誓球の空 to the victory

目指せ甲子園、願いは一つ全国制覇
頑張れ創価

2009年 秋季東京都高校野球大会 ブロック予選 2回戦

2009年09月21日 | 誓球の空 2009 

[写真] 大きなフォームからズッシーンと重いボールを投げ込む川村投手

2009年09月21日(月/祝) 13:06‐14
:38 曇り 無風 創価高校グラウンド

      1  2  3   4  5  6   7  8  9    計
駒場学園  
0  0  0   0  0  0   0  -  -  =  0
創価    
1  4  0   4
  0  0   X  -  -  =  9
[ 投 手 ] 川村

[ 本塁打
]
[ 三塁打
]
[ 二塁打 ]


1
番(二)臼井②、2番(遊)藤田②、3番(中)小松①、4番(捕)野倉②、
5番(一)中尾②、6番(左)春原(すのはら)①、7番(三)篠原①、
8番(右)安藤①→(6裏/打)新井②→(7表/右)日野川②、9番
(投)川村②

注 選手名は聞き取りにくかったので一部誤りがあるかもしれません。
  本戦に行けば名簿を購入出来るので、それから確認します。


朝から厚い雲に覆われ秋の日差しはないものの、午後1時の小平の気温は23度
暑くなく、寒くもなく絶好の野球日和、さぁ新チームのスタートだ。

第一試合が少し長引き、創価ナインがグラウンドインしてきたのは12時20分
ちょうどその時、2匹の赤トンボがつながって3塁側応援席前にやって来た。
「仲良きことは美しきかな。」 ふと、武者小路実篤の言葉を思い出した。

そう言えば今日は敬老の日、応援席には人生の先輩方もたくさんいらっしゃる。
先輩方の熱い視線の先に送る声なき声は、たぶん・・・ 頑張れ、創価!
思いがけない秋のシンボルの飛び入り参加、ホッと緊張が緩んだひと時だった。

試合は創価の後攻めで、定刻から約30分遅れで始まった。
マウンドに立つのはエースナンバーを背負った川村
180cm超の恵まれた体を目いっぱいに使ったオーバースローから
ズッシ~ンと重たいボールを野倉のミット目がけて投げ込む。

先頭打者を自信のストレートで追い込み、どん詰まりのゴロに打ち取ったが
打球はサード篠原が差し出すグラブの下を抜ける。
カバーに入ったショート藤田が素早く捌くが、1塁は惜しくもセーフ

無死1塁、川村のボールの走りをみてか、駒学ベンチはここでいきなり動き
ヒットエンドランを仕掛けるがショートゴロ、結果的には送った形となった。
しかし、今シーズンの川村の成長はここからだった。

3番打者を素早く追い込むと、内角ストレートをズバッと投げ込み見送り三振
続く4番は変化球でストライクをひとつ取ると、ここから力勝負で挑む。
真ん中高めにストレートを2球続けると、打者のバットは2球とも空を切った。
いやぁぁ凄い、立ち上がりのピンチを二者連続の三振でしのいだ。
しかも狙って取った三振だ。
ワクワクする。本当にワクワクする。これは、新たな伝説の始まりか・・・

そして、その裏の創価
駒場学園のマウンドは、これまたエースナンバーの薮谷
伸びのあるストレートと鋭い変化球でトップ臼井を空振り三振に取ると
2番藤田はセンターフライ、今日は投手戦か、厳しい戦いになりそうだ。
そんな言葉が脳裏をよぎった瞬間、3番小松のバットが杞憂を払しょくした。

ストライクを取りに来たストレートを痛烈にはじき返して二死1塁
続く4番野倉がストレートの四球出歩くと、5番中尾にも制球が乱れ二死満塁

6番春原への初球はインコース低めのストレート、
足を引いて避けるが、たちどころに追い込まれてツーストライクツーボール
次のボールが、ひょっとしてこのゲームのポイントだったかも
小柄な体をベースに被さるように構える春原への勝負球は内角ストレート
その瞬間、ズシッと鈍い音とともに勝負球は春原の腰を直撃する。
二死走者なしから、まずは貴重な貴重な先制点を上げた。

 

[写真] チャンスメーカー、2番ショート藤田選手

2回表、駒場学園の攻撃は5番から、
初回と同様にサードへのどん詰まり、今度は大事に腰を落として捌く。
次は6番相手投手の薮谷、
ここで本日唯一、川村の制球が乱れストレートの四球であるかすが
牽制で誘い出しなんなくツーアウト、続く7番は三振
う~ん、テンポが良い。リズムが良い。回転が良い。

2回の創価は8番安藤からだったが、変化球にタイミングが合わず空振り三振
続く9番川村はショートへのイージーなゴロだったが、ショートがお手玉
一死1塁で打順は一巡しトップの臼井
初回のスイングをみると、だれもが犠打と思ったが臼井は初球を強振
打球は12塁間を真っ二つに破りライト前、一死12塁チャンスが広がった。

以前の創価なら九分九厘犠打の場面、ギャンブルか?それとも・・・
続くのは2番藤田、痛烈にはじき返しファーストを強襲する。
相手ファーストが大きくはじいたが、惜しくも間一髪で1塁はアウトで二死23塁
惜しかった。本当に惜しい当りだった。
大きくはじいたが止めただけでファインプレー、抜けてりゃ二塁打間違いなし
勝負の女神は、まだこちらに微笑みかけてはいないのか?

