テレビとうさん

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「過去最多」 と 「平均値」

2021年01月21日 | 統計
 いつもの事ですが、「コロナ感染者」や「コロナ死亡数が過去最多を更新している」と報道されているようです。恐らく、「武漢肺炎」に関しての様々なデータの内の「過去最多」を見つけ出す報道は、もうしばらく続くと思います。何せ、「武漢肺炎」は2020年(武漢では2019年11月)以前は無かったので、総てが新記録になります。

 ところで、最近の5年間(それ以前も当然ですが)は「年間総死亡数の過去最多」を更新しています。年率平均で1.6%ほど毎年増加しているようです。その割合で2020年も推移した場合は「年間140万人」が死亡する事になります。ところが、2020年の10月までの合計死者数は前年同期より1万4千人少ないそうです。

 
過去5年間の年間死亡数

西暦  死亡数
2015 1,290,510
2016 1,308,158
2017 1,340,567
2018 1,362,470
2019 1,381,093
2020(1,132,904)10月迄


 
2020年の月別死亡数

月 死亡数 (前年差)
 1 132,622 (-8,670)
2 117,010 (-2,029)
3 119,161 ( -168)
4 113,362 ( +423)
5 108,380 (-3,878)
6 100,423 (-1,931)
7 104,849 (-1,745)
8 111,591 ( +151)
9 107,468 ( -226)
10 118,038 (+3,754)
11 119,462(2019年11月の値)
12 127,236(2019年12月の値)


 そうすると、2020年の11月と12月で27万人死亡する事になり、詳しい過去データは調べていませんが、2019年11月と12月の2ヶ月間の死亡数(246,698人)より、統計上は2万3千人以上多く死ぬ必要があります。政府発表によると「武漢肺炎」での死亡数は1ヶ月平均で360人ほどなので、とても追いつきませんし、去年は過去なので今から増やす訳にもいきません。

 上記の数字を見て明かな様に「コロナ」とは関係なく、過去に遡れば遡るほど死者数は少ないので、「過去の年数」が長ければ長いほど「平均死者数」は少なくなり、通常は、その平均値と2020年の死者数を比較すると「過去最多」になります。未だ2020年の総死者数が発表されていないので確定的な事は言えないのですが、恐らく2018年の死者数よりも少なくなる可能性もあり、過去3年間以上の平均値をとらなければ2020年を「過去最多」とは言えなくなると思います。

 その場合は、「2020年の死者数は、新型コロナの影響も有って、過去5年間の平均死者数(134万人)を大きく上回った模様です。」と報道されると思います。しかし、統計上は2019年の死者数よりも、1~2万人は減少する筈です。なんだか「楽しみ」が一つ増えて、生きがいにもなります。

 日本での「武漢肺炎」の効能については、「超過死亡」と「総死者数」が確定してから書こうと思います。




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