テレビとうさん

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「経済」 と 「経世済民」

2020年08月04日 | 経済
 「青は藍より出でて藍より青し」は、支那大陸が「秦」の時代滅ぼされた「趙」に生まれた儒学者「荀子」の言葉のようですが、「弟子が師匠の学識や技量を越えることのたとえ」とされています。

 「荀子」は「性悪説」を主張していて自分勝手な学問を否定し、「信頼できる師の下で体系的に学び、かつ正しい礼を学んで身に付けた君子を目指さなければならない」と訓えています。但し、「信頼」も「正しい」もその基準は時の君主が決めます。

 日本は「性善説」なので「青は藍より出でて藍より青し」は、「たとえ青が藍より出でたとしても(藍を超える事が出来ず)いつまでも青いままだ」と、私は解釈します。「青」も「藍」もそれぞれが正しい。つまり、「弟子が師匠の学識や技量を越えるのではなく、互いに尊重することのたとえ」と考えます。日本語の「青」には「若僧」の意味もあるので、「青い人」にも謙虚さが必要になります。

 それは兎も角、「経済は経世済民より出でて、経世済民より経済的」です。「経世済民」から「世」と「民」を取り除いたのが「経済」なので、当然とも言えます。「economy」の意味は「節約、むだを省くこと、効率的な使用。」なので、これを「経済」と翻訳したのも頷けます。「経世済民」の外国語訳は難しいと思われ、支那大陸が「清朝」の時代に、日本語の「世」と「民」を取り除いた意味での「経済」が逆輸出されています。

 「経世済民」の日本での意味は「世を治めて民を救う」ですが、その典拠である支那大陸では、それが何を意味していたのかは私には判りません。なにせ戦前戦中に日本政府の要請で、中国の労働統制機関に手数料を払い「派遣されて報酬を受けた労働者」が
「強制連行された徴用者」に意味が変わるくらいですので、中国語は難しいです。また、日本語の「手紙」は、中国では「廁紙(トイレットペーパー)」を意味したりするので、日本語の「法律・約束・条約」も、中国語では何を意味するのかは判りません。

 日本の経済団体は「世(日本国)や民(日本国民)」の事を考えていないようなので、正に「経済」の担い手と言えます。「経世済民」の担い手になるの筈の政府も「経済」に奔り、混乱に陥っています。

 日本政府には「経済を回復する為」では無く、「経世済民を回復する為」に働いて貰いたいものです。




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