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ドラッカーに学ぶ「名店の条件」(ドラッカー×安岡流)

~小企業こそ【名店】の真価を発揮出来る。ドラッカー流マネジメントと安岡流の経験を重ねて、名店の条件を追求する~

メーカーズシャツ鎌倉「丸ピル店」の勢い 「高品質リーズナブルプライスの王道」

2009-12-25 22:11:55 | (CS)顧客満足/顧客中心主義

  メーカーズシャツ鎌倉「丸ピル店」の勢い 「高品質リーズナブルプライスの王道」
~安岡裕二の“デフレを乗り切る”経営戦略・戦術(コラム)~
                 
 

                 メーカーズシャツ鎌倉、何度か取り上げたシャツ、ネクタイで根強い人気の専門メーカー。14日の「カンブリア宮殿」に取り上げられ人気が爆発。特に、サラリーマンの多い丸ビル店には、殺到の勢いという。たまたま12/16日の「イムスクラブ」タウンウォッチングのコースに当たりご案内したが、大勢のお客様で賑わっていました。 TV放映で、全国的に認知度が高まり、12月は倍増の勢いという。しかし、TV効果だけでなく、11月も前年比20%増と言うから本物です。

 しばしば取り上げられているが、5.000円均一価格のシャツ、ネクタイで、あくまで国産にこだわる所が支持されている。糸も80番手とか、この間買ったネクタイでは西陣で作っていると謳ってあった。こんなこだわりが、安心感、信頼感を醸し出している。私も以前からの愛好者で、ファンと言っていい。シャツは、何度クリーニングに出しても、型くずれや糸のほつれもなく、飽きが来なくて長持ちしている。いや、ホントの話しです。

 低価格ブームの中で、ナゼ支持されるのか!? 「高品質、リーズナブルプライス(手頃な値段)」の基本を貫いている所にあると見る。高品質という点では、逆張り感覚で高級綿の中国新疆綿の買い手が減り値が下がっている事に目を付けて買い付け、シルクのようなシャツを販売した。さすがにこちらは、9800円で5000円というわけに行かないようだが、一寸買ってみたくなる感じがある。

 高機能低価格、高付加価値低価格、高品質低価格など、低価格を強調するうたい文句は様々だが、私は「高品質で手頃な価格」路線に王道を見つけたいと思う。しかし、時にはダイナミックなパフォーマンスがある価格政策も取り入れる柔軟性も必要である事も付け加えたい。

  画像は社長自身が鎌倉本店のカフェで700円のカレーを作っているという一コマ。


デフレはサービスのチエを呼ぶ

2009-12-18 09:00:19 | (CS)顧客満足/顧客中心主義

 デフレはサービスのチエを呼ぶ
~安岡裕二の“デフレを乗り切る”経営戦略・戦術(コラム)~

         

  お弁当やお寿司の持ち帰りをした時に付いてくるお箸。袋の中に入っているつまようじ、袋を破る時につい無雑作に扱ってチクリと指に刺した経験のある方も多いに違いない。

 そんな方の為に、親切に袋に注意書きが付いていた。“つまようじ入り”の文字とイラストがあり、「開封時にはご注意下さい」とある。

  3日ほど前の朝、JR東京駅のコンビニ「ニューデイズ」の前で店員さんが「おにぎり100円!!」と通勤客の視線を引き付けようと声を張り上げていた。大手居酒屋などの呼び込みで珍しくもない光景だが、駅構内の最強立地でおっとり構えているように見えるJRのコンビニがここまでやるか!? という所にデブレの厳しさを感じた。

  次ぎにJRの改札を出ようとしたら、スイカをタッチする場所に“しっかりタッチ”(だったか?)の文字と共に赤枠のシールが貼ってあるのに気が付いた。これも、若い人がいい加減にタッチする為、赤ランプが点灯、流れが止まって迷惑する事を経験した方も多いと思う。そんな客の不満を吸い上げた、カイゼンだろう。

  前に取り上げた男子小用トイレの標的なども清潔感を保つチエだ。関東でも普及するのは近い予感がする。

  注意すると、身近な実例で色々な処に発見する事が多い。お客様に“好きな店”になって貰う為には、希望や苦情を話しやすい、伝えやすい工夫をする事が大切である。


付加価値とは“付録”と見つけたり!! お値打ち感をひねり出す

2009-11-27 09:00:33 | (CS)顧客満足/顧客中心主義

  付加価値とは“付録”と見つけたり!!
~安岡裕二の“デフレを乗り切る”経営戦略・戦術(コラム)~

 今日のお題は、「雑誌の付録」です。心は“付加価値”と解く。

 イマドキの女の子は、付録の魅力で雑誌を買うんですってね。試しに、宝島社の「SPRING」という雑誌を買ってみました。

 付録は、小さなブックスタイルの「手鏡」。お洒落な年頃、お化粧に欠かせない道具、口コミなんかであっという間に、伝わるんでしょうね。

 今日、目に付いた「サライ」という男性向きの雑誌を買いました。「坂の上の雲を愉しむ」、「美術館で知の冒険」、「まぐろ~旨さは赤身にあり」という見出しに惹かれて買ったのですが、ここにも三大付録が付いていました。“付録が重要なツボ”の時代を感じました。

