伊勢にいる間に、大切な友人の一人が敦賀に来ていた。
まだ敦賀に居るとわかり、帰敦したあくる日の夜、共通の
友人の家に泊まっていた彼に会いに行った。
折りしも敦賀は、家が壊れるかと思う程の驚異的暴風が
吹き荒れ、日中は一歩も外に出られなかった。
T夫婦宅で鍋を囲みながら、四方山話とオジンギャグの
応酬に楽しい時間が過ぎた。”相変わらず”の有り難さが
身に染みた。
深夜バスで帰る彼を、酒の飲めないT夫人の運転で近くの
バス停まで見送った。そのバス停のベンチで歯のない老女が
一点を見つめながら薄焼き煎餅をモグモグ食べていた。沢山の
荷物がきれいに纏められて二つも脇に置いてある。
老後破産だろうか。家に連れ帰りたい衝動を堪(こら)えた。
役所に相談にいけば何とか出来るのではと思ったが声をかけら
れなかった。
世界を救うことは出来ない。でもせめて声だけでもかければ
よかった。この頃なにかある毎に、他人との関わりに一歩を踏
み出さない自分を知る。同時に、舞台だけでは人生を満足でき
ない自分がもどかしい。長く最前線を離れすぎたか・・・。
大嵐は去り、今日は良いお天気。
ベンチに老婆の姿はなかった。彼女は何者だったのだろう。
何者になろうと、私はしているんだろう。

長兄宅のてっせん。義姉の丹精のたまもの。
まだ敦賀に居るとわかり、帰敦したあくる日の夜、共通の
友人の家に泊まっていた彼に会いに行った。
折りしも敦賀は、家が壊れるかと思う程の驚異的暴風が
吹き荒れ、日中は一歩も外に出られなかった。
T夫婦宅で鍋を囲みながら、四方山話とオジンギャグの
応酬に楽しい時間が過ぎた。”相変わらず”の有り難さが
身に染みた。
深夜バスで帰る彼を、酒の飲めないT夫人の運転で近くの
バス停まで見送った。そのバス停のベンチで歯のない老女が
一点を見つめながら薄焼き煎餅をモグモグ食べていた。沢山の
荷物がきれいに纏められて二つも脇に置いてある。
老後破産だろうか。家に連れ帰りたい衝動を堪(こら)えた。
役所に相談にいけば何とか出来るのではと思ったが声をかけら
れなかった。
世界を救うことは出来ない。でもせめて声だけでもかければ
よかった。この頃なにかある毎に、他人との関わりに一歩を踏
み出さない自分を知る。同時に、舞台だけでは人生を満足でき
ない自分がもどかしい。長く最前線を離れすぎたか・・・。
大嵐は去り、今日は良いお天気。
ベンチに老婆の姿はなかった。彼女は何者だったのだろう。
何者になろうと、私はしているんだろう。

長兄宅のてっせん。義姉の丹精のたまもの。
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