every word is just a cliche

聴いた音とか観た映画についての雑文です。
全部決まりきった常套句。

『ダーティー・サイエンス』リリースツアー KING OF STAGE VOL.10に行ってきたよ。

2013-03-26 | HIP HOP
ライムスター9枚目のオリジナル・アルバム『ダーティー・サイエンス』。
間違いなく今年の10枚に入る傑作でしょう。サンプリング、それもボロボロのレコードからアナログで取り込んで更にフィルター掛けたような"ダーティー"なヒップホップ(それでいて音像は実に今日的!)な傑作だったので、これは二枚使いを中心としたロー(RAW)なライヴに違いないと横浜までKing Of Stage Vol.10を見に行ってきました。

ラッパーはステージの入り方が大事だと思うのですが、当然ライムスターもそこは抜かりがありません。宇多丸も「偶然が重なって奇跡的な入り方になった」(タマフルにて)と語った「ダーティ」を板つきで歌いだし、ライト・アップと共に「ゆめのしま」へというアルバムと同じ構成でスタート。




ジューク、トラップを基調にしたまさに"最新のプラネット・ロック"。実質1曲目だったから会場の音鳴りのエージングがまだまだだったのか、パシフィコホールは大きすぎて低音がボヤケていた印象。


「フザケてんのは規則の方だぜ」というのをガナリ声で力強くスピットしていたことは強調したい(スピット=唾を吐くですが、宇多丸さん恒例の唾が出すぎてマイク交換一回あり)。
DJ JINのスクラッチが見せ所なのですが、Mummy-Dのみならず宇多丸までもスクラッチを披露!
宇多丸「のっけから素人芸。しかし、これこそが"グレート・アマチュアリズム!」



この「It's A New Day」や「グラキャビ」が一番低音出ていました。えげつないほどに。




歌詞カード上は「その島の奇跡を信じたい」とありますが、ライヴでは「フクシマ」とうたっているトコロに感動(タワレコでのリリース・インストアでも)。
実はライムスターの言っていることは「耳ヲ貸スベキ」から変ってなくて、キャリアを重ねて視線が変っただけで核心は同じ。「耳ヲ貸スベキ」は「The Choise is mine」ってことだし「The Choice Is Yours」っていうのは「耳ヲ傾ケルベキ」ってこと。







まだツアーはじまったばかりなのでネタバレしないように、メモ書き程度に。リリース・ツアーなんだからこれらの曲はやるに決まってるでしょ。だからネタバレにはならないよね。

ツアーファイナルの鹿児島はキャパ180人なのだそうですが、ほぼ同じ内容だとのこと。ちょっと鹿児島まで行きたくなってきましたよ。


思ったのは『ダーティ・サイエンス』はゴリゴリのヒップホップなんだけど、B BOY/B GIRLだけを焦点に作られたアルバムではないと言う事。J POPのリスナー(あえて言うと)一般層の顔をちゃんと見据えて作られている。客層もBとJが混ざりあっていて面白かった。

個人的には追加公演でゴリゴリのハードなヒップホップをチッタあたりでみたいですが。

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