おやじ達の青春夏

団塊世代のおやじ達が過ごした楽しかった青春時代の想い出の数々。

#34★★ノッテケ・ノッテケ・ノッテケ・サーフィン・・・

2014-01-08 | おやじ達の青春夏・エピソード
今日のビーチは華やかだ、彼女連れのカップルが多い。
「ねぇ、誰か一緒にヨット借りて沖ノ島の方へ行かない!」とトシオが・・・。
操縦士付きの貸しヨットで10人位は乗れる。
マコトが「俺、行くよ」
「俺も・・・」とチルが・・・。
「私も乗る」
「俺も行こうかな」
「私も連れてって」
「怖くない」
「大丈夫、怖くないよ」
「今日は波も小さいし、風もそんなに強くないから・・・」
人数も揃い海に・・・。
ヨットは水面を音もなく滑走するので気持ちが良い。
船は沖ノ島の先まで行き海岸に戻って来た頃・・・。
パラソルの下にカラス
(ナナモリのあだ名で、鼻が大きくカラスのくちばしに似ていたので、そう呼ばれていた)
が波乗りの板を横に置いて座っていた。
「よう、何時来たの?」
「うん、ちょっと前」
「午前中に千倉で波乗りした、その帰り」
「波乗りの板持ってんだ」
「乗れるの?」
「有ったり前だよ、春頃に買って何回か練習してたからな」
するとツボイが「チョット乗せてよ」
「駄目だよ乗れないよ、ここじゃ波が無いから」
「じぅあ何でそこの脇に置いてあるんだよ」
「盗まれないように持って来ただけで乗る訳じゃないよ」
「まぁ、何でも良いから貸してよ」
「貸すのは良いけど、乗れないぞ!」
「いいって、いいって、ちょっとだけだから」
「違うよ、波乗りは波が無いと乗れないの!」
「波乗りの板って結構でかいね」
「へぇ、これが波乗りの板なんだ」
「中学の時に加山雄三の映画“ハワイの若大将”か雑誌で見た事が有るぐらいだよ」
「こんなに大きいんだ、触ったの始めて・・・」
「乗ろうぜ!」
「行こうぜ」
「ツネ行かないこれ乗りに!」
「おう、行く行く」
「俺、見に行こう」
「カラスの奴さ貸すのが嫌なもんだからあんな事言いやがってさ、波が無いから乗りやすいよなぁ~」
胸位まで海に入り、4人が板を支え安定させ乗る人が板の上に立つと4人が一斉に手を離す。
安定しないので海にドボン、これを何回となく繰り返していた。
「なかなか難しいなこれ」
それでもだんだんと慣れてきて4人とも上手くバランスを取れるようになって、
支える人がいなくても立てるようになった。
「立ったら合図するから板を押してくれる」
「ああ、分かった」
誰が何度やっても押された反動でドブン、ドブン、ドブンと立つだけでやっとだった。
後で知ったのだが、波乗りは波が沖合から岸に向かう時の推進力で板に乗る物で、
館山のような内房では波がないのと
特にこの海岸は“鏡が浦”と呼ばれる位波が穏やかなので、
ここで乗る事自体が無理な事だったわけだ。

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