京都市左京区下鴨西本町31-4 「さろん 淳平」 【2040】

JR京都駅より市営バス205系に乗り約30分揺られ府立大学前にて下車し、下鴨本通に向かって約100㍍東進した左手に佇む、ブットイ米屋格子とスイッと伸びる一文字瓦のコントラストが粋な、ギャラリーを兼ねる京町家カフェです。

昔でいうところのミセニワ(商売が行われる土間)に当たる部分は、普通の京町家とは一段違う重厚さを備え、在りし日の繁栄ぶりを今に伝えています。

竿縁天井に欄間や床の間の造作、さらには雪見障子と、約90年前の姿を忠実に再現してある1階の奥座敷。

ガラス窓越しには手入れの行き届いた坪庭が臨め、冬晴れの柔らかな陽光が、ぼんやりと縁側席を浮きだたせていました。

床の間の違い棚が並ぶ袖の壁にポッカリと開いた小間口は狆潜(ちんくぐり)といい、本物を見たのはこれが初めてかな。

通り庭(ハシリ)は主にレンタルスペースとして使用され、残念なことにおくどさんや火袋を筋交う梁は取っ払われていました。

但し灯りを手元に落とす天窓は、しっかりと残っていましたよ。

むしやしない①
むしやしないとは京言葉で、一時的に空腹を紛らすこと。 またその食べ物。 虫押さえのことを指します。

むしやしない②
抹茶や小倉をメインにした和スイーツが目白押し。

むしやしない③
時節により涼し気なくずあん巻きや温かいぜんざいも、ラインナップされます。

むしやしない④
ランチの代わりにいただくなら、ピタパンセットがおススメです。

「淳平もち 270円(セットで50円OFF)」+「ブレンド 420円」
ブレンドは創業90年を誇る老舗の”神戸 ・萩原珈琲”のビーンズを使用し、そのマイルドな口当たりは珈琲通からビギナーまで、万人を唸らせます。 美味い!😋

淳平もち。 くるみ餡のかかったコクのある小さなお餅で、素朴な味わいが珈琲とよく合います。
しっとりとした京情緒に浸れ、それほど混むこともなく、どちらかといえば地元重視のお店であり、のんびりひと時を過ごすことが出来ました。 また2階を含めたレンタルスペースでは定期的に演奏会や昼寄席が催され、地域コミュの一端を担っていることも見逃せません。
☆付近のお出かけスポット・京都府立植物園、下鴨神社、京都コンサートホール