大手ゼネコンの鹿島(東京)が大阪市内で21階建てのビルを建設した際、鉄骨1本が
横に6~7センチ傾いたのに、現場の工事事務所長がそのままビルを完成させていたことが
鹿島への取材で分かった。
同社は安全面に問題はないと説明している。
大阪市は11月、建築基準法に基づき、安全性を確認するよう指導した。
鹿島によると、2007から08年にかけてJR大阪駅近くの大阪市北区内で工事した際、
地下1階から3階までわたす十数メートルの鉄骨のうち1本が、測量ミスのため傾いた。
鹿島社員の工事事務所長はミスに気づいたが、工事を続行。3階より上につないだ別の鉄骨を
逆方向に傾けて補正したという。設計会社に提出した資料には、設計図通りに完成したと
記載していた。
これらの事実関係は鹿島本社や関西支店には報告されなかったが、
その後、内部告発とみられる情報がインターネット上に流れ、鹿島は今年10月に調査を
開始し、大阪市に報告した。市から指導を受けた鹿島は、第三者の検査機関に安全性の確認を
依頼し、「構造的に問題ない」との結論を受けたという。
工事事務所長は同社に「工事をやり直せば工期に間に合わないと思った」と話しているという。
鹿島本社の広報担当者は「施工ミスをして申し訳ない。工事事務所長を処分し、各支店が
現場を監督する体制を強化する」と説明している。
市建築指導部は「鉄骨の傾きがわかった段階で安全性を確認すべきであり、問題だ」と指摘
している。
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横に6~7センチ傾いたのに、現場の工事事務所長がそのままビルを完成させていたことが
鹿島への取材で分かった。
同社は安全面に問題はないと説明している。
大阪市は11月、建築基準法に基づき、安全性を確認するよう指導した。
鹿島によると、2007から08年にかけてJR大阪駅近くの大阪市北区内で工事した際、
地下1階から3階までわたす十数メートルの鉄骨のうち1本が、測量ミスのため傾いた。
鹿島社員の工事事務所長はミスに気づいたが、工事を続行。3階より上につないだ別の鉄骨を
逆方向に傾けて補正したという。設計会社に提出した資料には、設計図通りに完成したと
記載していた。
これらの事実関係は鹿島本社や関西支店には報告されなかったが、
その後、内部告発とみられる情報がインターネット上に流れ、鹿島は今年10月に調査を
開始し、大阪市に報告した。市から指導を受けた鹿島は、第三者の検査機関に安全性の確認を
依頼し、「構造的に問題ない」との結論を受けたという。
工事事務所長は同社に「工事をやり直せば工期に間に合わないと思った」と話しているという。
鹿島本社の広報担当者は「施工ミスをして申し訳ない。工事事務所長を処分し、各支店が
現場を監督する体制を強化する」と説明している。
市建築指導部は「鉄骨の傾きがわかった段階で安全性を確認すべきであり、問題だ」と指摘
している。
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