インタグSOSキャンペーン(関西)

エクアドル・インタグでアンデスの自然と地域の共同体を破壊する鉱山開発に反対している住民を支援するキャンペーンの暫定ブログ

11月23日(土・休)19:00-21:00 【エクアドル・インタグ現地報告会】

2019-11-05 18:11:27 | 日記
【エクアドル・インタグ現地報告会】
大規模開発に脅かされる人々との連帯を考える:
南米エクアドルにおける鉱山開発の動向から

現在、持続可能な開発目標(SDGs)や環境・社会・企業統治に配慮した投資・経営(ESG投資・経営)が国際社会において重要な課題として認識され始めています。それは、世界各地で調達される原料や労働力について、人権侵害や環境破壊が起きていないかが経済活動を評価する重要な基準となりつつあることを意味し、製品やサービスを通して世界経済とつながり、暮らす私たちにもそうした視点を持つことが求められているのです。

その一方で、人権侵害や環境破壊は未だ多くの資源開発現場で起き続けています。その一例であり、鉱物資源開発の「最後のフロンティア」として注目される南米エクアドルでは、環境や地域住民の暮らしに配慮した「責任ある鉱山開発」による経済発展を目指すとして、大規模鉱山開発を強力に推進されていますが、エクアドル各地の開発現場ではこのような国の方針によって暮らしを脅かされている人々が抵抗しています。

この報告会では、世界的な生物多様性を誇るエクアドルでも特に自然豊かな地域であり、1990年代から鉱山開発の標的にされ続けてきたエクアドル北西部のインタグ地方を中心に、2019年9月にアジア太平洋資料センター(PARC)とマイニング・ウォッチ・カナダが共同で行った現地住民との会合や鉱山開発候補地・試掘サイトの視察を踏まえて、現地の様子を報告すると共に、国際社会の一員として、開発現場の人権侵害や環境破壊といかに向き合い、SDGsやESGといった課題に現地の人々と連帯して取り組んでいくかを考えます。


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■日 時:2019年11月23日(土・休)19:00-21:00(18:30開場)

■参加費:500円

■会 場:ひと・まち交流館京都 第4会議室
    京都市下京区西木屋町通上ノ口上る梅湊町83-1
    アクセス情報はコチラ

■共催:
    特定非営利活動法人 アジア太平洋資料センター(PARC)
    「インタグの鉱山開発を考える」実行委員会
    ラテンアメリカ政治経済研究会
    ※本報告会は独立行政法人環境再生保全機構地球環境基金の助成を受けています。

■報告内容:
    インタグ地方・鉱山開発の現在:一井リツ子
    鉱山開発問題に対する国際NGOの取り組みと現地市民社会との連帯形成:宇野真介

■報告者プロフィール:
    一井リツ子
    「インタグの鉱山開発を考える」実行委員会、洋画家。エクアドル・インタグ地方開発
    予定地の住民の方々へ共感から、「インタグSOSキャンペーン」を通じ、鉱山開発の
    実態を伝える活動等を行っている。
    同時に、汚染や喪失の危機に曝されるインタグの雲霧林をイメージし、「SELVA /
    森」をテーマに絵画創作を続けている。

    宇野真介
    アジア太平洋資料センター(PARC)臨時職員、法政大学非常勤講師、生物学者。
    2015年、PARCの DVD「スマホの真実」制作に協力し、2016年以降インタグ地方
    フニン村付近における鉱山開発の環境・社会的影響の追跡調査に携わっている。

http://www.parc-jp.org/freeschool/event/191123.html

10・12「湖の娘」上映会

2018-09-26 14:28:28 | 日記
10・12「湖の娘」上映会


【原題】Hija de la LAGUNA   【監督】エルネスト・カベリョス   2015年/87分/ペルー
アンデスの地中に眠る金を巡り、母なる湖は危機に瀕し、女性は住む土地を追われようとしていた。
掘削業者から大地を守るため、彼女の孤独な戦いが幕を開ける。(ドキュメンタリー映画)

