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ドラッカーに学ぶ「名店の条件」(ドラッカー×安岡流)

~小企業こそ【名店】の真価を発揮出来る。ドラッカー流マネジメントと安岡流の経験を重ねて、名店の条件を追求する~

鎌倉の隠れ家、和食「つきやま」のもてなし公言に学ぶ~真の顧客中心主義とは!?

2011-06-19 14:44:34 | (CS)顧客満足/顧客中心主義
  鎌倉の隠れ家、和食「つきやま」のもてなし公言に学ぶ~真の顧客中心主義とは!? 
~経営コンサルタント 安岡裕二の「名店の法則」~



 安岡が主宰する「イムスクラブ」で、6月23日鎌倉ウォッチングを予定しています。
 この時に昼食を予定している稲村ヶ崎の「つきやま」という和食のお店、「もてなし」を堂々と詠っている。

『おもてなし…“家庭で味わえない感動を!“をモットーにひと手間かけた料理の 奥深さ、彩りの美をつきやまの料理でお客様に…』とあります。

 料理の奥深さ、彩りの美…このあたりチェックポイントですね。感動は、しつらえや器、接客の立ち居振る舞いなど、総合的な満足を充足する要素。どんな評価が出るか!? 楽しみな事です。

 もう一点、人数が或る程度まとまっていると、予約すると料理の選択を求められた。融通が利かないなと不満に感じたが、ハレの会食ではコースが当たり前とされていること、数がまとまると小さい店なのでその日の仕入が足りなくなる心配があることの理由。

 …良く言えば、1人1人の注文に応えて料理をあつらえる事、つまりは「もてなし」に通ずる。一方、店側には、ロスが出ない事、下拵えがゆとりを持って出来ることなどメリットも大きい。

 予約というシステムは、事前に席を確保すると同時にお客様に事前の意志決定を迫る事にもつながること。つまり、潤沢なメニューと数量を用意する品揃えは、店にはロス→価格アップにつながり必ずしも顧客にプラスにならないと言える。ユニクロが拡げすぎたアイテムで業績を落とし、適正なアイテム絞り込み戦略に転じた事を思い浮かべました。
  
 真の顧客中心主義とは、顧客のわがままに何でも応える事ではない。そんな事を教えてくれた事例である。

 *画像は、店舗外観(和風建築の美しさがあると感じました)

経営コンサルタント安岡裕二 TEL090ー3233ー7847


「お客様目線と双方向コミュニケーション」

2011-04-05 22:35:22 | (CS)顧客満足/顧客中心主義
   「お客様目線と双方向コミュニケーション」  
~経営コンサルタント 安岡裕二の「名店の法則」~

 「プロシューマー」という言葉が斬新な感じで受け止められた時代があった。トフラー*が「第三の波」で言い出したもので、消費者自身が生産者になる時代が来る…という未来予測で、1980年というから、30年も前の事でした。

 最近、「お客様目線に立つ」ことの感触が解ってきた気がしている。いつの間にか、見下していたり、自分の都合からお客様を見ていた事が分かりハッとする。有名な「それはお客様に取って良い事でしょうか!?」の疑問符を投げかけて、ノードストロームを一流百貨店にのし上げたサンダースという女性のいつも投げかける言葉。

お客様と同じ目線で話す、考える事は“売り手とお客様は対等”の立場に立つ事。「自分がお客であったら…」と咄嗟に考えるクセが付いたら、絶対に「世の中面白くなる」こと請け合いだ。
何でこんな事を持ち出したかと言うと、さつま料理とおごじょ(薩摩の女性を言う)がウリモノのある店でのこと。任された東京出身の板前さんが創作料理と称して、我流の不味い料理を食べさせられてガックリ来た経験があるからだ。薩摩の匂いを消してはこの店の魅力はない。お客の立場で考えれば極めて簡単な事だ。それが板前には解らない。 相手の心が読めるようになれば万事旨く行くこと請け合いだ。

「双方向コミュニケーション」も時代の流れだ。そして、お客様と一緒に作る生産消費者(プロシューマー)と結びつく。コミュニケーションの主役は今や「ネット」だ。自分から情報を公開発信し、受けた方が返信を公開する。いわば「口コミ」のデジタル版。
チャット、Twitter、mixi Face Bookなどなど、次々と世界中で会話が広がる時代になった。一方通行の発信型と互いにやりとりする双方向発信型、将来とも共存するだろうが、“情報の受け手から、自ら発信参加する”双方向コミュニケーションの流れが益々強まる事は疑いない。

お客様目線に立つ、双方向コミュニケーションの仕組みに参加、或いは仕掛けていく…この2点は、現代マーケティングの重要ポイントと思う。

* プロシューマーとは?
生産消費者 (せいさんしょうひしゃ、prosumer) もしくは生産=消費者、プロシューマーとは、未来学者アルビン・トフラーが1980年に発表した著書『第三の波』の中で示した概念で、生産者 (producer) と消費者 (consumer) とを組み合わせた造語である。

