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多摩街歩き

GPSの付いたカメラを持って多摩の街を歩いています。

昔の大栗川(八王子市東中野)

2012年03月12日 | 昔の大栗川

1947年の空中写真と最近の空中写真を見比べていて、昔の大栗川の流れがそのまま水路として使われているらしい場所を見つけたので、カメラを持って出かけた。住所は八王子市東中野。「へ」の字の水路がそれだ。1947年の空中写真も、大体同じエリアを切り出しておく。

空中写真1

この写真は国土地理院の国土変遷アーカイブの空中写真(写真名USA-R556-No1-188)の一部を切り出したものである。 

昔の大栗川の流れの場所は一部が水路として使われているのに加えて、その上流側は道路として使われているようだ。

本日の地図はこちら。(新しいウインドウが開きます)
(kmlファイルはこちら。ダウンロードしてGoogle Earthで開いてください)
水色の線が昔の大栗川の流れ。流れの向きはおおまかに言って左下(南西)から右上(北東)だ。黄色のマークはそれぞれの写真の位置を示している。マークの足元がカメラの位置で、赤い扇型がカメラの向きだ。

写真1

この写真のカメラの位置が今回のスタート地点だ。この道路の曲がり具合は昔の大栗川の流れに良く似ている。川を埋め立てて(または暗渠にして)道路を作ったのではないか。しかし、昔の川を思わせるのは、この曲がり具合だけだ。先へ進んでみよう。

写真2

右側のアパートのブロック塀を見ると、道路が奥へ向かって下っているのがよくわかる。川の雰囲気が出てきた。もう少しで水の流れに出くわすはず。

写真3

道路は行き止まりになっている。地図の通りなら、この先が水路になっているはず。

写真4

水路だ。流れの向きは手前から奥に向かっている。水際にはコンクリートの護岸が築かれているが、かなりの年代物のようだ。護岸の上は自然の川岸を思わせる、草の生えた斜面になっている。
足元には暗渠が口を開けている。ここまでの道路の下は(少なくとも部分的には)暗渠になっているようだ。

少し先に左からの流れが見える。行ってみよう。

写真5

水路があった。この水路も現在の地図に描かれている。1947年の空中写真にも写っているようだ。右岸に戻って、流れを下って行こう。 

写真6

水路は曲がりながら続いていく。護岸の上は相変わらず草の斜面だ。

写真7

水路はこんどは左に曲がりながら続いていく。周囲は戸建住宅やアパートのような建物が多いが、この水路の付近だけは昔の水辺の雰囲気が残っている。

写真8

これは左岸からの眺め。日当たりがよいためか、草がよく茂っている。左の木はビワのようだ。

写真9

木で作られた橋がある。この水辺の雰囲気によくマッチしている。やっと日がさしてきて気持ちがいい。

写真10

橋の上から。水路はこの写真の奥で右に曲がり、現在の大栗川に合流している。

これは勝手な想像だが、昔の大栗川は水量がもっと豊かで、水面ももっと上、例えば現在の護岸の上端近くにあったのではないだろうか。子供のころの田舎のイメージがそう囁きかけてくる。

昔の大栗川の流れを思い浮かべながら歩くことができた、素敵な時間だった。
 



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