Ｑ＆Ａ；認知症？

　高齢社会の到来により、老人ボケが社会的問題になっています。専門医の学会でもいろいろ討議がなされ、これを「認知症」と呼ぶことになりました。
　そこで、Ｑ＆Ａです。
　Ｑ；70歳の母のことでお尋ねします。２ヶ月ほど前から、急にボケてきました。トンチンカン、すぐ忘れる、失禁する、何もしたがらない、居眠りばかりしている、等の症状があります。日によっては良い時もあり、どう対応すれば良いでしょうか？
　Ａ；貴方のお母さんの場合は、いわゆる「治る痴呆」であるかもしれません。痴呆は、治る痴呆、予防できる痴呆、治らない痴呆の３つのタイプに分けられます。
　脳腫瘍や慢性硬膜下血腫などによるボケは、それらを除去すればよくなりますから、
「治る痴呆」といわれます。また、脳血管性の痴呆は高血圧症、糖尿病、心臓病などを防いだり、喫煙、過食をしなければ予防できます（「予防できる痴呆」）。
　しかし、脳神経細胞の萎縮に由来するボケは、「アルツハイマー病」といわれ、治りません。
　この患者さんの場合は、症状、経過からして治る可能性が十分あると推測されます。
ボケてしまったとあきらめないで、ＣＴ等の検査設備のそろった病院に受診して、確実な診断をしてもらうことをおすすめします。もちろん、私の病院でも。。。。

Ｑ＆Ａ；サケと肝機能障害

　今日は朝から先輩のお葬式に行って来ました。　
そのＤｒ．は、長年のヘビースモーカーで、お酒の方も滅法強くて、役職も多く、人望の厚い人でした。
　まだお若くて75歳。病名は「肝臓がん」でした。
そこで、Ｑ＆Ａになります。
　Ｑ；40歳の男性。会社の検診で、肝機能に異常ありと言われました。どうしても飲む機会が多いのですが、アルコールが原因なのでしょうか。また、今後どんな所に気をつければよいでしょうか。
　Ａ；偶然の機会に肝機能異常を指摘されるような病態として、①慢性肝炎　②脂肪肝
③アルコール性肝障害などがあります。
　検診でチェックされるもので多いのは、脂肪肝です。その原因は一様ではありません。肥満・過栄養が原因ならば食事療法（カロリー制限）、運動療法が有効です。アルコール過飲が原因ならば
断酒が必要となります。
　γ（ガンマ）－ＧＴＰ値のみが高値であった場合には、アルコールが原因のことがほとんどです。断酒が何よりも一番の治療法で、これにより検査値も症状も、ドラマチックに改善されます。
　ただし、克己心や勇気や決断力、そして、何よりもご家族の協力が必要です。

Ｑ＆Ａ；ダイエットｖｓ無月経

　Ｑ；１７歳の娘が、肥ったのを気にしだした高校１年の夏頃より月経が不順となり、このところ痩せて、月経も来ていないようです。極端なダイエットは、いけないのでしょうか。
　Ａ；この疾患は「体重減少性無月経」といい、若い女性が、まことしやかなクチコミ情報（？）などを信じて、ダイエットを強度に行い、生理がとまって、無月経となる病気です。
精神的要因が加わった場合は、「神経性食思不振症」と診断されます。
　治療としては、まず食生活を正常な状態に戻して、産婦人科でホルモン療法を行います。「神経性食思不振症」を疑う場合は内科医、精神科医を受診してください。
　怪しげな情報による無思慮なダイエットは、「百害あって一利なし」と知るべきでしょう。

Ｑ＆Ａ；異常なボケ？生理的なボケ？

　Ｑ；私の両親は現在二人だけで生活しています。父（７６歳）の「物忘れがだんだんひどくなってなって来ている」と母が言います。「ボケ」が始まったのでは？と心配でなりません。大丈夫でしょうか。
　Ａ；私、Dr．ぼけ で～す（笑）。ボケには、（私のように？）年をとると誰もが衰える「生理的なボケ」と、皆さんが絶対になりたくない「異常なボケ」とがあります。
　このうち「異常なボケ」とは、５分もしないうちに自分が何をしていたのか忘れてしまうといった「日常生活がおぼつかない」ようなボケで、急速に進行しますので、注意を要します。
　その原因については、諸説あり、クチコミ情報という訳には参りません。心当たりのある方は、そっと私めにお声をおかけください。同病のよしみで？？？

第４会日本旅行医学会

　表記の学会に２日間参加して来ました。
医師、看護師、旅行業者（添乗員）さんが主な参加者で、延べ1,000人位居たかな？。
旧来の学会と違って、とてもオープンな感じの、フレッシュな初夏の香りのするような素晴らしい学会でした。
　健康的で楽しい旅行をするには？、子供に安全な海外旅行をさせるには？、障害者に安全な海外旅行とは？など等。居眠りの出ない、身も心も爽快にになるような、楽しい学会（珍しい！）でした。ボクの人生観もチツとは変わったかも？！。
　会場は、さくらの散ってしまった東京は市ヶ谷。なるべくタクシーなど乗らない様に、ウォーキング＆ウォーキングを心がけて、のんびり頑張りました。１日平均8,000歩は歩いたかな？。
　時差ぼけや老人ぼけの予防法など、面白い話もたくさん聴いて来ましたが、機会がありましたらまた後ほど報告致します。

