”あおいの宇宙”

宮崎あおい、その宇宙を旅する

幸運な出会い!! - 宮崎あおいちゃんとザ・ブルーハーツ

2010-07-08 13:05:31 | 日記
(エッセイ) [画像小はクリック拡大]




 あおいちゃんが歌うザ・ブルーハーツの『1001のバイオリン』のCMに感動して、今更ながらブルハの他の曲を聴いた。今更ながらというのは、このバンド自体を当時ほとんど知らなかったし、そもそもロックバンドへの関心がほとんどなかったからである。
 このバンドが活躍していたのは、1985年から1995年のほぼ10年間ということであり、その頃と云えば私の関心はもっぱらクラシックにあった。特に没後200年のモーツァルト年にあたった1991年前後は終始モーツァルトに夢中、コンサートにオペラ鑑賞、CD蒐集にと明け暮れていたものだった。

 ところが、どこで耳にしたかは定かではないが、ブルハの幾つかの曲を今回聴いてみて何となく耳に残っていたことに気づき、ちょっと驚いてしまった。『リンダ リンダ』の‘どぶね~ずみ’という強烈な歌詞から始まり、その後のリンダ リンダへ続くメロディーの快活さ。‘ガンバレ!!’というかけ言葉の入った曲、それは『人にやさしく』って題名だったのか・・・とか。或いは、『情熱の薔薇』の“~薔薇を胸に咲かせよう”の高揚したフレーズ等々。それらが・・・PVかCMか何かで使われて耳にしてたのか、或いは子供の運動会とかで、‘ガンバレ!!’って流れていたのか・・・(笑)。
 
 あらためてじっくり聴いてみて、中でもやはり抜群の衝撃度と完成度をもっているのが『1000のバイオリン』、クラシックバージョン『1001のバイオリン』であると私は確信した。そして、この曲とあおいちゃんの歌のコラボがまさに実現したのが、アースミュージック&エコロジーのさきのCMにおいてであった。
 ここでこの曲の素晴らしさをあらためて述べるつもりはないが、その選ばれた言葉の到達点は、既に宇宙を突き抜けていた、と私は感じた。この曲の歌詞の持つイメージ力と、そして一部ではあるが、それを元気に歌うあおいちゃんの見事なコラボが、このCMに少なからぬ大成功をもたらしたと云えるんじゃないか。もちろんそこには、元気さだけではなく、彼女の女優としての自然で自由な動きと、とびっきりの可憐さが存分に発揮されてた事は云うまでもないが。

 それにしてもブルハの曲の数々は、これはあおいちゃんも云ってた事だが、それを聴いた者が元気になるパワーを本当に何とたくさん持っていることか・・・、あらためてその事に私も気づかされた。それは特に真島昌利と甲本ヒロトという二人の才能が、それぞれ独立した作詞作曲で生み出した、言葉とリズムとメロディが私たちの心に直接響いてくるという、人を元気づけるような‘幸せパワー’を持っているからに相違なかった。
 そして、何とこの事は、実は宮崎あおいちゃんにも同様に云える事だと感じた。彼女の出演作品にひとたび触れるやいなや、それがシリアスであれコメディであれ、彼女からすごいパワー、人を元気づける‘幸せパワー’をもらったと感じることがよくある。まさにそれは、彼女の演技が観る人の心に直接響いてくるからに他ならない。
 すごいパワーを持った曲を、すごいパワーを持った人が歌い表現した。あヽ、これはその瞬間に、まさに稀有で幸運な二つの出会いが実現していたんだと感得してしまった。パワー全開のダブルパンチとして、『篤姫』に続きTV、CM界においてまでも世の話題をさらったのは、二つの才能の幸運なめぐり合わせを思った時、ある意味当然だったと云うべきなのかも知れない。
 メンバーがザ・ブルーハーツを旗揚げしたその年、宮崎あおいちゃんがウブ声をあげていた。                                                 
                                                   (楽天、yahooへ同文寄稿)