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双極性障害の薬剤師です

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双極性障害との戦い 大学院編②

2021-02-12 17:02:06 | 体験談
引きこもりながらひたすら英語論文とプレゼン資料作りに追われた3ヶ月。

『なんでできないの?』

なんでって…わかってたらとっくにやってるわ…

先生の心無い一言で鬱はMAXになり、大学からの帰り道、いつでも死ねるように首吊用のロープを買ったことを覚えている。

『これでいつでも死ねる…』

その気持ちを糧になぜか試験当日まで耐えてしまった。

試験当日。

最初に英語論文の長文読解。

流石に3ヶ月英語漬けだっただけあり、これは苦もなく問題を解くことができた。

後から聞いた話だが、このときの点数が満点で、院試の英語で満点を取ったのは私が初だそうだ。
これだけは少し嬉しかった。

問題はプレゼン…

各分野の教授、20人くらいいただろうか、を前にプレゼン発表。

ここで事件が起きた。

質疑応答に入ると次々と質問が飛んできた。

だが普通の質問ではない…

専門用語を並べ、日本語なのに何をこちらに問いているのかわからない質問ばかり。

院に入ってやりたいことをプレゼンしたはずなのに…

『この結果はどうなるのか?』

そのような質問ばかりが飛んできた。

ほとんどの質問に答えられず、プレゼンの時間は終わった。

控室に帰り泣きそうになるのを我慢し、最後の面接に挑んだ。

教授が3人。

3:1の面接だった。

そこで言われたことは…

『明らかな準備不足』

それはそうだ。

3ヶ月しか期間がなかったのだから。

ここでもダメ出しをされる。

全てが終わり、一応担当教授に一声かけたほうがいいだろうと思い、研究室へ向かった。

担当教授から言われたことは…

『どうして質問に答えられなかったの?』

どうしてって…

じゃああなた達は未来が見えるんですか?

