京都市北区上賀茂山本町68 「社家町食堂 伊之助」 【1764】

京都盆地の北端に鎮座し、ユネスコの世界遺産にも登録されている「賀茂別雷神社(上賀茂神社)」に、春の陽気に誘われ参拝しました(写真は弐の鳥居を潜った先に佇む、細殿と立砂)
尚賀茂別雷神社についての詳しい解説は、「古都探訪 ㊷」をご参照ください。

参拝後、一の鳥居から明神川に沿って大田神社へと東進します。 此のあたりは神主さんなど神職(社家)の住宅が集まる社家町*として知られ、独特の凛とした風情に浸ることができますよ。
*国の重要伝統的建造物群保存地区に選定(社家としては唯一)

散策すること約5分、軒先にカラフルな和傘を並べた茶屋が目に留まりましたので、此処で一服することにしましょう。

京町家を和モダンテイストたっぷりにリブートした店内はBGMにジャズが流れ、壁面にはサックスと、外観のイメージとはガラリと違うテイストに、(良い意味で)ちょいショーゲキを受けましたよ。

窓際のテーブル席から眺める社家住宅は、また違った趣が感じられ、その姿に見入ることしきり。 尚現在、上賀茂には約20軒ほど残っているそうですが、江戸時代には300軒を越える社家があったとか。

メニュー表①
ランチメニューはメインの「うた姫膳」の他はカレーにハヤシと、いたってシンプルな構成です。

メニュー表②
ソフトドリンク類のミルクセーキやキューピットがいかにも懐かしい。

メニュー表③
スイーツも和洋混在の「花ちぎり」一点のみと控えめッス。

「うた姫膳 1,350円」
九つのおばんざいに鶏つくねのお鍋、ご飯、そしてアフターの珈琲にデザートと、バラエティー且つボリューミーに溢れ、女子はもちろん男子でも、十分満足できるラインナップといえますよ。

一つ一つ丁寧に手が掛けられたおばんざいは、輪郭のはっきりとしたメリハリのある味わいで、お供のご飯もよいですが、チョイアルコールが欲しくなりましたよ。 また鶏つくねのお鍋も、出汁に鶏の旨味が染み出ており、一滴残らず平らげてしまいました。 美味い!

アフターの珈琲とプチデザート。
コツーンと舌をノックする苦みが持ち味の一服だが、作り置きのため若干焦げ臭く残念。
観光地の真っ只中に在りながら、これだけのコストパフォーマンスの高さは驚異的といえ、「参拝客をもてなしたい」というご主人の想いが強く感じられ好印象でした。 さてもう少し清流に沿って街並みを散策しましょうか。