MilanoからLondon、東京に移り住みましたが、変わらず日常生活を書き記そうかと。。
ミラノ通信 - 我が為すことは、我のみぞ知る



名古屋駅に着いて、駅ビルなどをフラフラとしてお土産などを考えていたが、色々と考える前に、お腹を満たそう、と。

 

我が故郷名古屋のソウルフード、味噌煮込みうどん。

 

この世の何処にも類似品のない、この比肩するべきものなし、の味噌煮込みうどん。史上最高に好きな食べ物である。フォアグラ乗せのステーキは3日で多分飽きるが、味噌煮込みうどんは1週間から10日は食べ続けられる自信がある。

 

但し、『山本屋本店』で、である。

 

何度もエントリーしているので、既知の事実だが、名古屋のソウルフード、味噌煮込みうどんには2つの山本屋がある。1つは山本屋本店(イチオシ!)、そしてもう1つは山本屋総本家。相互に資本関係はないとそれぞれのサイトで謳っているが、成り立ちはよく知らぬ。昔は暖簾分けしたのか、たまたま山本屋と2つの企業が名付けたのか、今となってはどうでも宜しい。

 

兎に角、イチオシは山本屋本店。

 

同じに見えて、全く異なる味である。もう一度言うが、全く味が異なる。全然違う味をしているので目隠しをして味見しても分かる。言わずと知れているが、山本屋本店の方が濃い。山本屋総本家はシャビシャビしてて薄い。これは歴然とした違いで、且つ事実としての違いだが、好みの問題である。善し悪しの問題ではない。シャビシャビしている方が好きな人もおろう。

 

この名古屋を訪れたら必ずや食べるべき至高の食事を食べない訳には行きますまい。

 

これを見越して、ランチを親戚宅で頂いたが、控え目にしておいた程である。準備万端。名古屋駅に着いてエスカに向かう。反対側にも山本屋本店はあるが、東京に帰る新幹線ホームはエスカ側でありそこに足を向ける。行くと、2人が待っている。店内は満席。少し、個人的には夕飯時よりも早いのだが、問題なし。

 

発注は『一半』

 

簡単な話ですね。1.5人前と言うことです。基本用語ですな、味噌煮込みうどん業界における。生卵は苦手ではありませんか?と聞かれ、もちろんそんなことは無く、入れてください、と。

 

さて、来ました、味噌煮込みうどん。見ての通り、蓋には湯気を通す穴はない。これも基本事項だが、熱く煮込まれている味噌煮込みうどんをこの蓋に乗せて食べるのが基本。

最初、迷ったが、やはり、この至高のお出汁をただ飲むのは良くないな、と。寧ろ、失礼に当たるとさえ思う程である。

 

通常、定食屋などでご飯を付けるとせいぜい100円くらいのところ、山本屋本店では税込324円。白ご飯はお代わり自由だが、1杯しか足わえない食べ方がある。それは、、

 

半熟卵乗せ汁だくご飯

 

ギリギリまで崩れることが無きよう、注意深くうどんのみを食し、そしてその間に熱々のお出汁の中でゆっくりと半熟化していく卵を、壊すことなく白ご飯に乗せ、あとはふんだんに、なんの遠慮もなく、お出汁をお茶碗に移し替えていく。実はご飯の量と言うか、茶碗の大きさは大して大きくない。だから、お代わりなど余裕で可能なのだが、生卵は1つのみ。

 

この正式な食べ方である『半熟卵乗せ汁だくご飯』は卵が1つしかない以上、一度の食事で一度切りの楽しみなのである。

 

二度はない。

 

たったそれだけのチャンスを失わぬよう、味噌煮込みうどんを食べる時に、間違って生卵を崩さぬよう食べるのが当然である。不文律と言っても良かろう。逆に生卵を崩すような失態をしでかすのは不心得であり、無作法である。不埒と言っても過言ではない。

 

こうやって、至高の食事である味噌煮込みうどんを名古屋駅地下のエスカで食べられることは、名古屋出張の醍醐味と言うか、寧ろ、これを楽しみして名古屋に向かうと言っても決して言い過ぎにはならない訳である。

 

礼儀として、お出汁を飲み干し、そっと手を合わせてテーブルをあとにする。

ご馳走様でした。

また、いつか名古屋に来る時に、絶対にここには来る。

聖地巡礼のようなものである。



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