「時間よ止まれ、汝は美しい」とファウストはつぶやいた。そして次の
瞬間、地獄へ落ちた。何故なら、それは悪魔との約束だったから。
ファウストが「瞬間」に向かって「とどまれ、おまえは美しい!」と
言ったら、その時ファウストは死に、メフィスト(悪魔)に魂をやらなけ
ればならない、という約束の元、ファウストの人生遍歴が始まるのだ。
(ゲーテの詩「ファウスト」を原案に作られたグノー作のオペラが『ファウスト』)
とどまる今への希求(西洋)対、流れる今の享受(東洋)。
「今」は、棚田に映る月のように無数だが、一つしか選べない。
勇気をもって機敏に「今」を受け入れて生き、繋げてゆく。留まろうと
しない勇気。それが「今でしょ」を流行語にしたのか。
私たちの心は、ゲーテが永遠や瞬間を詩にするズッと前から、今を
受け入れる感性で生きてきた。
このことが意味するのは?
もしかして、一度”総意”で決めた事を、途中で止(や)められない体質に
繋がってはいないか。
途中で止めるという勇気の喪失。今を受け入れて流されるしかないのだ
という諦めへの転換。
現代は、言葉にすれば美しい日本人の哲学的価値観を、諦めの体質に
すり替えてしまったと思うのは、私一人か。
私たちが「決して止めない」と約束したのは、メフィストよりも強大な
悪魔の王・プルートーだったのではないか。
「止める!」と言った途端地獄に落ちても、止める勇気を持たねばならない。
瞬間、地獄へ落ちた。何故なら、それは悪魔との約束だったから。
ファウストが「瞬間」に向かって「とどまれ、おまえは美しい!」と
言ったら、その時ファウストは死に、メフィスト(悪魔)に魂をやらなけ
ればならない、という約束の元、ファウストの人生遍歴が始まるのだ。
(ゲーテの詩「ファウスト」を原案に作られたグノー作のオペラが『ファウスト』)
とどまる今への希求(西洋)対、流れる今の享受(東洋)。
「今」は、棚田に映る月のように無数だが、一つしか選べない。
勇気をもって機敏に「今」を受け入れて生き、繋げてゆく。留まろうと
しない勇気。それが「今でしょ」を流行語にしたのか。
私たちの心は、ゲーテが永遠や瞬間を詩にするズッと前から、今を
受け入れる感性で生きてきた。
このことが意味するのは?
もしかして、一度”総意”で決めた事を、途中で止(や)められない体質に
繋がってはいないか。
途中で止めるという勇気の喪失。今を受け入れて流されるしかないのだ
という諦めへの転換。
現代は、言葉にすれば美しい日本人の哲学的価値観を、諦めの体質に
すり替えてしまったと思うのは、私一人か。
私たちが「決して止めない」と約束したのは、メフィストよりも強大な
悪魔の王・プルートーだったのではないか。
「止める!」と言った途端地獄に落ちても、止める勇気を持たねばならない。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます