中年オヤジNY留学!

NYでの就職、永住権取得いずれも不成功、しかし、しかし意味ある自分探しに。

クリスマス、人の気配は無くゴーストタウン、その夕暮れを迎えたコロンビア大学界隈

2019-12-24 12:54:05 | 海外留学
クリスマス、人の気配は無くゴーストタウン
、その夕暮れを迎えたコロンビア大学界隈
但し、AROUND 90’S
2019/12/24記

私はコロンビア大学近くに3年半住んでいて、大きな寮住まいといえども、食事に関してクリスマスは特別不便なシーズンでした。
その日は、いつもオープンしている寮のカフェテリアはクリスマス休日です。 かといって自分の部屋にはキッチンは付いていません。 各フロアにある団らん室にも煮焼きする設備もありません。
それでは外食ないし、店で食料調達と外にくり出せど、街の様相は一変、別世界。
馴染みの店が驚くほど休業です,いつものスーパーも、良くいくリーズナブルなレストランも、はたまた休むことを知らぬと思われたチャイニーズ・レストランでさえも。
何とかせねばと更に足を伸ばしても、いっこうに空腹を満たすチョイスは見あたりません。 あれほど学生や人々が行き交った人の姿がありません、店灯りが無いのも手伝って、異様な光景です。 戒厳令下の街にも似た
2011年の震災後、幹線道路の街路灯が節電の為に消され、見慣れた街の視界が一変し暗く別の世界であるかのように演出し、誰か説明せずも“大変な事が起こっている”と自然と理解するに似ています。

店探しも早めに切り上げねば、ダメな時はダメなのだ
コロンビア大学の界隈と言えども一般の人達の姿はほとんど見えません、店探しを諦めず先を進むと、歩道の中央に陣取る一人の女性ホームレスと遭遇。
少し腰の据わった、この生活が長い印象が私に伝わってきます。
街を歩く人が少なければ、迷いも無く私をターゲットにするのは当然です。
私はA QUARTER(25セント)を手渡しました、当時の25セントは悪くない金額です。
しかし彼女は更に“A DALLER, PLEASE” もう一ドルくれと口走りました
ホームレスでも、振り込め詐欺も”カモ”になりやすい人を見つけたら、執拗に放そうとしないのですね

直に真っ暗になる前に、彼女らにはそれなりの予定が有るのでしょう。
私は無視しそのまま、その場を離れました。
これ以上、店探しは危険で必要のない事も感じました。 更に暗くなったら腹が空いたどころの話で終わらないのも困り、寮へ戻りました。

クリスマス当日夜は家族で閉じこもり
 クリスマス前後の日中週末は、私も各自が食べ物を持ち込み式のパーティーに参加したことが有りますが、当日夜となると車がないとなると、帰宅が遅い時間の地下鉄は、電車は乗客が極端に少なく危険が伴います。
クリスマスでなくても友達を部屋に呼んでひと時を過ごしても、遅く帰るのは禁物です日本人で無くも帰宅時間に誰もがある一線を敷いています。 東京の治安や交通事情とは異なります
夜9時頃に自分の部屋に居ると、仮にも今日は暗い路上や地下鉄で金をせがむホームレスと顔を合わせなくてすむと“ホット”し“アア、良かった今日はこの時間に家に居られると。

そう言えば一度カフェテリアも休業しているクリスマス、寮の数人で電気窯でご飯を炊き、キャベツの塩漬けでご飯を食べたことがありました。 どっちみち界隈の店はことごとく閉まっているし、いくら歩けども無駄足という事を学習しましたから

(一人一人のクリスマスは映画やテレビの賑やかさとは別物
 クリスマス当日の夜は、家族ないし緊密な仲間を中心とした“閉鎖的”なイベント。
必ずしも大勢で“ドンチャン騒ぎ”ばかりとは限らない。
私がNY市の財政局でインターンをしていた時、仲間うちでクリスマスはどうだった?の会話が耳に入ってきました。
日本人だったら“メッチャ、淋しいクリスマス”と言ってしまうところ” を一人が“PEACEFUL(静かで、穏やかだった)” アメリカ人は上手く表現します

アメリカ人の偉い所はネガティブ(否定的な事柄)でも前向きに話しするところです
アメリカ人は料理が不味くても、日本人のようにその場で即“ウッ、マズー”あるいは”何これ?“のような反応はしません。
子供の時から一般に”美味しい“だけでなく、よくそんな誉めかたできるな!くらいの芸当をやってのけます。 学校のクラスの最後のお別れの授業では、生徒が教師に”このクラスは授業内容そして先生も素晴らしく、とりわけ・・・(ベラベラと)”、聞いている方の耳がかゆくなるが、ようやるわ!の世界。
どこかの大統領が“JAPAN IS A GREAT COUNTRY ・・・・”と褒め殺しにするに似ています


夜12時になり始める、RIVERSIDE CHARCHのクリスマスを祝う鐘は夜空を鼓舞する
 炊き立ての白飯をほぼ塩をかけて食べる、たった一日の籠城生活だったが、時計を気にせずいると、突然鳴り響く教会の鐘。
幾つもの鐘が連打そしてハーモニー、普段では聞けない美しい荘厳な音色で夜空を演出する
圧倒的な音色で、教会がこのNYCの街全域を支配し、人々の魂を鼓舞する。
鐘の音が、誰もの心を洗い流し、明日からの人生をリセットしてくれるかのようです。



(参考)この私のプログで、クリスマスに関し
“アメリカ人の食に対する執着心の無さは、むしろ強さか”でも書いています。