木島平人

木島平の建築や

「街場のメディア論」内田樹

2011-09-02 17:05:01 | 本と雑誌

内田樹の「街場」シリーズの「街場のメディア論」を読む。
110902book 大学での講義をもとに書かれたものだそうだが、子供の頃から、メディア経由で内面化されている、ものの見方、感じ方、判断基準そのもののを主題化し、その視点は、ハッとさせられる。


山崎亮「コミティデザイン」

2011-08-23 18:15:51 | 本と雑誌

同世代で、最近TBS「情熱大陸」でも放映され、注目されている山崎亮「コミティデザイン-人がつながるしくみをつくる」を読む。
110823book 「まちづくり」は、安易におしゃれな公園をデザインして「まちを活性化します」と提案するのではなく、まちづくりに最も重要なことはコミュニケーション能力であり、そこに住む人たちとの会話からその土地の課題を見つけてくる。そんな方法でまちづくりにかかわるのが理想なのだ。と語り、どこの地方も「まちづくり」に苦戦する中、本に書かれた、そこに住む人に根付いたハードにとらわれない「まちづくり」の方法は共感する。


ルイス・マンフォード「現代文明を考える」

2011-08-11 14:30:04 | 本と雑誌

20世紀を代表する文明批評家マンフォードの「現代文明を考える-芸術と技術-」を読む。
110811book_2 「芸術とは、人間が単なる動物として存続するための必要条件を超えて、意味と価値のある正解を自分で創造したいという要求から生じます。・・・・・科学や技術の実用的意味とはまったく異なる次元のもので、・・・・・」と語り、機械や技術、合理性に傾きすぎた現代に人間の行き詰まり、芸術や精神の必要性を考えさせられた。


「現代アートビジネス」小山登美夫

2011-07-12 09:58:01 | 本と雑誌

村上隆や奈良美智を売り出したギャラリスト小山登美夫の「現代アートビジネス」を読む。
(ギャラリストは、広くは画商に含まれるが、ギャラリーを持ち、自ら企画展示をする。)
110711book 『新しいアートが世の中に受け入れられていく過程とは、今までまったく存在したことのないものに、どうやって価値を見出していくか・・・・・僕は、現代アートという「わけのわからない」ものに出会ってこのかた、その価値を探し続け、今ではそれをビジネスとしてやっています。』と語る。
現代アートは、「わけがわからない」ものでも、刺激があり元気も与えてくれる。


東大景観研究室編「内藤廣と若者たち」

2011-07-05 17:13:28 | 本と雑誌

この春、東大の景観研究室を退官した内藤廣が、学生たちと行った質問集会を要約した「内藤廣と若者たち」を読む。いつもながら、説得力のある言葉。
110705book_2 12.主体の居場所の「まちづくりのときに、景観を整えたほうがいいという理由は、損得の話に置きかえるようにしている。・・・・・整った景観より、人間が生き生きとしているほうがよほどすばらしいとぼくは思う。」 という考えは、まったく同感。