たまに和楽器のおすすめ音源(今でも手に入りそうなものに限って)を紹介します。
第1回目は、これ↓
日本音楽集団35周年記念CD第2集 『ディヴェルティメントDIVERTIMENTO』
制作:ライヴノーツ 発売:ナミ・レコード 2000年 税込み¥2,835
2000年1月の演奏を収録。日本音楽集団の代表曲である「ディヴェルティメント」と「ダンス・コンセルタントⅠ」を収録しており、かつ演奏も気合いの入ったすばらしい演奏! これは買って損なし、文句なしにおすすめ!
☆洋楽器のオーケストラが好きで、和楽器にも興味のある人には、最適の名盤CD。
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<全曲目>
佐藤敏直作曲「ディヴェルティメント」(1974年)
1) 第一章
2) 第二章
3) 第三章
4) 三木稔作曲「三本の尺八のためのソネットⅠ」(1973年)
長沢勝俊作曲「秋の一日」(1985年)
5) 1.序曲
6) 2.どんぐりごままわそう
7) 3.いわし雲みつけた
8) 4.祭囃子がよんでいる
9) 5.終曲
三木稔作曲「“四季”ダンス・コンセルタントⅠ」(1973年)
10) 1.踊る春
11) 2.水巡る
12) 3.秋、そして
13) 4.風の花
14) 5.エピローグ
佐藤敏直作曲「ディヴェルティメント」と三木稔作曲「ダンス・コンセルタントⅠ」は、日本音楽集団の代表曲。作曲から40年以上も経っていますが、今でもコンサートではよく演奏されています。
佐藤敏直作曲「ディヴェルティメント」は、笛・尺八2・三味線2・箏2・十七絃・打楽器による大編成曲。「ディヴェルティメント」とは、「嬉遊曲」または「気晴らし」という意味です。この曲は、まさに聴く側を「嬉しくさせ」、「気晴らし」をさせてくれます。それでいて、しっかり作り込まれており、演奏する側にはかなりの演奏の力量を要求する曲でもあります。そんな曲ですので、日本音楽集団以外でも、力量の高い邦楽サークルが「いっちょ挑戦してみようか!」という気分で取り組むことが多いようです。
三木稔作曲「ソネットⅠ」は、尺八3本のかけあいが面白い曲です。「かっこいい和楽器の名曲」にはまだ使ってませんが、いずれは紹介したいと思っていました。三木さんの曲らしい、ただキレイなだけでない、高度な美しさを感じさせてくれます。ちなみに1962年に作曲された「ソネットⅠ」の原曲は、三木さんが和楽器のために作った最初の曲だそうです。三木稔マニア?には重要な曲ですね。ちなみに、「ソネット」はⅠ~Ⅴまでありますが、残念ながら私はⅠとⅢしか聴いたことがありません。
長沢勝俊作曲「秋の一日」は、笛・尺八・三味線・琵琶・二十絃箏・十七絃・打楽器による大編成曲。あまり激しすぎず、親しみやすいメロディを重ねた、とても聴きやすい曲です。作曲年は、春夏秋冬シリーズ(?)の2番目に古いもの(「冬の一日パート2」(1980年)→「秋の一日」(1985年)→「夏の一日」(1994年)→「春の一日」(1997年))。和楽器の可能性を引き出すために邦楽オケの編成の肥大化を問題視し、エッセンシャルな編成を目指して作曲されたそうです。そう言われれば、たしかにムダのない編成と曲調です。「冬の一日パート2」の次に人気のある曲、だと個人的には思っていますが…どうでしょうか。
三木稔作曲「“四季”ダンス・コンセルタントⅠ」は、笛・尺八2・三味線・琵琶・箏2・十七絃・打楽器による大編成曲。三木さんの代表作であり、「ディベルティメント」と並ぶ日本音楽集団の代表曲です。人々を惹きつけるメロディと、洗練された曲の構成。ちなみに、学生邦楽の世界では、「ダンコン」と略されている様子w それほど人気な曲だということです。「ダンス・コンセルタント」は、Ⅰ~Ⅳまでありますが、私はⅠとⅡしか聴いたことがありません。しかもⅡは一度聴いてそれっきり機会に恵まれず。日本音楽集団さん、Ⅳまでまとめて音源化してくれないかなぁ…
本CDに対するwasabi的不満は、やたら音量が小さいことだけ。まあ聴く際にボリュームを上げれば問題なし。というより不満はそれだけ。70年代の日本音楽集団全盛期の演奏とは比べてはいけませんが、本当に名盤。
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