木島平人

木島平の建築や

「競争やめたら学力世界一」福田誠治

2011-04-25 15:43:35 | 本と雑誌

先日読んだ「フィンランド豊かさのメソッド」に続いて、主にフィンランド教育について書かれた福田誠治の「競争やめたら学力世界一~フィンランド教育の成功~」を読む。
110425book ”学ぶということは、学ばない自由も許され、失敗する可能性も、失敗から立ち直る可能性も含まれているということらしい。教師はそれをずっと見守っていて、生徒が必要になったときに適切な支援をする。教師は支援をするけれど、決めるのは本人なのだ。日本の先生は「子どもをかまいすぎる」のだ”とあり、フィンランドと日本の成熟度の差を考えさせられる。


「アーキテクチャーとクラウド」原広司ほか

2011-04-19 17:43:25 | 本と雑誌

原広司や藤村龍至など10人が、それぞれ対談したものを「アーキテクチャーとクラウド-情報による空間の変容」として、まとめれている。
110419book 「クラウド」は、インターネットに接続することで、サービスを享受できるネットワークのあり方である。その都度雲のように形を変えるネットワークの姿がイメージされるのだろう。この「クラウド」による変革は、かつての電力によるそれにたとえられ、社会や産業の構造、都市や国家のあり方を変えるだろうと言われている。建築も、原広司の言うように、「均質空間」から「離散空間」などの新しいアーキテクチャーを模索する好機として促えられている。


「フィンランド豊かさのメソッド」堀内都喜子

2011-04-11 18:02:19 | 本と雑誌

堀内都喜子「フィンランド豊かさのメソッド」を読む。知らなかったが、堀内さんは、隣の中野市西町地区出身だそうだ。
110411book OECDの学習到達度調査(2007)で「世界一」のフィンランド教育は、日本でも注目されているが、それ以外にも、コーヒー消費量世界一などの食生活、大統領が女性で国会議員も4割が女性で、性別や年齢にこだわらない、上下関係があまりない文化、森に密着した生活など、留学の貴重な体験をもとに語られている。
”自立が求められ、常に自分で行動をおこし、何かを手に入れていく必要があるフィンランドと違い、日本では人間関係がいい意味でも悪い意味でも依存的だ”そうである。


「日本辺境論」内田樹

2011-04-06 17:04:54 | 本と雑誌

2010年新書大賞受賞の内田樹「日本辺境論」を、遅ればせながら読む。
110405book 内田は、「日本人とは何ものか」に対し、常にどこかに「世界の中心」を必要とする辺境の民だとし、日本人が集団で何かを決定するとき、その決定にもっとも強く関与するのは、提案の論理性でも、基礎づけの明証性でもなく、その場の「空気」であると看破したのは山本七平だとしている。


「教育格差の真実」尾木直樹/森永卓郎

2011-03-09 19:14:15 | 本と雑誌

最近の”おぎママ”としても注目を集める教育評論家・尾木直樹と経済アナリスト・森永卓郎の対談本「教育格差の真実」を読む。
110309book 尾木氏によると、「教育格差」は
1.学校間格差
2.地域間格差
3.体力格差
4.教師格差
であり、これが今、教育界ですさまじい勢いどんどん浸透、拡大していることを問題視している。