大田原より愛をこめて

仕事中の現実逃避

病院で考えること。

2010年02月09日 | 公開中
脳疾患で全介助になってしまった人が、多く入院している、病院。
全介助、というのは、何をするにも、人に頼まなければならないこと。
ほとんどの自由を奪われた状態。
全介助の人は、いまの日本の普通の家庭には居場所がないようだ。
だから多くは、病院やその他の施設にいるはず。
トイレだって好きな時間にいけない。
「トイレに行きたい」と訴えても、ピークタイムだと介護士にも「おむつにしちゃってくれる?」なんて言われる。
たとえそれが、大便であってもだ。
屎尿の世話、というと、私たちは「介助する側が大変そう」って、まず思ってしまう。
確かにそうかもしれないが、介護される側の精神的ストレスも計り知れないものがある。
それは、人としての最低限の尊厳すら担保されないような、過酷な精神状態におかれるということだ。

となりのベッドのお婆ちゃんは、80過ぎ、元気だったけど脳出血で倒れ麻痺が残り認知症になってしまった。
そういうお婆ちゃんの行先は、施設にもよるけど、薬で無理やり眠らされて24時間寝たきりにさせられてしまうところもあるそうだ。
見ていると、「あら、おりこうさんねぇ」なんて、娘より若い女性スタッフに言われたりしているお婆ちゃんを見て、正直いい気がしなかった。
認知症でも自分がそういう風に子ども扱いされ馬鹿にされているのは、絶対にわかるのだから、きちんと相手を敬ってくれないかな?そう感じた。実際、話しかけると、たまにきちんと受け答えができることがあるのだ。大半の時間はおかしなことばかり言っていたとしてもね。

働いている人たちは働いている人たちで、いろいろ言い分や考えはあるんだろうけどね・・・。
そのお婆ちゃんにしても、真夜中におむつ交換にきた看護師さんに「この馬鹿!」って怒鳴りつけたりして、やられっぱなしではないのだが。苦笑

でも、看護師さん、介護士さんはじめ、スタッフはみんな精一杯頑張ってる。
リスペクトします。
私だったらこんな過酷な労働現場、1日でもつとまるかなぁ。。。

日本中に看護師が溢れていてもおかしくないほど有資格者がいるのに、慢性的に人手不足。失業者がどんなにいても、介護士はいつも、人手不足。
病院にいると理由が分かる。
コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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Unknown (とりっく)
2010-02-10 01:41:33

 う~~~~ん。

 病院にはいかないことにしよう。(逃

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これは、 (っちさんさん)
2010-02-12 01:08:31
痛いほど経験した身としては実感ある話でした。
返信する

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