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演出の方法:ダンサーとの仕事

そもそもセリフを言うという行為を、僕は身体表現の一つとして捉えています。勤めていた芸術センターで最初に考え出した事で、ダンサーが言うセリフと俳優が言うセリフに、どう言った違いがあるのか、という問いがあります。
 本質的に差異はない、と考えます。俳優はActorであって動く(Act )ことがセリフを言うこと以上に仕事だと思います。とはいえ、ワークショップなどでは、動けない人が多いな、と感じます。
 これは実は当たり前で、日常の動作とはいえ、改めて行うことは、ウルトラCの体操の動作を行うよりは簡単かもしれませんが、練習をしなければなしえない動作であることは一緒であろうと思います。
 興味深いことに多くの人が語るのは、「台詞を言いながら動くのが難しい」ということです。ちなみに演出の仕事をしていて一番目を見張る俳優の仕事は、言ってすぐにやってもらえる、ということです。その意味では、ク・ナウカで鍛えられた俳優さんや、狂言の素養があった俳優さん、またバリ舞踊のすごい踊り手などとした時が、本当に“目から鱗”(という表現もまたピッタリではないですが・・・)で、とても気持ちよく演出出来ていた、と思います。ただ、ご本人たちからすると、元から自分のイメージ通りに自分の身体を動かせるので、いや、もっといろいろ言ってくれ!という感じだったかもしれません。
 やはりお気に入りの俳優は?と問われたら、動きを覚えるのが早く台詞をきっちり言ってくれる俳優になります。なぜなら、そこからさらに動きを要求したり提案したりして二人三脚で作れる感じがするからです。
 結局時間がないと、その俳優に動きをお任せするしかなくなります。本来そういうものなのか、僕の現場が時間がなくてどうしようもなくそうなっているのか、それは分かりません。そこは商業演劇などに行ってみて、いや、行ってみても同じ可能性もありますが・・・、観たい声や感情のみならず、本人も驚くような演技を引き出してみたい、という気がしています。
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