2年前。 小学校6年生になった 娘が、「原爆ドームを見てみたい。」と言い出しました。
その一言を切っ掛けに、その年の夏休みは、広島へ
片道10時間の長旅。 遠かったです 広島
や で、数時間の旅も良いのかも知れませんが。
”小さな島国 日本” と言いながらも、見た事のない景色 や 地名。
地理感覚を感じるのは 旅
原爆資料館では、展示物1つ1つを丁寧に見ていた
以外でした。 博物館や美術館へ行っても、軽くスルーのが、食い入るように資料を見ていました。
私が、大好きだった伯父は、10年前 胃がんで アッと言う間に他界してしまいました。
その伯父は、予科練で特攻の訓練を受けていた人です。
でも、特攻に使う飛行機も作れなくなり、伯父は、人間魚雷として出征するはずだったそうです。
後1週間。戦争が続いていたら・・・ 伯父の人生は、62年前に終っていたのかも知れません。
母は、早くに逝ってしまった兄の事を、時々懐かしそうに話します。
どんな亡くなり方をしても、残された者は大切な人を思い出し、静かに泣くのだと思います。
広島平和記念公園は、緑豊かな美しい公園でした。
でも、資料館にある 原爆投下直後の写真は、私と娘を釘付けにし、
その場から、離れなれない物でした。
伯父からは、まだまだ聞いて置かなければならなかった話しが沢山あったはずです。
でも、伯父はそれを話すのをためらっていました。
やっと、少しずつ話してくれるようなっていたのに・・・ 本当に、残念で悔しいです。
戦争体験者の高齢化。 たぶん、ずっと癒える事のない悲しみ。
でも・・・
人は、争う事を止めず・・・ 更に、新しい武力を身につけ・・・ それを、生きて行く糧とする・・・
そんな人間の一人なのだと・・・ 私は思う。