【日時】2018年10月12日(金) 会場PM6:00, 開始PM6:30~
【会場】同志社大学 室町キャンパス寒梅館6F 大会議室
 (PM5:30-9:30まで会場は使用可)
【資料代】一般1,000円、学生無料
【プログラム】
「湖の娘」上映
「エクアドル・インタグ鉱山開発危機・現地報告」

案内チラシ(B5両面)のダウンロード

http://zapwest.cool.coocan.jp/intag20181012.01.pdf

http://zapwest.cool.coocan.jp/intag20181012.08.pdf

エクアドル・インタグ写真展「INTAG:命の森を守り暮らす人々」

2018-04-27 15:34:52 | 日記
● エクアドル・インタグ写真展「INTAG:命の森を守り暮らす人々」

日時: 5月10日(木) ‐ 5月17日(木) 12:00-19:00

*下記の日程は開催時間が異なりますのでご注意ください。

13日(日)下記トークイベント中を除き、17:00まで

15日(火)休館日

17日(木)17:00まで

会場:ひと・まち交流館京都 1F作品展示コーナー
  http://www.hitomachi-kyoto.jp/access.html
  http://www.hitomachi-kyoto.jp/floor_01.html

入場無料



● 記念トークイベント

日時: 5月13日(日)14:00-16:20

会場:ひと・まち交流館京都 第1第2会議室
 http://www.hitomachi-kyoto.jp/floor_02.html

資料代:500円

・「現地報告- エクアドル・インタグ地方の現在」 一井リツ子(インタグ実行委員会)

・「ボルネオの熱帯雨林消失と私たちとのつながり
- 保全と再生に向けて今何ができるか-」 石崎雄一郎さん(ウータン・森と生活を考える会事務局長)




主催:「インタグの鉱山開発を考える」実行委員会

http://intagcampaign.web.fc2.com/index.intag.htm

共催: NPO法人アジア太平洋センター(PARC)
ラテンアメリカ政治経済研究会



問い合わせ : 075-601-6409 (一井)



12.14講演会モザンビーク プロサバンナ計画とそれに抗する小農民たち(報告)

2018-04-27 15:07:07 | 日記
インタグSOSキャンペーン「12.14講演会モザンビーク プロサバンナ計画とそれに抗する小農民たち」のご報告です。

日本のODAによるプロサバンナ計画に問題提起をされ、現在モザンビーク政府によってビザの不発給で入国拒否を受けておられる、日本国際ボランティアセンターJVCの渡辺直子さんにご講演いただきました。

渡辺さんは高校時代、湾岸戦争や近所の田んぼやお墓がつぶされた道路建設に衝撃を受け、どうしたらこんなことがなくなるのかと強く思ったことが、NGOで活動する原点だそうです。JVCで担当されている南アフリカでは、1994までアパルトヘイト人種隔離政策による人権抑圧、その後の生活や誇りを取り戻すため農業支援活動も行っておられ、当時税金だけが課され、白人経営の農・鉱山で働くしかなかった黒人の人々の内面の変化にもつながる。ある未亡人の女性は「自分の手で食べ物をつくり家族を支える、やっと人間になれた気がする」と。2008年食糧価格は高騰、JVCではその影響を途上国ほど受けやすいことを調査し「自作農でそこにあるもの、自分の手の中に暮らしのコントロールをもつことの強さ」を感じられたそうです。

元々1970年にブラジル・セラード(生物多様性、南米の水源の土地を大豆の大穀倉地帯に変え、水の枯渇、農民排斥が生じた)事例を、ODAの成功例として、今度はモザンビークに持ち込み「低投入、低生産で小農民は貧しい=大規模耕作を」と主張する日本政府(JICA)の考え方に対し、企業が政治と結びつき貿易に影響を与え、企業に都合のいい(グローバル アグロ フード レジーム)仕組みそのものが、農民に生きづらさ、貧しさを強いていると渡辺さんは指摘。JICAによるプロサバンナ計画へなびくといった現地団体の体質調査の存在も明らかとなり、こういった計画の背景には(リーマンショック後、農地作物が投資先へ)自国の食糧安全保障に危機感をもつ日本のような国々による土地収奪があると。これに対し現地小規模農民組織UNACは食糧主権に基づく小農主体アグロエコロジーをコミットメントする「プロサバンナ事業に関する声明」を出し、当事者の声を聴き対話を求める訴えを行ったそうです。