ポイント割引縮小の動きと顧客中心主義

2010-07-04 13:56:56 | (CS)顧客満足/顧客中心主義

 ポイント割引縮小の動きと顧客中心主義

~経営コンサルタント・安岡裕二の“デフレを乗り切る”経営戦略・戦術(コラム)~

 ヤマダ電機、ヨーカ堂などの「ポイント割引縮小」の動きが伝えられている(7/4日経)。

 ポイントは、顧客を囲い込む手段として拡大傾向を続けてきたが、ここへ来て見直し気運が広がっている。理由は、現金値引き志向の傾向に加え、収益改善、国際会計基準対応などの狙いがあると見られている。

 かねて疑問を抱いてきたポイント割引制度のこうした動きは必然だと思う。なぜなら、買って貰ったお客様に、もう一度来店して貰ったら割引しましょう(サービスの後払い)、繰り返し当店に来店するとお得ですよ(顧客囲い込み)…という仕組みであり、全く“売り手の都合”に本質があると思うからです。

 家電量販「ケーズ電気」(郊外ローカルチェーン)は異端児的行き方で顧客の支持を得ている。ポイントは付けずにその場で値引きする(お客様との相対販売でお得感をくすぐる)。これはお客様の側からみると納得し易い。業界第4位の座を維持している要因の1つに、この前払い値引きによる合理性が、顧客中心主義に立つ本質があるからだと思う。

 ポイントサービスは、エスカレートするばかりで身近のスーパーで体験する事も多いと思いますが、ヤマダ電機やヨーカ堂でポイントを廃止する実験店を始めているのも解る。

 又、デパートなどのポイント競争が激化し収益に影響を及ぼすだけでなく、累積した引当金(負債)が問題になったり、国際会計基準ではポイント売上は売上高から除外され、見かけ上売上減になるという事も見直しの背景にあるとか。

 『それはお客にとって良いことか!?』という問いかけは、顧客の立場になってカイゼンを進める“金言”と信じています。 

 


ニーズに合わせて“選べる”のが顧客中心主義、名水ビジネスの例

2010-04-05 16:25:00 | (CS)顧客満足/顧客中心主義

  ニーズに合わせて“選べる”のが顧客中心主義、名水ビジネスの例
~経営コンサルタント・安岡裕二の“デフレを乗り切る”経営戦略・戦術(コラム)~

  世界中から名水を集め通販で紹介している企業がある。徹底して、ニーズにそって“選べる”様に出来ているのが良い。

  ボタンが、「目的で探す」 「水のタイプで探す」 「地域で選ぶ」など大きく分類し、更に「目的で探す」をクリックすると、「美肌」、「ダイエット」、「老化が気になる」、「アトピー」、「美味しく健康」…とニーズを掘り下げている。

 考えてみれば、分かり易いのだが、機能や品種による選択ボタンを提供している事が意外に多いのでないだろうか。

  ポイントは、ニーズにたどり着きやすい、顧客の立場から選べる(選択幅がある)の2つだと思うがどだろう!?


顧客目線に立つ=勝利の方程式

2010-03-14 22:15:32 | (CS)顧客満足/顧客中心主義
  顧客目線に立つ=勝利の方程式
~経営コンサルタント・安岡裕二の“デフレを乗り切る”経営戦略・戦術(コラム)~

  今日は、顧客目線に立つ事が勝利の方程式につながるということを取り上げたい。

 お客様から見れば当たり前の事と思われるだろうが、造る側、売る側にはどうしても造り手の論理が優先仕勝ちな処があります。端的な例が「原価積み上げによる価格設定」、ものが良く売れた時代には、お客様から見てお値打ち感を感ずるかどうか、値頃感はあるかなどの視点はお留守になりがちでした。

 サントリーとの合併話で話題をまいたキリンでは、新社長が信条の「解は現場にあり」を実践し、ビール営業でライバルを意識した数値目標を取り下げて、飲食店に「どんな料理を出せば客が増えるか」という顧客目線でファンを開拓、遂にアサヒから首位奪還したという。

 私は、かねて、「顧客第一主義」と言いながら売り手の論理に立つ“囲い込み主義”に疑問を持っていましたが、お客様に聞く=現場主義を先ず優先させる発想が勝ちにつながることが色々な場面でハッキリしてきたと思うのです。いま、破竹の勢いを見せる「青山フラワーマーケット」や「ABCクッキングスタジオ」などは、“お客様に最も近い第一線の売り場”でお客様の声に合わせた品揃え、仕入権限などドンドン任せる体制が進んでいる。地域、場所によって嗜好や暮らし方が違うのだから当然といえば、当然。私は、「顧客中心主義」という考え方を支持している。“お客様に選ぶ自由をできるだけ与える”という考え方だ。 

 大丸東京店では、「売れ筋の順位」を店内に表示するそうです。テナントにとっては厳しいが、お客様にとっては安心感の目安になるでしょう。これも、顧客目線の1つですね。デパートにとっては画期的な事のようです。
 話は飛ぶが、大丸東京店の店長は、携帯メールやQRコードの活用を進める方針とか。携帯の利用は、目覚ましい進化を遂げている。コレを見逃す手はない。