ぼんやりと空を眺めていると、何気なくそこにある青空。
青空、雲、太陽。
なぜ空は青いのだろうか、と誰しも一度は考えたことがあるのではないでしょうか。
自分も学生時代に考えたことがありました。
そして一度は納得したものの、最近またよくわからなくなってきました。
まあしかし、きれいなら理屈などどうでもいいじゃないか。
・・・もっともなご意見です。
が、一応昔覚えたことを忘れないために復習してみることにしました。
*空が青い理由
太陽からは白色の光が地球に降り注いでいる。
白色の光は、すべての色がまじりあった状態である。
昼間が明るいのは、太陽からくる白色の光とそれが地表で反射された光を、大気中に
含まれる水蒸気などが空気中で乱反射しているためである。
地球には大気がある。
そして大気中には空気分子(酸素、窒素など)が存在する。
空気分子は、その大きさから太陽光に含まれる青色の光の一部を散乱(屈折)
させるが、赤色の光は散乱させにくい。
どの光の波長(色)を強く散乱させるのかは物質の大きさによって決まる(レイリー散乱)。
つまり空気中の分子の大きさは、ちょうど青色の光を散乱させる大きさということである。
直射日光に含まれる青色の光の一部が大気中の空気分子にぶつかって角度が変わり、
さらにぶつかって角度が変わり、・・・を繰り返し、空全体に広がっていく。
よって、空全体が青色の光を発しているように見える。
これが空が青い理由と言われている。
青色が散乱することにより、地表から見る昼間の太陽は大気圏外から見るよりも若干
青色が失われ黄色味がかった白となる。
*ではなぜ遠くの空だけが青いのでしょう?
地表近くにおいては太陽からの直接光と地表からの反射光が強いため、白色の乱反射が
起きており、レイリー散乱による青色の光は弱すぎて感じられない。
よって他に光源のない遠くの空のみが青く見える・・・ものと思われる。
*夕方西の空が赤くなる理由
夕方になると、太陽は地平線の近くに見えることになり、太陽からくる光は昼間に比べて
長く大気の層を通ることになる。
昼間よりも長く大気の層を通ってきた光は、光の強さがだんだん弱くなる。
特に青色の光(波長の短い光)は、空気分子によって他の色よりも散乱するため、太陽光の
青色の光は他の色に比べてより弱くなる。(この青色の光の散乱によって、昼間の部分に
いる人には空が一面青く見える理由ともなっている。)
一方、空気分子による散乱の影響をもっとも受けにくい色が赤色(波長が長い光)である。
よって、夕方には太陽が沈むにつれて光の青色の光がだんだんと弱まり、赤色の光が強調され、
太陽はより赤く見える。
そして赤くなった太陽光の反射や散乱により、西の空が赤く見える。
つまり昼間の空の青さと夕方の赤い太陽は、両方とも青い光が散乱する現象(レイリー散乱)
によって引き起こされていると言える。
・・・以上。
でも今度は地球のお隣さんの火星の空の色は何色に見えるのだろうという疑問が・・・
*火星の空の色は?
NASAが公開している画像の火星の空の色は、以前から現在まで薄い赤色をしているようです。
しかし従前からこれらはどうやら意図的に着色されているのではとの指摘がありました。
また最近になって元の画像データも公開され始めるようになってからは、火星の空が青い
ということにますます説得力が出てきています。
ちょっと調べてみると、明らかにおかしな画像がNASAから公開されています。
青いはずのチューブがピンク色に変えられていたり・・・
火星もどうやらは青空が広がっている可能性が高いようですね。
少なくとも地球で作ったカメラで撮影した画像では青空に見えるようです。
火星の空についてはまた後ほど・・・
*はたして一面赤い空の星があるのだろうか?
レイリー散乱の理論によると、分子サイズの物質では青色より赤色が散乱されることはありません。
ちょうど空気分子の倍くらいの大きさの物質が空気分子よりも大気に大量に浮遊している星が仮にあるとすれば、昼間の空が一面赤くなることがあるのかもしれないですが、ちょっと考えにくいのかもしれません。
地球以外にも仮に人間が住める星があるとすれば、その空もきっと地球と同じように青く、夕日も見られることでしょう。
*専門家ではないのでどこか間違っている記載もあるかもしれませんのであしからず。
*参考文献 光の気象学/朝倉書店 その他