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古今東西のアートのお話をしよう

映画 哀れなるものたち




イギリス・スコットランドの小説家、アラスター・グレイ(Alasdair Gray1934〜2019年)の『哀れなるものたち』(1992年)を原作に、ギリシャ出身のヨルゴス・ランティモス監督(脚本トニー・マクナマラ)がエマ・ストーン主演で映画化した。





『19世紀末、グラスゴー。異端の科学者バクスターは驚異の手術に成功する。身投げした女性に胎児の脳を移植して蘇生させたのだ。その女性――成熟した肉体と無垢な精神をもつベラは、バクスターの友人マッキャンドルスら男たちを惹きつける。彼らの思いをよそに、ベラは旧弊な街を飛び出し、旅するなかで急速な成長をとげる。そのとき、彼女が知った真実とは? 知的な仕掛けと奇想によって甦るゴシック小説の傑作。映画化原作』早川書房の解説より


原作は未読ですが、基本的構成は同じなようです。
映画は、ティム・バートン風の“ケレン味”たっぷりな画面で、アルモドバル監督の『私が、生きる肌』の匂いもする。エマ・ストーンの衣裳がゴシック👀

映画(原作)は、ゴシック小説『フランケンシュタイン』を書いたメアリー・シェリー(英1797〜1851)へのリスペクトが感じられ、彼女の母親がフェミニズムの先駆者、父親がアナーキストだったという史実も作品に反映している。

『成熟した肉体と無垢な精神をもつベラ』は、バクスターのもとを離れ成長する姿は、伝統的な「教養小説(ビルドゥングスロマン)」であり、性の冒険者でもある。


楽天的で前向きな、教養小説映画

★★★★☆

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私は、溝口健二の『山椒大夫』『西鶴一代女』の教養小説的映画世界の方が好きかな…

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