誓球の空 to the victory

目指せ甲子園、願いは一つ全国制覇
頑張れ創価

2011年 春季東京都高校野球大会 1回戦

2011年04月02日 | 誓球の空 2011 

[写真] 今春のエースナンバーは小松貴志投手、ストライク先攻のピッチングで守りのリズムを作る。

2011年04月02日(土) 12:20‐14:28 晴れ 微風 明治神宮第二球場

      1  2  3   4  5  6   7  8  9    計
創価    5  3  0   0  1  5   0  -  -  = 14
明大明治  0  0  0   1  0  4   0  -  -  =  5
[ 投 手 ] 小松(5
)-石崎(2)
[ 本塁打 ] 安藤(1表/右/3点).小松(2表/左/3点)
[ 三塁打 ]
[ 二塁打 ] 小松(6表)

1番(中)河村②→(6裏/右)、2番(遊)鈴木②、3番(投)小松③→(6裏/中)、4番(左)井上③→(6裏/捕)、
5番(右)野田②→(4裏/右)渡邊③→(6裏/左)、6番(二)柿沼③、7番(一)安藤③、
8番(捕)篠原③→(6表/打)池田②→(6裏/三)宮本③、9番(三)鷹家③→(6裏/投)石崎③

 
[写真左] 信濃町で見つけた満開のシダレザクラ
[写真右] JR信濃町駅前の歩道橋の上で見つけた三分咲きのソメイヨシノ

未曾有の大震災から三週間が経ち、都内の桜も開花宣言が出て一週間が経った。
今日は暖かく桜にとっては恵みの日和だが、今年は三寒四温のバランスが悪く開花は遅い。
JR信濃町駅から神宮第二へと向かう道すがら、何本かの桜を見かけたがまだ三分程度だった。

この国に春を告げる桜は、大よそ二ヶ月をかけて、ゆっくりと南から北へと旅をする。
そして・・・ 南からやって来た旅人は、こらからひと月をかけて
ゆっくりと途中下車を繰り返しながら、みちのく路を北上し東北に遅い春を告げる。

未曾有に大震災に耐え抜き、辛労を重ねた人々に顔に笑顔が戻るのはいつになるのだろうか?
「一番苦労をした人が、一番幸せになる。」これが世の中の道理だと思う。
本当の意味での春が待ち遠しい。切に、切にそう願う次第である。

 
[写真左] 2回表、3点本塁打を放ちガッツポーズで戻る小松選手
[写真右] 打って守って走って、大活躍のトップバッター河村選手

さて今日は、ひと冬を越して格段に逞しくなった創価の初戦だ。
野球が応援できる喜び、創価を応援できる喜びを噛みしめつつ観戦させていただいた。

まず選手名簿を購入して確認すると、レギュラーナンバーは昨秋とあまり変化はない。
だが・・・ まず驚いたのは試合前のシートノックだった。

通常はボール回しから始まって内野へノックし、ゲッツーや中継プレーへと進むのだが
投手二人をマウンド前に立たせ、投げるふりから監督が緩いゴロを転がすと
野手は積極的に前に飛び出し、丁寧に確実に捕球し大事に送球するのだが
ゴロの飛んでこない野手は、ただ待って見てるのではなくベースカバーに入っている。
バント処理や、12塁間への当りには投手役の選手がベースカバーに入っている。

じっと凝視していると、打球が緩いのでスピード感はないが、
人の流れは、糸を引くように水が流れるようにプレーが次から次へ繋がっている。
グラウンド内に人は多いが、ただ突っ立ってる選手が少ない。

野手は強いゴロの捕球はしてないものの、体を動かす機会が多く運動量は確実に増えている。
体の解れ具合という視点でみれば、格段に効果が出てるように思えるが如何なものだろう。

そして12時10分、場内にスターティングメンバーが発表になった。
昨秋は基本的に最上級生となる2年生中心のチームだったし、
レギュラーナンバーにも変化はなかったのだが、スターティングメンバーは一寸違っていた。

まず驚いたのはトップバッター、
昨秋ベンチ入りが叶わなかった2年生の河村が、19番を付けてセンターで起用された。
2番には、昨夏1年生でトップバッターに抜擢された鈴木がショートで起用された。
さらに5番ライトで野田、昨春の大会で入学前に登録され即起用された逸材が戻ってきた。

エースナンバーは昨秋の石崎から小松に移り、キャプテン篠原とのバッテリーはそのまま
4番には好打が自慢の井上、ミートが上手く左右に打ち分ける好打者だ。
昨秋のクリーンナップ安藤、篠原、鷹家は下位打線となったが、逆に厚みが増している。
そして、その効果は・・・ 試合開始早々に結果を出してくれるから嬉しい限りだ。


