「ドイツ撤退」 と 「アチソンライン」

　ドイツ駐留米軍の削減（撤退）計画が実行されそうです。

　「シリア撤退 とアチソンライン」でも書いたように、「味方の軍事力」の力量を見誤った結果作戦が失敗し、米軍は甚大な被害（死者３万人以上）を出してしまいました。ドイツは「腐っていても鯛」なので、何かが起こっても米軍の被害は殆どないと思います。

　軍隊を退くと必ず相手は出てくるのが「国際交流」の常識で、誘い水になります。尖閣でも、日本の腰が引けた態度を見て中共軍直轄の海警が出て来ましたが、米軍の関与を仄めかすと少し引き下がります。若しも米軍が沖縄から撤退すると、確実に中共軍が直接前面に出て来ます。今の所、アメリカは東アジアからの撤退は考えていないようですが、戦争の好きなアメリカ民主党が政権を執ると何が起こるか判りません。

　それは兎も角、ドイツは軍事支出をケチっていて（目標はＧＤＰの2%ですが実態は1.3%）、しかもＮＡＴＯはソ連（現在はロシア）からの脅威を減らす為に存在するのに、ドイツはロシアからエネルギーを輸入する事で、莫大な資金をロシアに提供しています。ソ連がロシアになって脅威が無くなったと言うのなら、アメリカ軍がＥＵから撤退する事には合理性が有ります。ドイツの言い分が正しいのなら、トランプ大統領の「アチソンライン計画」には文句は言えない筈です。

　若しこれが「ＷＷⅢ」の機序になったとしても、平和主義者を含めて納得するしかありません。それが「民主主義」です。

　日本の「盾の代金」はＧＤＰの１％以下です。これもまた「民主主義」の結果なので文句は言えないし、「平和主義者は戦争が好き」と諦めるしかありません。

　アメリカも「民主主義国」なので、日本人が日本人や日本国を守る気が無いのなら、アメリカ国民も日本を守る必要は無いと考えるのは当然です。そもそもの話が、日本人から日本を守る意識を取り除いたのがアメリカなので、当然の結果です。若しアメリカが、日本人に対し日本国を自力で守る事を望むのなら「ＧＨＱによるＷＧＩＰは間違いだった」と謝る事で解決します。

　アメリカが本気で日本に「中共封じ込め作戦」に協力してほしかったら、「大東亜戦争は自衛戦争であり、結果としてアジア開放に繋がった事」を認め、アメリカが作り上げた日本の「平和主義者」達に謝る必要があります。それでも「洗脳」が解けない人もいるとは思いますが、「民主主義の結果」は変わるかも知れません。

　日本が「尖閣」を守らないで「アチソンライン」を沖縄に後退させると、中共は出て来て米中戦争が始まりますが、日本が朝鮮戦争時の韓国並みの能力しか無ければ、沖縄も奪われ「元の国境線」を取り戻すには、米軍も含めてかなりの被害を被ります。