「農民は生命や地球の守護者である」という彼らの言葉には、渡辺さん同様、私も胸を打たれました。まるで植民地時代のように、抵抗農民に虐待も。インフラ・炭鉱開発・(鉄道整備に三井物産が出資参加、他JBICが出資する)「ナカラ回廊開発」計画についてもご説明があり、同様に90年代の日本の参入が由来となり、現在大規模鉱山開発危機に直面するエクアドル・インタグ地方の農民の方々の状況なども私からお話させていただきました。「私たちの食と農の在り方、また誰のための開発であり、誰が決めるのか?」質疑応答では権力、種子の問題なども取り上げられ、渡辺さんの現地への想いが伝わる高揚感の中、参加者の方々と共に考えた濃厚な時間となりました。みなさま、本当にありがとうございました!!

「水を守り、水と共に生きる-小水力発電の可能性 持続可能な地域づくりへ」講演会のご報告

2017-05-22 07:31:06 | 日記
5/15に堺町画廊で開催したエクアドル・インタグSOSキャンペーン「水を守り、水と共に生きる-小水力発電の可能性 持続可能な地域づくりへ」講演会のご報告です。このインタグ地方では世界でも有数の生物多様性の土地であるにも関わらず、現在エクアドル・チリの両国営企業により、鉱山開発が強行されようとしていています。しかし地元では有機農牧業や森林農法によるコーヒー栽培、エコツーリヅム、そして女性による手工業製品などのフェアトレード販売といった自然と共存する持続型の地元産業により収入源を作り出しています。
また豊かな水源に恵まれたコタカチ郡インタグ地方では、その水源を活かし、温泉地をスパや保養所として観光業をつなぐ、あるいは地域住民の発案により、コミュニティ組織や自治体(計11団体+公的)がイニシアティブをとる9か所に及ぶ小水力発電プロジェクトが計画されています。
このインタグでは、すでに鉱山開発のためだけの発電を目的とした大型の水力発電所がすでに建設され、ダムがつくられてはいるものの発電効率も悪く、豪雨や地震による水の流出や堆積物による伝染病の発生など様々な悪影響が懸念させていて、この小水力発電所プロジェクトはその代替案でもあり、再生可能エネルギーである収入の一部を環境保護へ再投資するという新たなモデルとして注目されています。森や水と共に生き、20年以上も抵抗運動をつづけてきた住民の方々の意志を感じます。以前は環境保護主義的な政策をとってきたエクアドル政府も現在では開発主義強硬路線へと変更、4月の大統領選挙でも結局与党の勝利により、開発主義の拡大が大変懸念されています。現在このインタグ地方の80%の土地が鉱山対象地として譲渡済み・手続き中という状況に陥いり、試掘が進む雲霧林では赤茶色に滝が変色、土壌流出や水質汚染などがすでに発生しています。インタグ実行委員会からは、こういった現地状況、選挙結果、その政治的背景などの報告、地域小水力発電株式会社代表取締役の古谷桂信さんからは、水力発電の基礎知識や、日本での具体的な実例や作業工程、固定買い取り価格制度、またブラジル・イナイプダムといった南米の発電規模、そしてインタグ小水力発電の工事計画などのご説明がありました。資金がまだ集まりきれていないインタグの場合、もっと小規模なプロジェクトを確実に行っていくことで計画に現実味が増し、開発へのワクチンとしてしての意味合いも出てくるのではというお話でした。平日の夜にも関わらず、会場はあふれるほどの多くの方々にご参加いただき関心の高さを感じました。この生命の森や、少しでも現地状況の改善につながるよう、これからも伝えていきたいと思っています。みなさま、今回も本当にありがとうございました!!