 
[写真左] 軽妙なバント処理にショートバウンド捕球など堅守の安藤選手
[写真右] 3点本塁打の後は、キッチリと犠打を決めた安藤選手

1回表、いきなり創価打線がビッグチャンスをものにした。
1番河村が粘って四球で歩くと、2番鈴木は積極的に早いカウントんら打って出る。
結果はショートゴロだったが、間一髪でゲッツーを免れるとすかさず盗塁を決める。

3番小松が痛烈にピッチャー返し、二遊間を抜けるのを見て鈴木はスタートしたが
センターが深かったのをみていた、3塁コーチャー宮本がグルグルと腕を回す。
クロスプレーかな?と思ったのだが、本塁はゆうゆうセーフ
シートノックの際、相手センターの肩があまり強くないのは確認してたが
まさかスタートが遅れた鈴木をホームに突っ込ませてゆうゆうセーフになるとは・・・

さらに4番井上は三遊間を真っ二つ、しかし今度は2塁走者の小松を3塁で止めた。
相手守備がレフトとライトは前で、センターは後だったのを3塁コーチは見逃してなかった。
この後この一つの判断が大量点へと繋がって行くとは・・・ ナイス3塁コーチだ。

そして、5番野田の時に暴投が出て1点追加
野田はライトフライに倒れたが、6番柿沼が粘って四球で歩くと7番安藤のバットが一閃
ライト後方へ高々と打ち上げる。
相手ライトが早々とフェンスにすがるが、打球はグラブの先にポトリと落ちた。
まさにジャストホームラン、3塁コーチ宮本のナイス判断が5得点に繋がった。

さらに2回表、9番鷹家が四球で歩くと、1番河村がキッチリ初球を犠打
そして2番鈴木は、二遊間を割ってセンター前へヒット、しかし今度は本塁へ走らせない。
鷹家の足と鈴木の足の違いもあるのだろうが、
相手センターが凄い勢いで前進していたのを見逃してなかった。


そして、続く3番小松が早々と試合を決めた。
初球を豪快に振り抜くと、相手レフトは打球の行方を眺めただけだった。
打球は、あっという間にレフト後方のネット中断に突き刺さっていた。

 
[写真左] しっかり腰を落とした三遊間、サード鷹家選手(左)とショート鈴木選手(右)
[写真右] ほろ苦リリーフとなったが球は走ってた。次は頑張れ石崎投手


一方、創価のマウンドには初めてエースナンバーを背負った小松が立つ。
上背こそ174センチだが、切れの良いストレートと落差の大きい変化球を持つ好投手だ。
勝負を急ぎ過ぎるところと、力勝負に拘らなければ安定度は申し分ない。

昨夏1年生でエースナンバーを背負った田中は11番で裏方を務めている。
若干、心配もあるが・・・ 今は心と体を鍛える時期なのだろう。必ず出番はあるはずだ。
さらに投手だけでいえば、石崎はもちろんだが長身の池田も元気だし左腕の野田もいる。

試合は1回裏、相手1番をサードゴロに打ち取るが、サード鷹家がグラブを上に向けて
体が伸びきったまま胸の位置で捕球したため、送球がやや逸れショートバウンドとなったが
安藤が上手くすくい上げた。
ヒヤッとしたが、先頭バッターを取ったことは大きい。
バッティングの好調さが守備にも繋がっている。ナイスプレーだ。

2番もサードゴロに打ち取ったが、3番にはライト線に痛打された。
ツーボールツーストライクから三振を取りに行ったストレートが高く外れた次のボール
歩かさないように、少し抜き気味のボールを痛打されてしまった。
後続は押さえたものの、ここら当りは今後の課題だろう。

小松は8点差となった2回の裏にも相手5番に二塁打を喫した。
この時もストライクが先行してたのだが、勝負を焦り過ぎというか力勝負に拘り過ぎだろう。
後続二人を変化球で空振りの三振に取ってるだけに、篠原の配球も切り替えが見事だった。

そして・・・ 互いに1点ずつ取り合った6回の表裏、双方にドラマがあった。
まず6回表の創価、先頭打者の3番小松が初球を痛烈に叩いてレフト線の二塁打で出ると
4番井上はセカンドフライに倒れるが、4回の守備から変わった5番渡邊が四球で歩き一死12塁

6番柿沼は12塁間への詰まった当りだったが、ピッチャーのベースカバーが遅れて内野安打となり一死満塁
7番安藤の当りもどん詰まり、しかしこれがピッチャーとファーストの真ん中に転がる。
これを前進守備をとらずゲッツーポジションにいたファーストが取るが、
本塁は間に合わず、さらにはまたもやピッチャーのカバーが遅れて内野安打となり1点追加

ここでベンチが動き、8番篠原に代打池田を送るが、これはピッチャーゴロ
池田の全力疾走で辛うじてホームゲッツーを免れて二死満塁となったが
ここから9番鷹家、1番河村、2番鈴木に連続タイムリーが出て、この回一挙に5点で14対1
裏の相手の攻撃を3点以内に抑えればコールドゲームだったのだが・・・ 明治の意地の反撃にあってしまった。

