フロムYtoT 二人に残された日々

私と妻と家族の現在と過去を綴り、私の趣味にまつわる話を書き連ねたいと思っています。

二人が仲睦まじくあるためには

2024-02-05 23:37:03 | 日々の記憶

 私とtakaちゃんは知り合ってから50年、結婚してから45年を経過している。そして末娘が一人暮らしを始めてから15年以上、週末や祝日に子供や孫が来ることはあっても、日常生活を2人で暮らしている。けんかをすることはあっても長引くことはない。

 私はロマンチストでセンチメンタリストで女々しい。takaちゃんはリアリストで母性本能旺盛で雄々しい。私は義父とこれからも一緒に暮らしてもよいと最初は言っていたのだが、takaちゃんの義父を大声で詰る姿に心を痛め、同居は無理だと思うようになった。

私が「ずっと胃の調子が悪くて唇と口角にできものができた」というと、

「youさん、それストレスやが。私も体調が悪い」

というのです。

 私はこれまでの人生の中でストレスフルな生活を送ってきて、ストレス耐性は人一倍強いと思っていたのですが、takaちゃんに降参です。

 

二人が仲睦まじくあるためには愚かでいるほうがいい
立派すぎないほうがいい 立派過ぎることは
長持ちしないことだと 気づいているほうがいい
完璧をめざさないほうがいい 完璧なんて不自然なことだと
うそぶいているほうがいい
二人のうちどちらかが ふざけているほうがいい
ずっこけているほうがいい
互いに非難することがあっても 非難できる資格が自分にあったかどうか
あとで疑わしくなるほうがいい
正しいことを言うときは 少しひかえめにするほうがいい
正しいことを言うときは 相手を傷つけやすいものだと 気づいているほうがいい
立派でありたいとか 正しくありたいとかいう 無理な緊張に色目を使わず
ゆったりゆたかに 光を浴びているほうがいい 健康で風に吹かれながら
生きていることのなつかしさに ふと胸が熱くなる
そんな日があってもいい そしてなぜ胸が熱くなるのか
黙っていてもふたりには わかるのであってほしいた。

完璧をめざさないほうがいい 完璧なんて不自然なことだと
うそぶいているほうがいい
二人のうちどちらかが ふざけているほうがいい
ずっこけているほうがいい
互いに非難することがあっても 非難できる資格が自分にあったかどうか
あとで疑わしくなるほうがいい
正しいことを言うときは 少しひかえめにするほうがいい
正しいことを言うときは 相手を傷つけやすいものだと 気づいているほうがいい
立派でありたいとか 正しくありたいとかいう 無理な緊張に色目を使わず
ゆったりゆたかに 光を浴びているほうがいい 健康で風に吹かれながら
生きていることのなつかしさに ふと胸が熱くなる
そんな日があってもいい そしてなぜ胸が熱くなるのか
黙っていてもふたりには わかるのであってほしい

                       出典 吉野弘 「祝婚歌