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風に乗れ -Winddriven Current-

ワイヤーフォックステリアのナイトさんとORIXを応援する日々
“Challenge Together @KOBE”

1.17

2009-01-17 | 風景画-神戸・播磨
時が経つのは早いものです。
15歳の受験直前のあの日から14年。

あぁ若くて少し大人びてバカだったあの頃。
もう今は十分な大人になってしまい、あの頃に戻ることは出来ないけれど、
今日だけは、立ち止まってみる1月17日。

あぁ、風呂に入ってから寝るんやったね、って実家に帰った際、母親との話ではいつも思い返して笑うものです。
受験勉強なんか、塾の宿題なんか、ほどほどにしとくんやった。

14年前は確か16日の月曜日が祝日(成人の日の振替休日)で、17日の火曜日から学校が始まり、
その週の土曜日がマラソン大会という日程だったはずです。

その学校が始まる前日、深夜2時過ぎまで塾の宿題で起きてて、
もうしんどい、もう無理ってストーブの前で寝転がっていたところ、
部屋を覗きに来た母親から「風邪ひくよ。もうお風呂はいいから寝たら」て促されて、そのままベッドへ転がり込みました。

その3時間後、揺れと地鳴りの轟音で叩き起こされ、わけもわからんままベッドにしがみついてた自分。

ベッドの下段にはO/W氏。
「何があったん?」と中学生の私。
「お前寝すぎや」と小学生のO/W氏。
暗闇の中、地鳴りが止まない中、ベッドの上下段でひたすら時が過ぎるのを待ちました。


とまぁ私の体験談なんてそんなもんです。
もっともっと苦労された方は山ほどいました。


うちの両親からは、「ええから勉強せえ」て言われたもんです。
ほんまに今思えば、家の屋根瓦が剥がれて、屋根の上登って修理したりブルーシートかけたり、
壁にシリコン埋めたり。父親もよく動いてました。

なんか、そんな時期に勉強だけして何も出来なかった自分が少し恥ずかしかったもんです。


そして、周りの人たちみんな、自分の家すらほったらかして、働きに出て行った人も多かったんですよね。
学校の先生もそう、救急、消防、警察、病院、ガス、電気、水道、そこらへんの役所の人、建設関係の人、
自分の両親、子供ほったらかしても、ムチャクチャ働いていたのは確かでした。

そういう人たち、特に役所の人に対する世間からの評価って、
働いて当たり前と思われてか、厳しかったように思います。今、思うと特に。



でも、その頃の働くことがどれほどだったかを思い返させてくれたのが、
つい、この間ラジオを聴いてて知った「新聞がはこんだ HAPPY NEWS 2007(新聞協会)」

大賞に選ばれたのは、当時被災した自宅から引き留めようとする家族を振り切って出勤した
神戸市の消防士さんとその息子さんに対する記事です。

働くことに対する芯のある使命感と、それを息子さんが理解し
そして親の生き方を継ぐように息子さんが消防士になられ、笑顔で会話されてますね。

でもそれを理解するのに必要な時間も掛かったことでしょう。

14年という時間が、新たな理解を生んだということを教えてくれました。
時の経過というのは、決して風化していくだけのものではないのですね。

私は何も出来なかったけれど、
私の周りにいた人の表情は覚えています。

中学の担任の先生が、家から学校まで20キロ以上歩いて通って僕らの顔を見に来てたこと。
久々に再開した学校での、クラスメイト同士の笑顔。
その春の中学の卒業式に、校長先生が泣いていたこと。



あの頃には帰らないけど、
あの頃に帰った気分で立ち止まることはできる、今日なのです。


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