ある親子がいた。二人ともに強情で、人に譲るということを知らなかった。ある日、父が客を引きとめて酒を飲ませた。息子は父に言われて町へ肉を買いに行った。
肉を買って、さあ町の門を出ようとした時、ちょうど向こうから来た別の男と鉢合わせになったが、互いに道を譲ろうとしない。それから、二人は長い間にらみ合っていた。
心配した父親が様子を見に来て、子供に言った。「お前はひとまず、肉を持って帰り、客に料理を出してお世話しろ!おれはしばらくここで、こいつとにらみ合いをやってるから。」
《丁聡「古代中国ユーモア」》
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