「陰謀論」 と 「フェイクニュース」 Ⅱ

　【ネタ切れに付き、過去記事の「編集・加筆」です。】　

　「陰謀とは、謀略がバレないから陰謀なのであり、陰謀論によって謀略がバレた場合は陰謀では無くなる。陰謀論は幼稚な謀略に過ぎない。」と言う人がいます。

　これが正しいとすると「ニュースとは、嘘がバレないからニュースなのであり、フェイクニュースによって嘘がバレた場合はニュースでは無くなる。フェイクニュースは幼稚な嘘に過ぎない。」となります。

　陰謀と陰謀論を対立的に捉える事に問題が有ります。「陰謀論」とは陰謀を補強するために必要な謀略であり、発出者は同一である場合が多い事に注目すべきです。同様に、「フェイクニュース」も、間違って流した「真実」を、その信憑性を疑わせるために、同一人物が流す「疑わしいニュース」である可能性が高いという事です。

　「陰謀論」にも「フェイクニュース」にも重要な意味が有ります。それは、それ自体が謀略だからです。

　計略がバレないように、複数の偽の計画を立てて、本当の計画を含めてその幾つかを陰謀だとして陰謀論を吹聴します。敵は其の内どれが本当の計画であるか判らなくなるので、複数の対応策を取らなければならなくなり、戦力が分散して不利な状況に陥ります。

　また、「フェイクニュース」に関しても同様の利用方法が考えられます。

　ニュースとは、一般には「珍しい出来事や新しい出来事、またはその知らせ。」を意味しますが、ここで言うニュースは「新聞やテレビなどにより報道される事件や出来事。」を意味し、専門家が事実の裏付け取材をした記事として報道する事を指し、一般人がＳＮＳ等で流すコメントとは違います。

　「ＳＮＳにはフェイクニュースが多い」等と言うコメンテーターは信用できません。それは、ニュースでは無いＳＮＳでの噂や画像をニュースであるかのように言っているからであり、それ自体が「フェイク」です。

　報道機関はファクトチェックを行うと言いながら、自分たちが出した（フェイク）ニュースのチェックをしようとはしません。それは、陰謀論と同じように、幾つもの嘘ニュースを流し、真実を隠すための「謀略」だからです。

　「陰謀論」は「謀略隠し」が目的であり、「フェイクニュース」は「ニュース隠し」が目的で、真実を見え難くします。 新聞やテレビによる事実の矮小化や誇張表現もこれに含まれ、朝日やＮアッチ系では毎日見ます。

　公的機関も同様な手法を取り、複数の情報を書くことによって、何が正しいのかを解り難くします。例えば、学者が書いたブログ記事の上部に【公的機関の見解と反する内容、または著しく乖離した内容の記事です。】と書かれたページを良く見ます。そこには、

「新型コロナウイルス感染症については、必ず1次情報として厚生労働省や首相官邸のウェブサイトなど公的機関で発表されている発生状況やQ&A、相談窓口の情報もご確認ください。」

等と書かれていますが、実際はコロナに関する「1次情報」は医療機関にあり、これを政府機関が加工して「2次情報」として公表しています。報道機関は、これを忖度加工して「3次情報」を流します。つまり、政府の「1次情報」とする公告自体が「フェイク」であり、同一機関による「陰謀論」と言えます。