毎日ここのところ雨だったり曇りだったり。カラッとした晴れが少ないこの頃です。こういう時期は観光地泣かせかもしれないです。コロナを切り離しても、この時期の旅行者は、他の季節に比べると減っているのではないかと思われます。
市町村などであれこれ計画したイベントなども中止だったり雨の中だったり。そんなことは関係ないとばかりに今も雨が降っています。まるで「つゆ知らず」とばかりに。
そもそもこのつゆ知らずとは、幼い頃は「梅雨知らず」だとばかり思っていた。梅雨を知らないくらいに心が晴れている。じめじめした気持ちがまるでない。そう自分なりに勝手に解釈したのは中学生になったばかりの時だったろうか。
「まったく知らない」という意味をそれからまもなく知ったが、漢字では「露知らず」と書く。その文字を知ったときは、なんか少しは当たっているかななどと自分なりに思った学生時代。
つゆ知らずと露知らずは意味が違うと思っている人もけっこういるようで、考えてみれば不思議な言葉である。その語源をたどってみると、「露ほども知らず」からきているようで、露ははかなく消えやすいことから「わずかなこと」の意味となり、結局「わずかなことも知らない」ということになったらしい。
露ははかなく消えやすいのが「つゆ知らず」なら、別の意味で「初恋」も同じではないかと思ってしまう。「私の恋は？」と聞かれたら、「つゆ知らず」と答えるのもなかなか乙なものではないか、などと一人思い笑いしている。
だが実際、そんなことはもちろん、私は子供時代にはつゆ知らず。
しとしとの雨の静かさ子の車のエンジンの音今日は月曜日
平成２８年６月 「ＮＨＫ短歌」７月号
「つれづれ(22)梅雨も本格的になりましたね」
