出る格好なのか可愛らしい服装で現れた。
「可愛いじゃん」
「あたりまえー」
そんな派手な女の子なのだが意外にも人見知りが激しく、僕の友人が大勢いる中でもいつもなかなか輪に入れない。
その為か頑張ってお酒を飲むものの、幸か不幸かお酒が非常に強く、いつまで経っても酔いが廻らずにずっと僕の近くでモジモジしていた。
「可愛いじゃん」
「うるさい」
そんなシャイな一面を覗かしながらモジモジするハナちゃんの手元を見ると、携帯がメールを受信しまくっているのに気が付いた。
「ほっといていいの?」
「いいよー、お客さんだから」
さすが人気キャバ嬢だけあって夜中だろうと頻繁に常連客からメールが入ってくる。
そして働いているお店がクラブっぽい所だからか、そのメールの相手も会社の重役や起業家など、ある程度の地位やお金を持った人が多いのだそうだ。
そんな中、いくつかそのメールを僕に見せてくれた。
「この人はねー、ぞのさんっていって、40歳過ぎで起業してウエディングプランナーやってる人なんだけど、結構仕事が出来る人みたいでお金も持ってるから常に指名してくれるしワガママも聞いてくれてすっごくイイお客さんなんだー」
題名「ハナちゃんえ」
本文「ぞのチャンだぴょん。こんどわ、いちゅお店に出るなりかぁ~????」
なんてこった。
ある程度仕事で成功し、その副産物で小金持になった人が少しぐらいキャバクラなどの飲み屋で若い女の子をからかいながら飲んでいても、軽いご愛嬌といったところだろう。
しかし何だ、このメールは。
少なからず会社内では人の上に立ち、若手社員の手本となるべきオッサンが、キャバ嬢と云えど年頃の女の子に向かって「だぴょん」とは何たる事。
こんな事だから世間の若い女子達がオジサンを馬鹿にするようになるのだ。
と思いつつも、面白くて笑いが止まらないメールのオンパレード。
そしてそれは、役職や地位が高いほど面白い。
そんな貴重なメールを見ておいて言うのは何だが、恐らくこうやってスキャンダルな記事などが生まれてくるのだろう。
壁に耳あり、クロード・チアリ。
最もプライベートで癒される空間だからと思っていても、油断は禁物。
そこに第三者が存在すれば、誰に見られ、どこにそんな恥ずかしい醜態が漏れるか解ったものではない。
アホな大人が悪いとは思わない。僕もその一人だ。
何よりコスプレした時のハナちゃんの写メを見せてもらい、萌えっとしてしまったほどである。。
しかし、これだけは心得ているつもりだ。
アホにも節度があるって事を。
地元で行われる自ら主催するイベントや身近な友人が主催するイベントは、昔からの知り合いが大勢集まって和気あいあいとした雰囲気がとても心地よく、僕にとっては楽しみな行事の一つである。
先当たってマーくんからイベントの宣伝を頼まれていた事もあり、周りの友人にも声をかけたが残念ながら仕事が入っていたり風邪をひいていたりと、僕がDJをしないという事もあってか殆どの友人は来ていなかった。
しかし会場は、お客さんの数が多過ぎず少な過ぎずで心地よい賑わいを魅せ、とても楽しい空間が出来上がっていた。
普段はあまり飲まない事もあって運転手になる事の多い僕ではあるが、たまたま友人に送迎してもらえるという事もあり、久しぶりにビールを飲む事にした。
とはいうものの僕は非常にお酒が弱いので、一杯で充分に酔っ払いになれる安上がりな人なのだ。
そんなこんなで酔っぱらった僕が踊っていた時、一人の女の子から電話が入った。
「なんか大きい音が聞こえるけど、どこで遊んでるの~?」
「あ、友達のイベントだよ」
「えー!聞いてないよ!誘ってよー!」
「あれ?仕事じゃないの?」
電話の相手はハナちゃん。
ここらでは、ちょっと有名なキャバ嬢だ。
タトゥーが体中に入っているものの、モデルのような体型と男ウケばっちりな顔、そしておちゃめな喋り方と天然っぽい話し方が男心をくすぐり、どこの店へ行っても人気抜群。
そして女の子の面倒見もいい事から他のキャバ嬢からも慕われていて、ローカルではあるがキャバ嬢の中ではちょっとしたカリスマ的な存在である。
そんなキャバな子なのだが、どうやら出勤途中の車の中で急に店へ出るのが嫌になり、Uターンして帰ってきたものの、する事がないので僕に電話をしてきたのだ。
「今から行くーっ」
「そんな理由で店を休むなよ・・・」
しばらくすると、お店に出る格好なのか可愛らしい服装で現れた。
「可愛いじゃん」
「あたりまえー」
そんな派手な女の子なのだが意外にも人見知りが激しく、僕の友人が大勢いる中でもいつもなかなか輪に入れない。
その為か頑張ってお酒を飲むものの、幸か不幸かお酒が非常に強く、いつまで経っても酔いが廻らずにずっと僕の近くでモジモジしていた。
「可愛いじゃん」
「うるさい」
そんなシャイな一面を覗かしながらモジモジするハナちゃんの手元を見ると、携帯がメールを受信しまくっているのに気が付いた。
「ほっといていいの?」
「いいよー、お客さんだから」
さすが人気キャバ嬢だけあって夜中だろうと頻繁に常連客からメールが入ってくる。
そして働いているお店がクラブっぽい所だからか、そのメールの相手も会社の重役や起業家など、ある程度の地位やお金を持った人が多いのだそうだ。
そんな中、いくつかそのメールを僕に見せてくれた。
「この人はねー、ぞのさんっていって、40歳過ぎで起業してウエディングプランナーやってる人なんだけど、結構仕事が出来る人みたいでお金も持ってるから常に指名してくれるしワガママも聞いてくれてすっごくイイお客さんなんだー」
題名「ハナちゃんえ」
本文「ぞのチャンだぴょん。こんどわ、いちゅお店に出るなりかぁ~????」
なんてこった。
ある程度仕事で成功し、その副産物で小金持になった人が少しぐらいキャバクラなどの飲み屋で若い女の子をからかいながら飲んでいても、軽いご愛嬌といったところだろう。
しかし何だ、このメールは。
少なからず会社内では人の上に立ち、若手社員の手本となるべきオッサンが、キャバ嬢と云えど年頃の女の子に向かって「だぴょん」とは何たる事。
こんな事だから世間の若い女子達がオジサンを馬鹿にするようになるのだ。
と思いつつも、面白くて笑いが止まらないメールのオンパレード。
そしてそれは、役職や地位が高いほど面白い。
そんな貴重なメールを見ておいて言うのは何だが、恐らくこうやってスキャンダルな記事などが生まれてくるのだろう。
壁に耳あり、クロード・チアリ。
最もプライベートで癒される空間だからと思っていても、油断は禁物。
そこに第三者が存在すれば、誰に見られ、どこにそんな恥ずかしい醜態が漏れるか解ったものではない。
アホな大人が悪いとは思わない。僕もその一人だ。
何よりコスプレした時のハナちゃんの写メを見せてもらい、萌えっとしてしまったほどである。。
しかし、これだけは心得ているつもりだ。
アホにも節度があるって事を。
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