爆睡ねこ兄弟

私の子どものころの猫は、
去勢、避妊手術は本当に家にいる猫だけで、
基本は、好きな時に戸を開けよ！と命令し、
ふらりと外に出て、
外ねこさん達とコンタクトを取り、
おなかが減ると家に帰ったり、
たまにはよその家に帰ったり(爆)して、
ねこライフスタイルをかたくなに貫いていた。



だから、外の道で自分ちの猫にばったり会うこともあって、
その時、素知らぬ顔をされて、結構落ち込んだり、
家に帰ってきたら、お気に入りの猫を呼び入れていて、
ボーイフレンドです、と紹介されたり、
もうほとんど独立したライフスタイルがある、
ある意味オトナ感満載だった。

オトナだからおなかを出してよころぶ、なんて
見たことなかった。オトナだから人前で爆睡もしなかった。
マナーにうるさい気位の高いオトナだったのだ。



しかし、あれからペット全盛期になり、
ペットは家の中で飼うものになり、
外出はさせないことがマナーとなって、
餌をご飯というようにもなって、
トイレは近所の砂山じゃなくて、家の猫砂トイレとなり、
ねこまんまじゃなくて、カリカリとネコ缶が主食となって、
病院のワクチンや定期検診も当たり前の時代となった。



こうやって、ねこは良い飼い主さんに恵まれると、
完全安全地帯を手に入れることができるようになった。
たまに先住犬や先住猫、はたまた小鳥、亀、金魚などと
一緒に住むこともあって、悩ましくもあるが、
衣食住？は基本確保されているのだ。

そして、ねこはおなかを見せて、
「なでてみる？」
「モフモフしていいよ」
「あそんでよー！」
などと要求したり、




「もう好きにして！」などと
気位をかなぐり捨て、ラブリーなペットぶりを発揮し、



その代わり、熟睡を手に入れた。





警戒しながら、省エネのためほとんど寝ているが熟睡はしないという
昔からのライフスタイルは、
「警戒しながら」と「熟睡はしない」を捨てて、
「ほとんどの時間、熟睡する」というライフスタイルに都合よく変更した。


恐ろしくも猫は進化したのだ。
ただし、下僕という飼い主に巡り合った時だけだけど。




進化論は、いままで弱肉強食と信じ込まされてたが、そうではなくて、
適した環境を見つけ、それに応じて進化したものが生き残ってきた、と
200年近く前にダーウィンが発表した。



たしかに。
たしかに、そのとおりだ。

人間は環境を都合よく変えたりしたので、
いましっぺ返しが来ているけれど、
ねこは環境に適した進化をしたまでだ。

多少人間に依存しすぎている進化ではあるけれど、
まあ、いいじゃないか、ということだよね。

だからこんな顔、撮り放題。
ぷぷぷ。