昨日から天気予報が騒いでいた割には
が積もる事もなく
寒さが厳しい関東です。明け方近くには降ったらしいけど
出勤時間には、既に跡形も無く…もう8度目の冬なのに、まだ慣れないや
雪の無い冬・・・私はまだ 雪を見た事は無いがね・・・
現実としてはとても寒い事になってしまいますが、雪景色と木枠の窓というのはとても素敵です
ノスタルジックという言葉がぴったり。私が子供の頃はまだサッシではありませんでした
父の実家は明治に建設された建物だったので、とても古かったのです
それでも木枠の窓の外の吹雪を、いつ迄も見ているのが好きでした
一番古い記憶は、祖父と二人で並んで外を見ていた風景
火鉢と祖父のキセルで吸う煙草の香り。
あ、昭和ですからね(爆)明治や大正の話しじゃないですよ
昭和40年代の田舎では、まだそういった家が数多くありました。
祖父は早くに他界しましたが、イケメンでしたよ
明治生まれには珍しい175cmの身長とスレンダーな体型
女癖は悪かったけれど、キチンと女性をエスコート出来る甘い感じの粋な人でした
祖母からの躾は、例えば着物を着た時の車の乗り降りとか(雪道等がある為)
目上の人に対する挨拶や言葉使いといったものでしたが、祖父から教わったのは
コートを脱がせて貰う時の仕草や、ドアを開けて貰った時&椅子を引いて貰った時
どう「受け」たら相手がエスコートしやすいのかでした
確かにこれも、女性のマナーの一つだと思います。
殿方が気持良く達成感の持てるエスコートが出来るよう、女性が配慮すべきという考え方だったのでしょうね。
そんな事は男性は知られないように、子供の頃から日常の仕草や遊びの中で教えてくれた祖父の美学は、今でも素敵だと思っています。
絶対祖母には頭は上がらなかったけど
あえてそうしていた気がします
どんな事があっても、どんなに女性達とチャラチャラしていても
祖母が彼にとっては1番であり、何があっても最優先していました。
こう書くと格好良いけど、夫婦にしかわからない事ってありますからね
祖母はどんな気持ちだったのだろう・・・と最近考えます
祖父が他界してから、形見の懐中時計を修理する為
何時間もかけて、祖母は小樽迄行っていました。
祖母にとっても祖父は一番の男性だったのでしょう。
数人居たお妾さんの面倒を全員看取って、最後に他界したのが祖母でした
嫉妬心を抑えていたのかな?自分だけのところに居て欲しいとは言わなかったのかな?
自分がこの人にとって一番なのだとはわかっていても、送り出す時は辛くなかったのかな?
口では強い事は言っていたけれど、お洒落に余念が無かったのは
祖父の前でもいつも綺麗で居る為だったのかな?
正妻であるというプライドで、全部を押さえ込んでいたのかな?
「今」聞いてみたい事が、沢山あります
祖父と祖母は、命日が同じ日です
15年差があるけど(爆)
初めて見た暖炉を 懐かしいと思うのは 何故だ?
エドガーの表情がせつなく見えるのは、私だけかしら
客間には暖炉がありました。父の実家は自宅兼店舗だったので、普通の家とはちょっと構造的に違いました
全てが和室でしたが、お客様にお待ち頂く客間だけ大正に入ってから増築した部分だったので洋間になっていました
お座敷が入っていない時、暖炉のそばで絵本を見ているのが好きでした
家の中で一番暖かい場所だったんだもん(笑)
全てが冬の記憶です
私は冬生まれで、誕生日は一度も晴れた事はありません
迷惑な話しだと今でも言われます(苦笑)
北国しか知らなかった時は、豪雪にウンザリした事もあります
夜中にセッセと除雪も、当然していました
それでも深々と雪が降る「サイレント・ナイト」というのは本当にあって
(雪には音を吸収する性質があります)全く音の無い世界というのは実在します
夜中に頭の上に雪が積もるのを覚悟で、その中に佇んでいた事もあります
客観的に見たら、ただの怪しい人だろうけど
いいの。どーせ存在自体がおかしいって自覚あるから。
札幌では
通勤でした。地下鉄駅から少し離れた場所に住んでいた為です
冬は1時間程早く起きて、カーテンを開けて積雪量を目視してから出勤時間を決めていました
酷い時には、一度もアクセルを踏まないで職場に着いた事があります
オートマなので、ブレーキから足を離したら進むでしょ?
そのスピートでしか進まないという事なのよ
それでも車の中の1人の空間が好きだったので、苦にはなりませんでした
今は駅から徒歩5分の場所に住んでいるし、都会の道は怖いので殆ど
に乗る事は無いけど…それでも手放すつもりはありません
買ってから12年経ちますが、今でもエンジンは元気です。私が初めて手に入れた自分だけのお城
過去の色々な思いを知っているのは
かもしれません
その1人の空間に逃げ込む事が多々あったから。
今迄の人生の分岐点は、殆どが冬でした。だから、車の中で1人にやっとなれて
するのも、冬の車の中が多かったです
今は車の中で泣く事も無くなったけど(泣く事自体が無い
)
雲と違って、雪が降る前の白い空を見て
積雪の無い関東の地を見て、毎年思う事です。