その言葉をグッと堪え、緊張しちゃって…となんとなくはぐらかしその場を後にした。

帰り道。

私の心にはどんよりと暗い雲が浮かんでいた。

全然心が晴れない。

ダメ出しから始まり、ダメ出しで終わったのだ。

『自分はなんてダメな人間なんだ…』

そう思いながら、帰路についた。

人は自尊心を失うと、何もかもがダメなんだと思えてくる。

次回、結果発表、そして大学院での日々、を書きたいと思います。

双極性障害との戦い 大学院編

2021-02-11 07:43:34 | 体験談
薬局を退職して、最初に思ったことは…

『無職じゃいけない』

無職であることは私の親の風習としてあり得なかった。

そこで選んだのは『大学院』

母校の研究室の先生に連絡を取り、その年の試験を受けることになった。

試験まであと3ヶ月。

英語論文の長文読解と入学してからやりたいことのプレゼン。

毎日英語漬け、プレゼンの準備…

必死だった…

落ちるわけにはいかない…

このプレッシャーが私を押し潰していた。

もっとつらかったのは先生とのやりとり。

週に1回、英語とプレゼンの添削をしてくれたのだが…

ダメ出し…ダメ出し…ダメ出し…ダメ出し…

今思うと、ほめられたことなんて1回もなかった。

人間とは不思議なもので、叱られてばかりいると…

『自分はダメな人間なんだ…できない人間なんだ…』

と思うようになる。

あのとき1回でもほめられていたら…

もう少し考え方が変わっていたのかもしれない。

私はこの3ヶ月で…

『自分はダメな人間、社会不適合者…』

この考えが、双極性障害のうつ状態を急激に悪化させた。

死にたい…消えたい…死にたい…消えたい…

でも、そんな自殺なんてできる勇気はない。

そんな気持ちを持ちながら、3ヶ月家に引きこもり勉強した。

この引きこもりも良くなかった…

引きこもっていることをいい事に、お風呂も1週間に1回…

うつ状態になると症状の1つとして身なりを気にしなくなる(お風呂に入らない、洋服もテキトー、化粧もしない など)ようだ。

これは病気になって顕著に現れた症状だ。

こんな3ヶ月を過ごして、いざ試験当日。

この日も地獄を見ることになる…

双極性障害と診断後、薬局を去ることになった出来事

2021-02-09 17:35:24 | 体験談
双極性障害と診断され、薬を飲みながら、毎日死にたい、消えたい気持ちと戦いながら仕事を続けていた。

そんなある日、もうこの仕事を続けていくことは無理だ、このままでは自殺してしまうと思わせる事件が起きた。

ある患者さんを対応しようとしていた。

いつも飲んでいる薬を、次回からジェネリック医薬品に変更したいと言っていた患者さん。

もちろんかごの中にはジェネリック医薬品が入っていた。

『○○さーん、お待たせしました。』

いつものように患者さんを呼ぶ。

早足にカウンターにきた患者さん。

『お待たせしました、今日からジェネリック…』

『そうゆう説明はいいからお会計早くしてくれる!?』

急いでいたのか、患者さんは若干苛立つ様子でお会計を済ませ、薬の袋をつかみ取り薬局を出ていった。

こうゆう患者さんはよくいる。

そんなに珍しいことでもない。

その時はあまり気にしていなかった。

これが人生の分かれ道だとは知らずに、私はその日の業務をこなしていた…


次の日、昨日の患者さんが薬を持って怒鳴り込んできた。

そのとき私は運が良かったというべきなのか、お昼休憩に入っていたため、この出来事を後から聞かされた。

先輩薬剤師が対応してくれた。

『家に帰って薬の箱に入れようとしたら、前にもらったものと違う、どうゆうことだ、説明も何もされていない!』

ジェネリック医薬品とは、成分は同じ薬だが、名前やパッケージが先発のものとは異なるのだ。

説明する先輩薬剤師、すると患者さんは…

『それなら何で昨日言ってくれなかったんだ、昨日の薬剤師はダメだな』

そう言ったそうだ。

この発言に対し、しっかりと教育をしておくのでと謝る先輩薬剤師…

この話を聞いて腸が煮えくり返る思いだった。

話も聞かずに薬を引っ掴んでいったのは患者さん。

いくら新人薬剤師でもジェネリック医薬品に変わったことを説明しないはずがない。

また味方のはずの仲間が、私が悪いことにしてその場をおさめたのだ。

もうここに私の居場所はない。

私がどんなに頑張っても、患者さんの一声で私は悪役になってしまう。

死にたい…消えたい…死にたい…消えたい…

次の日、私は辞表を提出した。

引き止められたが、もうこんな薬局どうなろうと知ったこっちゃない。

こうして地獄の日々を過ごした薬局から開放されたのだ。

これで双極性障害も治る。

このときは単純にこう考えていた。

これが双極性障害に苦しめられる第1日目とは夢にも思っていなかった。


このときは無職でいるわけにはいかないという変なプライドがあった。

私は母校の大学院に進むことになった。

これが、第2の悪夢の始まりだったのだ…





双極性障害になったきっかけ その③

2021-02-08 16:44:55 | 体験談
私が双極性障害になったあの日…

初夏の陽気、とても晴れていたことをよく覚えている

薬局に就職してから半年ほど、なぜか動悸がおさまらない、胸のあたりがモヤモヤする、仕事へ行きたくない、帰りたい、帰りたい、帰りたい、帰りたい…

こんな日が1週間続いた

いくら新卒とはいえ、私も医療人

これはうつ病の前兆かもしれない…

仕事が休みの日、私は心療内科を受診した

案の定『うつ病』と診断された

薬をもらい、騙し騙し仕事を続けていた

うつ病の薬を飲んでるはずなのに…おかしい…症状が良くならない

もう1度心療内科を受診した

『薬を飲んでいるのに、苦しい気持ちが治りません』

私は先生にそう訴えた。

しばらく沈黙の後、先生にこう尋ねられた

『とても気分が良い日と悪い日がありませんか?』

確かにとても気分が良い日と、悪い日とハッキリ分かれていた

『うつ病ではなく、双極性障害ですね』

先程も書いたが、私も医療人

双極性障害がどんな病気か、もちろん知識はあった

知識はあった…知識は…






双極性障害の薬をもらい、帰宅

親になんて言えない…

職場になんて言えない…

誰にも言えない…

私は、自分が双極性障害だと隠しながら、家庭生活を、仕事を続けていた

薬は隠れてトイレで飲んだ

辛い時と楽な時が交互にやってくる

気持ちが辛い時の仕事は本当に辛かった…

気持ちがついていかず、体調が悪いと早退した日も数え切れない

このままでいいのだろうか…

こう思い始めたのはこの頃だと思う

次回、私が心を壊す決定的な出来事が起こる

今までの出来事は、私の心を壊していたのだ

そう気づくには少し遅すぎたのかもしれない

双極性障害になったきっかけ その②

2021-02-08 00:29:16 | 体験談
薬剤師として仕事をして数カ月、また変な患者さんにあたってしまった

何度も同じ質問をしてくる患者さん…

こちらが何度も先生に問い合わせしましょうか?と聞いてもわけのわからない返事を返してくるだけ…

今思えばその人も何かの障害を持った人だったのかもしれない…

事件は次の日に起きた

『薬局長を出してくれ』

昨日の患者さんだった

呼ばれた薬局長はその患者さんから延々と話を聞かされ、ペコペコ謝っている様子だった

薬剤師は患者さんとの会話や指導内容を記録する義務がある

後に薬局長が書いた記録を見て唖然とした

なんと患者さんは、昨日の薬剤師(私)は質問にも答えてくれなかったし、先生にも問い合わせてくれなかった、どうゆう教育をしているんだ

と薬局長に訴えていた

そして薬局長の返事は…

『申し訳ございません、これからは指導を徹底します。』

なんと、守ってくれるはずの薬局長が、その場をおさめるために私を売ったのだ。

私が書いた記録を見れば、私がしっかり対応したことはわかるはず…

それなのに、事を荒げたくない薬局長は新人の私が悪かったことにしたのだ…

守ってくれるはずの薬局長が…

ならば私はあのときどうすればよかったのか…

また正解がわからない出来事…

そして信頼していた薬局長からの裏切り…

これを機に、私は薬局長と会話をすることがなくなった

信頼できるものがなくなってしまった…

そのとき私の中で何かが動いた