くも膜下出血 Ｑ＆Ａ

　Ｑ；先日私の仲良しだったじ50歳の女性が工場で働いている時、とつぜん激烈な頭痛と吐き気を訴えて倒れ、意識のないまま救急車で運ばれ、脳ＣＴ検査などから「くも膜下出血」と診断され、３日後に亡くなられました。くも膜下出血とは？
　Ａ；脳全体を包んでいる「くも膜」の下（脳の表面）に出血する、極めて死亡率の高い病気です。約９割が脳の動脈血管にできたコブ（動脈瘤」の破裂によって起こります。
全然前触れがないことが多く、出血を起こすと、突然今までに経験したことの無い様な激しい頭痛が起こり、すぐに意識を失うことも多々あります。
　病院では、ＣＴ検査、脳血管撮影などで脳動脈瘤を確かめて、再破裂予防のために手術を行います。

乳がん Ｑ＆Ａ

　Ｑ；３５歳、独身です。「独身女性に乳がんが多いと知人から聞き、心配です。乳がんの「自己検診の方法など、教えてください。
Ａ；乳がんは受診者1,000人に1人の割合で発見されます。早期に見つかれば、大事に至りませんので、３０歳を過ぎたかたは、ぜひ自己検診で、常に自分のからだの状態をチェックしておきましょう。
　月に１度、自己検診の日を決めておき（月経のある方は、月経が終わった頃）、毎月続けてください。
自己検診はとても大事なことなんですが、「面倒」とか「恥ずかしい」とか「わからない」とかで、パス！のことが多いようですね。「恥ずかしい」で手遅れになって、私の所で亡くなった方がいます。
　以下に検診の要領を述べます。
　　①乳房の形、大きさを両手を挙げたとき、下げた時で観察しましょう。
　　②乳房の中心から周辺へ、指をそろえて静かに軽く触れて、しこりがあるか無いか、確かめましょう。
　　③脇の下に深く手を入れて、しこりのあるなしを確かめましょう。
　　④乳首から血性の分泌物が出ないか調べましょう。

お花見＆ウォーキング２万８千歩！

　週末は所用のため上京したので、お花見できました。　絶好の日和に恵まれて、ニコニコ嬉しくなってしまいました。ゴっホ展とベルリン至宝展観て、千鳥が淵と上野の桜を楽しみました。
blogの仲間と一緒だったらナ・・・つくづくそう思われました。
　フト気がついて万歩計を見たら、なんと２万８千歩も歩いているではありませんか！？　茶店で抹茶をすすりながら、日本人の幸せみたいなものを、柄になく感じているＤｒ．ぼけでした。
　ひとりボッチだったけど、それはそれで至福の週末だったと言えるかも・・・。
　帰宅して、サプリを飲んで（疲労回復？）から、体重計に乗りました。増減は０でした。
満開の桜と、クチコミ情報のサプリよ、小さな幸せを有難う。
　追伸；タイガー・ウッズ！マスターズで優勝決めました。たった今！！

夫（５４歳）がＴＩＡと言われた。どんな病気？

　Ｑ；１０日程前の夕食時、ハシを落としました。３日後、右半身脱力感があり、ろれつの回りが悪くなり、１０数分で回復しました。そして昨夕、めまいがあり、上下肢の脱力感もあって近くの病院に行ったら、ＴＩＡといわれました。ＴＩＡって？？？
　Ａ；ＴＩＡとは、一時的に脳に血が行かなくなる「一過性脳虚血発作」のことです。これは首を上って脳へ行く内頚動脈あるいは、もうひとつの椎骨脳底動脈の動脈硬化による動脈壁在血栓（動脈壁についている血栓）や、心臓から出てきた塞栓物が一過性に脳の末梢動脈に詰まって起こります。この血栓は数分で解けて再び血が通り、症状が数分から十数分、長くとも２４じかん以内にとれ、後に何の障害も残さない状態です。
　ＴＩＡを起こした人の３６％が将来、脳梗塞を起こすという統計もあります。ＴＩＡ発作があったら、抗血栓凝集剤や脳循環をよくする薬を服用することを、お勧めします。
「前触れには、耳を傾ける」って、ことかな？

庭の風景

　ポップコーンが弾けるように、桜の蕾が３，４個ばかりはじけていた。我が家の庭は少し日当たりが悪い。白木蓮は今が盛りだが、私の好きなボケの蕾はまだかたい。小鳥たちのさえずりは、最近とみに賑やかである。
　シーズン到来（巨人３連敗！泣！！）というのに、万歩計目盛りはなぜかたったの1,213歩。
　そう、今日はポンコツ車でＰＣ教室に行って来ただけだっけ。主婦は家事だけでも３千－5千歩とか！？
　　夕飯は、少し控えようかナ？？？