6回裏の創価は経験も兼ねてか、大きくメンバーチェンジを図る。
代打の池田に変えてサード
宮本、サード鷹家に変えてピッチャー石崎、ピッチャーの小松がセンター、
センターの河村がライト、ライトの渡邊がレフト、レフトの井上がキャッチャーと大きく変わった。

ウォーミングアップをしている石崎のボールは走っていたのだが・・・
先頭の今日大当たりの相手3番の打球は、変わったばかりのラスト河村の頭上を襲う。
これを河村が背走してフェンス際でナイスキャッチ、
こういったプレーの後は得てして上手くいくもんだが・・・ ところがなんというか

続く4番がセンター前、5番がレフト前、6番がセンター前にクリーンヒットし一死満塁
ここでベンチに退いてたキャプテン篠原が、守備のタイムを要求するがタイミングが合わず認められない。
そして、7番には左中間を破る三
塁打を打たれて3失点、なおも一死3塁
この3塁走者が戻れば、この回のコールドゲームは無くなるため創価は前進守備を取る。

そして8番の当りはサード前に叩きつけた高いバウンド、待って取ったがホームはタッチプレー
しかも打球が回転しててグラブから半分飛び出ている。
ところが、サードに守備固めに入った宮本が落ち着いていた。
胸とグラブで打球の勢いを殺すと、ホームをチラッとみただけで1塁へ送球し二死とした。

このプレーで動揺してた石崎が落ち着きを取り戻した。
次の9番もサードゴロに打ち取り4失点で凌ぐ。
この回のコールドはなくなったが、次の回を2点以内に押さえれば再びコールドである。
冷静にゴロを捌いたのもナイスだが、本塁送球のリスクを冒さなかったこのワンプレーは
記録に残らないものの、見事な頭脳プレーだったと言っても過言ではあるまい。

石崎のボールはけっして悪くは見えなかったのだが、配球にちょっと問題があったかもしれない。
先頭打者をファインプレーで打ち取ったことから、
バッテリーがともに勝負を急ぎ過ぎ、ストレート勝負に拘り過ぎたのではなかろうか。
昨秋のように緩急を付けていれば、そんなに連打を浴びる投手ではない。
いずれにしても、急いては事をし損じるである。次回はキッチリと修整してほしい。

唯一惜しかったと言えば・・・ 12塁から打たれたセンター前ヒットの場面
鈴木の真横に飛んだ打球だったが、走者の牽制から守備位置に戻りかけたところだったため
右足に重心が乗っており、逆を突かれた形で体の直ぐ横の打球に反応出来なかった。
上手くいけばゲッツーで試合終了となる場面だと思ったが、これが流れというものだろう。

それにしても、ラッキーな二つの内野安打を足がかりに5得点した直後に
後二つのアウトでコールドの場面だっただけに、まさかの4連打4失点とは・・・
改めて高校野球の奥深さを知らされたような気がする。

兎にも角にも油断大敵ということだろう。
最後の最後まで全力を尽くす。これしかないと思う。

さぁ次は、下町のダルピッシュを要する足立学園
今日の打線が本物かどうか、それがこの次に証明される。 頑張れ、創価


1
表/創価 四球、遊ゴ、盗塁、中安1点、左安、暴投1点、右飛、四球、右本3点、二飛
  裏/明治 三ゴ、三ゴ、右二、中飛
2 表/創価 四球、犠打、中安、左本3点、左直、死球、二飛
  裏/明治 中二、三振、遊ゴ、三振
3 表/創価 二ゴ、三振、中飛
  裏/明治 遊ゴ、三振、左直
4 表/創価 投ゴ、四球、遊ゴ、盗塁、四球、三振
  裏/明治 右二、(右/野田→渡邊)、犠打、三振、左二1点、三振
5 表/創価 遊安、犠打、死球、左飛、右安1点、二ゴ
  裏/明治 二ゴ、遊安、三ゴ失(送球)、遊直併殺
6 表/創価 左二、二飛、四球、一安、一安1点、(打/池田)投ゴ、左安1点、右安2点、右安1点、中飛
  裏/明治 (打/池田→三/宮本、三/鷹家→投/石崎、投/小松→中、中/河村→右、右/渡邊→左、左/井上→捕)
     右飛、中安、左安、中安、左三3点、三ゴ1点、三ゴ
7 表/創価 四球、遊飛、盗塁、遊ゴ、中飛
  裏/明治 一ゴ、左邪飛、中安、右飛、試合終了

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 2011年 春季東京都高校野球大... | トップ | 2011年 春季東京都高校野球大... »
最新の画像もっと見る

誓球の空 2011 」カテゴリの最新記事