京都市中京区柳馬場通六角下ル井筒屋町404
「町家割烹 美先 (みせん)」 【1462】

地下鉄烏丸線「四条駅」を下車し出入口③より烏丸通に出て、京都御苑方向へ約800㍍上り六角通を右折する。 その約600㍍先の柳馬場通りを更に右に折れ、約50㍍先右手に佇む、黒格子の厨子二階が目印の割烹店です。

此処にも置屋の象徴である「鍾馗さん」が、玄関口を静かに守っていましたが、それとはちょっとディテールが違いますね(以前から在ったものかどうかは、分かりませんでした)

外観同様内装も町家独特の風情があり、ゆったりと過ごすことができます。 尚此処は、元々岡崎に在った高級京料理店でしたが、平成25年4月に移転され、普段使いも可能な庶民派割烹に生まれ変わりました。

奥座敷の坪庭の向こうには離れの個室も設けられ、また中二階の屋根裏席も含め、約38名の収容能力があります。

お品書き①
如何にも京らしい、湯葉やすき焼きの膳が並んでいますが、いずれも2,000円までとリーズナブルな価格設定になっています。

お品書き②
限定おさかな膳の内容がアナウンスされています。 それにしても以前のお店は、お昼でも最低3,000円以上だったとか、、、

「おさかな御膳 1,000円」
パット見この内容で1,000円ポッキリとは、チョット信じられません! 流石に元高級料亭だけあって、その所作にも独特の艶やかさを感じますね!

脇を固める小鉢2品は、穏やかな味わいで素材の力感を上手に引き立ててあり、タタキも絶妙な炙り具合で旨味が凝縮され、茶蕎麦も爽やかな風味が心地良く、全てに細やかさが垣間見え、申し分無し!

メインの「すずきと茄子のみぞれ餡仕立」も、ホロホロと溶けるスズキの旨味と、ナスの瑞々しさのコントラストが実に小気味良く、更に出汁の穏やかさが加わり、至高の逸品に仕上がっています。 美味い!
リーズナブルなお値段で、ここまで完璧に近い料理を提供できるとは、驚きを隠せません! そこは長年培われた、匠の技が根底にあるからなのでしょうが、同時に感じる「おもてなしの心」や風情も一流であり、これから贔屓の店として様々なシュチュエーションで、利用することにおやじは決めました。