病院の世紀の理論 単行本 – 2010/4/9
P54あたりより
日本の医療発展の理論を紐解く意義:
(いくつかあげられている中の4つめ)
日本は私立病院による病院ストックの蓄積をしてて、欧米とは違った展開。
救民法とかフィランソロピーの伝統もなく、中央集権の権力も弱く
医療より先にやることも多い発展途上国で、医療を発達させる1つのケースになるのでは?
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学問の醍醐味ってものか。。。
そう理屈通りいくもんでもないのだろうけど、
カオスか、複雑系か、有機的結合か、アメーバ理論か。
こういう本かけるって、すごく頭いいんだろうなあ
施療病院
→無料で医療を提供する病院 らしい
「せりょうびょういん」と読むらしい
◆◆日本における病院の世紀の要諦 4点◆◆
①日本は、19世紀から20世紀に変わる頃、病院はまだまだ未整備(欧米に比べて)
よって、イギリスの「病院の離陸」は、量的拡大と共に質的変化を伴ったが、
日本では、もっぱら量的拡大
→だから、日本の医療史では、20世紀への転換にあまり注目がないのかも
②20世紀前半に、日本では一般病院数・病床数が急速増大
しかし、公立セクターや慈善セクターではなく、主に開業医による私立病院
公立病院も、基本的に財政的な自立を求められた。
1910年から12年にかけての公立一般病院の財政状況:収入の86.3%が患者からの診療代
※イギリスやアメリカでは慈善セクターによる病院(施療院)が大半だった
③1920年代くらいから、卒後比較的長い期間勤務医を経て開業するというキャリアパスに収斂
開業医による個人病院や診療所が20世紀前半において急拡大する日本の一般病院・病床数に貢献
④日本では、病院の経営とは儲かる商売でもあった(診療所よりも、病院開業が儲かった)
※イギリスでは利益が出ないよう運用することでより多額の寄付を呼び込む篤志病院やアメリカの非営利病院とは大きく異なる
で、いくつかの仮説。
1つが、現在の各国医療システムは
徐々に、「健康戦略を担う中核的システム」から「予防・医療・介護・居住など生活の質=健康を決定するいくつものサービスからなる大きなネットワークの結び目の1つとしてのサブシステム」へと後退しつつある
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