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オメガねこ

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「女系」 と 「男系」

2019年06月06日 | 科学

「男系」とは先祖代々の家系の「家長」が男のみであると云う意味で、「女系」はその逆です。

明治皇室典範「大日本國皇位ハ祖宗ノ皇統ニシテ男系ノ男子之ヲ繼承ス 」

昭和皇室典範「皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する。 」

皇室典範は、過去の女性天皇は否定しないものの、典範制定以降の天皇は「皇統男子」に限るとしています。

「皇統男子」とは、父方の血筋による血縁集団を基礎とする家系で、任意の男性天皇の「父系」を辿った時に、同じ始祖を持つことです。

「父系」の場合は、その任意の個人は男でも女でもかまいませんが、特定の始祖に辿り着く必要が有ります。家系図上は当然として、血統上でも辿り着かなければなりません。 「母系」の場合も、その任意の子供は男女問いませんが、家系図上で始祖母に辿ることは出来ても、(遺伝子)科学的には数代で確率的に途絶えます。

天皇家は「父系」で皇統が維持されていて、過去に女性天皇もいましたが、その場合でも「父系」を遡ると、他の時代の全ての天皇と同様に、必ず「神武天皇」に辿り着きます。

これは科学的にも「血統(染色体の相続)の維持」が証明されていて、「Y染色体」の特徴と言えます。

「父系」の対義語とされている「母系」は科学的には有り得ず、血統(染色体の相続)は数代で高確率で失われるので、単なる非科学的な家系図上の結線でしかありません。 つまり、「母系」は科学を無視した設計思想と言えます。

ヒトには24種の染色体が有り、個人としては22種の常染色体と、男はX・Y性染色体、女はX・X性染色体のあわせて23種(46本)を持っています。以下、性染色体を遺伝子と書きます。

「女系」と「男系」を科学的に考え、XY遺伝子だけを観ると、男は(X・Y)、女は(X・X)となります。勿論、他の染色体も22種あり、それぞれの組み合わせは有りますが、現在の所(科学的には)その組み合わせの違いで男女の違いは無いとされています。

ある特定の男性(始祖)の遺伝子を(X0・Y0)とし、その妻の遺伝子を(X1・X2)とします。 生まれる子の遺伝子は、男子(X1・Y0)(X2・Y0)、女子(X0・X1)(X0・X2)のどれかになります。 当然、始祖の【X0】遺伝子は男子からは消滅します。その【X0】は始祖の母親から受け継いだ遺伝子なので、二代で消滅した事になります。

ここで「父系」を考えます。 始祖の息子(X1・Y0)が結婚をした場合、その妻(X3・X4)との子の遺伝子は、男子(X3・Y0)(X4・Y0)、女子(X1・X3)(X1・X4)のどれかになります。 同様に、世代を繰り返しても、その子孫が男である限り【Y0】遺伝子が確実に相続されます。

次に「母系」を考えます。 始祖の娘(X0・X1)が結婚をした場合、その夫(X5・Y5)との子の遺伝子は、男(X0・Y5)(X1・Y5)、女(X0・X5)(X1・X5)になります。 ここまでは始祖とその妻の遺伝子【X0】と【X1】は、子供全員を観ると確率的に相続されます。もう一人の娘(X0・X2)も同様に子供全体を観ると【X0】と【X2】は確率的に相続されますが、どちらかの遺伝子のみで、当然男性遺伝子【Y0】は消滅します。

母系をもう一段階進めると、始祖の孫娘(X0・X5)とその夫(X6・Y6)との子供は、男(X0・Y6)(X5・Y6)、女(X0・X6)(X5・X6)で、ここでは「母系遺伝子」の【X1】と【X2】が失われ【X0】が1/2の確率で残ります。

総ての女子に対して同様に繰り返していくと、始祖とその妻の遺伝子【X0】【X1】【X2】を相続する「母系子孫」は、確率論では0(ゼロ)に収束します。

--この数学的逓減率は「lemonwater2017」さんに聞いた方が早いと思います。--

つまり、「遺伝子科学」的には「女系(母方の【X1】【X2】遺伝子の保存)」や「母系(一代限りの男子も可)」は継続不可能で、「父系男子(始祖の【Y0】遺伝子の保存)」や「一代限りの父系女子(父親の【X】遺伝子の保存)」は必ず継続できます。但し「傍系」を考えない場合は、後を継ぐ男子が存在する事が必須なのと、男子がいなければ一代限りの女子も許容されこれを「父系女子」と言います。 更に、一系統の「父系」が途絶えても「傍系」が有り、この「傍系の父系」も「途絶えた父系」も、始祖の遺伝子【Y0】を保持しています。

皇室典範に「男系の男子」と書いてあり、一般に「男系長子」の家系に生まれた娘を「男系女子」と言いますが、「男系男子」は家系図上での「男子の系図」なので単に「男系」で良く、「男系女子」は有り得ず「父系女子」と言うべきです。 科学的に「男系」とは「Y遺伝子の継承」を意味します。Y遺伝子を持った女子は「科学的」には存在しないので「男系女子」は間違いです。

皇室典範が書かれた時には、未だ遺伝子科学が理解されていなかった事が原因だと思います。

 



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