零狐乃助のまいぺ~すブログ

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第七話:オネイレス

2007年09月21日 16時09分28秒 | blood・・・
セレネは唖然としていた。
ついさっきまで闘っていたと思われる二人が、ついさっきまで仲間と言っていた者を容赦無く斬りつけていくのだから。
奇声を発しながらオネイレスはロデと楓雅に飛び掛っていくが、完璧なコンビネーションでオネイレスを圧倒するロデと楓雅。
その姿はまるで兄弟のようだった。
「クェケケケ・・・」オネイレスは全く表しようの無い音を発しながら左腕を痙攣でもしているかのように小刻みに動かし始めた。
「あの動き・・・変だよね。なんなんだい?あれ。」
ロデの質問に楓雅は少し笑顔になった。
「あれは・・・鎧の時間切れ・・・もう少し・・・もう少し耐えれば・・・・・・」
楓雅は大きく息を吸い込んだ。
そしては武器を銃から薙刀に持ち替えると言った。
「オネイレス!・・・・・・・・チェックだ!!」その一言に反応したオネイレスは、大きな歯軋りをし、飛び上がった。
ロデが銃でオネイレスを撃つものの、その攻撃は外れた。
オネイレスの顔に笑みがこぼれ楓雅に突っ込んだ。
しかし、オネイレスの直線的な攻撃の見極め等得意中の得意の楓雅は薙刀を構えた。
「・・!?・・・・う・・・うぁ・・・・・・・」

ロデだった。
ロデの体に鉤爪を食い込ませ、追い討ちをかけるようにロデの顔に何発も殴りかかった。
「く・・・ロデ!大丈夫か!?」楓雅が聞くも一切の返事はせずにオネイレスを睨み続けた。
その光景を見たセレネはなんともいえない表情になっていた。
そしてその瞬間に彼女の目が大きく見開いた。
それもその筈、オネイレスの体が今までの面影も無くなっていた。
体は硬い銀色の皮膚となり、手が無く変わりに羽がついていた。
足も立つような形ではなく剣のような形となっていて顔には元の原型などさらさら無く、全く別の生物のようだった。
その姿を見た楓雅は胸を押さえ、歯を食いしばり地に膝をついた。
彼の目には光が無く恐怖心のみが伝わってきた。
「・・終わったよ・・・・・」
楓雅はそう言い薙刀を手から離した。
ロデから降り、オネイレスの羽が開き始めた。
「グォ・・・クゥゥ・・・・」逃げ遅れた観客も含め全ての者が圧倒的な何かに押し潰される様な感覚に陥った。


・・・・・しかし、その威圧感は数秒で消えた。
オネイレスの姿も戻り、鎧も消えていた。
そのオネイレスを持ち上げていたのは銀色の戦士だった。

                          to be continue…

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