 さて、商店は、 お客様の感ずる“お値打ち感”が大手の値下げに勝る満足に繋がるといってきました。単純に身を切る値下げでは続かない。そこで“付録感覚の+αのサービス”がチエというもの。

 「名店塾」メンバーの「男爵練馬店」では、プロ用の快適マッサージ、色々な効用のあるスキッと心地よい“頭のツボ刺激”「氷点・ヘアトニック」など、+αのサービスをしています。これって、付録の付加価値に通ずるものがあると思う。引いては、お客様の満足upにジワッと効いてくるのではないか。


「ケーズデンキのポイント無しは顧客中心主義の見本!?」

2009-10-26 23:33:12 | (CS)顧客満足/顧客中心主義
  「ケーズデンキのポイント無しは顧客中心主義の見本!?
 ~安岡裕二の“デフレを乗り切る”経営戦略・戦術(コラム)~

 電気量販店に、ポイントカードが大流行である。ポイントに応じて値引きするのが当たり前のようになっているが、独り「ケーズデンキ」のみは、ポイント分を値引きします…と、逆手にとって宣伝している。

 ポイントは、普通「溜めたら引く」“後値引き方式”なのに対して、ケーズデンキでは「買い上げ時に引く」“同時値引き方式”に特色がある。

 世に「顧客第一主義」など耳障りの良い言葉が氾濫しているが、実態はサービスの名を借りた“リピート客”目当ての「顧客囲い込み」作戦である事が多い。ポイントカードの“後値引き方式”は、ズバリそのものの企業に取って都合の良い仕組みなのである。お客様の側も、承知の上で“乗っている”事が多いのではないかと思う。

 「顧客中心主義」は、売り手側の都合に縛られず、お客様の側に“選ぶ自由度が高い”状態を作り出すという考え方である。ポイントの“後値引き”は、店側の“釣り玉”であり、“その場値引き”は、お客様にとっての有り難みや合理性が感じられるのが当然である。

 これが「顧客中心主義」であり、ケーズデンキは堂々と『当社はポイント制度を導入せず、その場で「現金値引き」を行っております』と合理性をうたっており、正に「顧客中心主義」の考え方に当てはまる。大手電気店が利益を落とす中で、お客様の支持を得て、増収増益を続けているのが頷ける。

 もう一点、プリンターのインクを買って気付いた事。お得ですと勧められて、6本セットを購入の後、どうしても半端な残りが出る。そこでバラで補充するか、余分が出てもセットで買うか迷う。問題は、若干の安さに釣られて、セット買いしたら余分の在庫が出る。結局は「まとめ買い」は企業側の都合優先の販促に乗せられたに過ぎず、顧客に不良在庫を押しつけている事になる。「お得に思わせるまとめ買いは、顧客中心主義と言えない」のである。

 在庫を極力持たないジャストインタイムのトヨタ生産方式で、効率化を進めるキャノンでも販売の現場では同じ企業優先になっている。くわばら、くわばら…デフレは、顧客中心かどうか見極める目が厳しくなっているのである。


QBハウスと顧客中心主義

2009-10-05 09:00:09 | (CS)顧客満足/顧客中心主義

 QBハウスと顧客中心主義 

 

 10分1000円のカットだけの理容店!?が躍進している。最近の節約志向のトレンドを追い風に、駅そば、地下街の一等地に出店を増やしているようだ。

 キャッチコピーが「15分の身だしなみ」…言い得て妙なキャッチフレーズ。店は「カットハウス」と言い理容店とは言っていない。理容師や理容店は、環境衛生法!?で制約がある。理容組合か厚労省だったか、洗髪設備がないのは、法律違反と横やりが入ったが、理容店を名乗っている訳でなく、カットハウスという業態だという主張には法律が追いついていない感じで、勝ち目は薄そうだ。

 理容店は伝統的にカット、シャンプー、ひげそり、整髪を一括して、調髪料という一本の価格を維持してきた。私は、この価格体系に違和感を感じている。

 以前は、ナンの不思議も感じなかったが、経済、生活水準が上がるに連れて(自分の価値観)や(わがまま)を主張するようになった。

 料理で言えば、コース派とアラカルト派がいる。どんな優れた板前さんの料理でも、顧客にとっては好き嫌いがあるものだ。つまり、「顧客に選ぶ自由がある」のが“時代に合った”「顧客中心主義」と考えている。

 ライフスタイルの価値観は実に多様なのである。1人1人の価値観(わがまま)に何処まで応えられるか!? いつも考えるのが、大切なセンスと思う。

 QBハウスの3色サイン(画像)は、直ぐ出来る(青)、少し待つ(橙)、閉店(赤)じゃないかと…妄想かも!? 或いは、伝統的理容店のサインポールと一線を画し、摩擦を避ける為か!?