中年オヤジNY留学!

NYでの就職、永住権取得いずれも不成功、しかし、しかし意味ある自分探しに。

未熟な3人(組)が演じる恋の顛末(てんまつ)― 上海にて ―

2021-03-23 13:55:23 | 日記
未熟な3人(組)が演じる恋の顛末(てんまつ)― 上海にて ―
2021/3 /23 記

(息子が突然、会社を辞める宣言)
 今から約10年前なんと言おうか日頃、口の重いご本人(私の上海育ちの義理息子)がここで切り出さなければとも言えるギリギリのタイミングで話があると。
場所は彼のマンション近くの川口のレストラン”華屋与兵衛”。

私も以前から何かが燻って(くすぶって)いるとは感じていたが、本人からは初めて。 
さながら家族会議・・いや真にです。
本人曰く、会社(東京)を辞めて、三か月後に上海の高校の同級生の彼女と将来は結婚を前提に上海に行くと。
振り返れば、私達が再婚してから約1年後に、本人の事を考え高校1年生の時に日本へ呼び寄せた。 例え日本の定住ビザは簡単に取得できても、日本での学生や生活経験が無い事には、日本を足場にすることは難しい、今しかないと。

 ただ驚くほど、勉強の嫌いな子供だった、高校の中間・定期試験には私が塾講師のようにサポート、模擬問題も作ったり。 しかし勉強が嫌いながらも、本人も家族も大学進学のつもりで、AI入試も何校も受けた。

ところが一般入試を間近にした年末に突然・・・
お父さん!お父さんの会社(コネで)で働けないかな?”
”何だ、お前、大学行かないのか?諦めたのか?”と私。
・・・(本来なら、その場で怒鳴り合いでも可笑しくない状況だが、余りに”落ち“が決まり過ぎていて言葉にならなかった)・・・
仕方ない、後は私が会社(物流)のトップに頭を下げ、息子は高校卒業後に正社員入社となり三年半経とうとしていた。

やって見なければ分からない的発想、まるで戦争に初めから負けるようなもの
しかし息子と彼女のプロフィール、また家庭ではギャップが有り過ぎる。
私には子供が玉砕(失敗)するのが目に見えていた、もちろん家内の目にも。
“話に聞けば、彼女は大学の法学部を卒業し銀行に就職が決まっていると言うじゃないか!おまけに父親は上海税関のお偉いさんでマンションを何部屋ももっていて、お前と彼女の家は比べようがないだろう!”と私。

私が足げに通った90年前半と中国は様変わりしてしまっている
当時、一般の人の月給は1000元(約15,000円)、家内の姉妹の家庭も普通の勤め人達だったが、このコロナ禍の前には高級車は乗り回す、年に海外の旅行を米国西海岸、欧州、オーストラリア、カナダへと、何回長距離旅行をすれば,気がすむのか?
上海のマンション価格の上昇も、日本のように何パーセントのような世界と違う、倍々と軒並み立地・内装に拘わらず億ション化してしまった。
中国には葉っぱをお金に換える、機械が有るらしい(冗談)。

続けて私は”日本人はこういうのを、梯子(はしご)を外されると言うんだよ、わざわざお前を上海に呼び寄せて(あたかも面接試験)、お前の中味と金の無い親と分かれば捨てられるんだ”。 
その間、家内も同じ考え、黙って聞いていた。

渡りに船の息子、人生経験不足な彼女の親や娘
 
この恋の”ゴタゴタ”も、単に好きだ、惚れたの話では無い。 息子も大学受験の試練からも逃げてスルーし、一流会社で無いにしても縁故で正社員となれた。 
しかし努力・苦労に耐え抜くDNAも持たず、にもかかわらず自分の居心地の良い生き方(職業)を相変わらず夢見ている。
彼は私の会社で働き始め3年、”嫌気を感じ始めていた”頃だったのでしょう。
お金貰うに、楽しい世界(会社)が何処にある?

そこへ上海の高校時代の同級生からの”誘い”、息子を呼び寄せ近い将来、もしお互いが納得し結婚。 息子の心の底にある”現状から逃げたい”を、上海での”将来の結婚”という聞こえの良い言い訳で、汚い壁を“桜色”で上塗りするつもりだ



 彼女も違った意味で、親の保護下で高校生並みの経験値で大学卒業がほぼ確定した心の余裕で、高校時代に息子の日本行きで中途半端な別れに再び”火がついた”のでは。
特に彼女のようなケースは、ほとんど世の中の事は分かっていないだろう。
家庭が安定(経済的にも)している親は子供たちに、社会を生き抜く大変さを見せないで来ていることが多い、あたかも親鳥が羽を広げ困難を見せずまた防御し、時には必要以上に頼もしい父親を演じ。

そして子供達は社会へ飛び立ち、生きていく事そしてご飯を食べることすら容易でないことを初めて知る。
彼らはこれから社会を生き抜く大変さを知り、まだまだ変わる”ずる賢く立ち回るのか”、”女を売って得する事を覚えるか”、もしくは”苦労しても正攻法が王道と知るか”。
女も男も3~4年で、無垢な顔つきから別物に変わっていく

彼女の親達にしても、人生の表通りを歩いて来た未熟者、高給取りだろうが,有名大学卒だろうが。
自分の娘と内の息子とが”不釣り合い”なのは明白だったのに、上海まで会社を辞めさせ呼び寄せずとも。
未熟な三者三様が演じた田舎芝居なのだ。

(息子に“かぐや姫の無理難題・・・
程なくして”やはり”、高卒の息子に対し、大学位は卒業してもらわないと、さらにバブルで高騰している住まい(マンション)を息子側で何とか工面する事を要求。 とても息子にも、私達が助けるにもとても日本円で1億円にも迫る用立ては不可能。

ただこれらの大卒の学位もマンションの購入も例えていうなら、かぐや姫の求婚者に”蓬莱の玉の枝”や”燕の子安貝”等とハードルを高くして、求婚者達に面と向かって断れないので、相手から手を引かせる手段なのだ

息子は働きながらその後、大学は卒業したが、既に勝負あり(事実上の離別)。

(結婚を決めてから、後付けでキャリアを上積みする、これ有りか?・・・
 若く生活経験(この世の浮き沈みを知らぬ)の浅いカップル、そして二人の結婚に口をはさむ親たちがいて、結婚を先に決めてから婿さんに医者・弁護士さもなくば一流会社もしくは上級公務員と理想を願う(要求する)。

世間体にこだわる親やあるクラスの方々の結婚を先に決め、それで後付けでキャリアの上積み、何か不自然。
普通の夫婦生活(同棲)をしているカップルが、男性の夢をかなえるために女性が看護師をやりながら数年にわたり生活を支え、苦労の後に資格習得とか男性の望みが叶い夫婦の宝話になるとは全く異なる話だ。

家の息子達のような人生の焼き入れが入っていない二人が、さらに親達も干渉する結婚のように、最後はどっちに転がるか分からない話”は慎重で有るべきだと思う。

これがビジネスや不動産の取引であれば、当然”立ち止まり”、リセットして双方が頭を冷やすところではないか。

話を早期の時点でリセット、つまり”白紙”にすることは、恥でも、失敗でもない
変なプライドと意地で突き進む方が、はるかに危険で、不毛、時には多くのものを失う。
立ち止まれる”ことは勇気であり、最後の命拾いの道標(みちしるべ)”となる。

(また別の投稿で)




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