二死23塁、ここで打席は初回にクリーンヒットを放った3番の小松
期待を込めて固唾を飲んで見守ると、ファーストストライクを三遊間真っ二つ
レフトの守備位置がやや深く2塁走者も戻って2点追加、
ファインプレーの後の二死からの得点は、相手へ与えるダメージも大きい。

そして4番野倉、期待のボルテージは盛り上がったが・・・
セカンド後方にフライ、ところがこれがセンターとライトとセカンドの真ん中
セカンドが差し出すグラブの先っぽをかすめて落ちて、もう1点追加

さらに中尾の当りはショート真正面のゴロ、ところがこれをショートが暴投
この回、ヒット2本と不運な当りもあったが相手エラー3個で4点を追加
まだ2回、ちょいと早い気もするが今日の川村の出来なら安全圏か?

後はフィニッシュの形、つまらぬ失策をせず、そして怪我をしない。
さらに小松、野倉、中尾と続くクリーンナップに一発が出ればなお良し。

大量点をもらった川村は、3回4回5回をなんなく三者凡退に切って取ると
4回裏、創価打線が火を噴いた。
2番藤田が四球で歩くと、3番小松が本日3本目のレフト前ヒットで無死12塁
さらにここで相手投手の2塁牽制が暴投となって無死23塁
4番野倉も歩いて無死満塁、完璧に押せ押せの場面だ。

ここは一気に決めたい美味しい場面、バッターボックスは5番中尾
初球を痛烈にはじき返すと、打球はレフトポール際への大飛球
あっ!という歓声とともに観客は一斉に前に乗り出すが・・・
これは惜しくもファール、大歓声がため息に変わったが若干の笑みがこぼれる。
これもリードのなせるところか。

余韻を引きずりながらも、中尾は冷静にボールを選びじっくり粘ると
レフト前に痛烈にはじき返して2者を向かいいれる。
2点目は際どいタイミングだったが、小松の足が一瞬早かった。
さらに野倉が3塁へ、ラクラクセーフのタイミングだったが
焦った相手捕手がサードへ暴投
なんなくもう1点取って、さらに中尾も2塁へ

さらに続く6番春原が大事に送ると、7番篠原はショート前にボテボテでもう1点
これで9点目、ほぼこれで勝負はついた。

そして5回裏は二死3塁、もう1点でコールドの場面で本日3安打の小松
打球は完璧に芯で捉えたが、惜しくもサード真正面のライナー

さらに6回裏は一死満塁の大チャンス、
ここで創価ベンチは8番安藤に代え代打新井を送る。
新井の打球は、やや浅めのライトフライだったが3塁から野倉が果敢にスタート

これはちょっと、無理だった。
ベースの2メートルぐらい手前で返球のボールは捕手のミットに収まっていた。
完璧にタッチアウトだったんだが・・・ ここでちょっとしたハプニング
相手捕手が野倉の顔面に強烈なタッチをしたのだ。
野倉はしばらくうずくまって動けない。

ベンチに戻ろうとする相手捕手に、すかさず主審が注意するが
創価ベンチは動揺が隠せない。
野倉が顎を擦りながら立ちあがって、この場は収まったのだが・・・

難しいプレーであったことは間違いない。
ライトからの返球は若干高く中腰でキャッチャーのミットに収まった。
野倉は完全にアウトを意識したのか、強いスライディングはせずに
若干ブレーキをかけながら、ブロックするキャッチャーに体当たり
たまたまその時、野倉の顔とキャッチャーのミットが同じ高さになった。
そして結果的に、相手キャッチャーは振り向きざまに顔面タッチ

強すぎるタッチといえば強すぎた、多少行き過ぎのブレーだと思うが・・・
一生懸命でプレー中の出来事ゆえに、ある意味では仕方ない部分もある。
まぁ、野倉に怪我がなくて良かった

そんな興奮を引きずりながら、7回表の駒場学園の攻撃が始まった。
この回を2点以内に抑えればコールドとなるのだが、
今日の川村には完封しかないだろう。

相手は3番から始まる。
ストレートを打ち返した打球は、川村の差し出すグラブの下を抜け
二遊間に飛んだが、セカンド臼井が逆シングルのグラブで捌いてワンアウト
次の4番は、先ほど揉めた相手キャッチャー

野倉のミットはコーナーぎりぎりに低く構える。
川村も気持ちで答える。意地でも三振を取りたい気持ちが伝わってくる。
素早くツーストライクと追い込むと、外角いっぱいに投げた渾身のストレート
主審の手が上がる。見逃しの三振、気持ちと気持ちのストレート勝負だった。

これでちょっと緩んだのか、6番にはセンター前のポテンヒットを許す。
これを小松がダイビングキャッチを試みるがファンブルし二塁打
さらに7番にはレフト前ヒットを打たれ二死13塁

少し投げ急ぎか? いやいや力み過ぎだろう。
すかさず野倉が駆け寄る。
合わせるようにベンチからもメガホンで声が掛かる。

落ち着きを取り戻した川村は、あくまでも強気にストレート勝負に拘った。
最後の打者はどんづまりのファーストゴロ、
中尾がなんなく捌くと、軽く右手をあげて川村のカバーを制しベースタッチ
試合終了、新チームの初戦は先に期待が膨らむコールドゲームで終わった。

新チームの初航海は僅か92分だったが、
内容的にも、将来を占ううえでも濃いものであったと思う。


1 表/駒学 遊安、遊ゴ、三振、三振
  裏/創価 三振、中飛、左安、四球、四球、死球1点、三振
2 表/駒学 三ゴ、四球、牽制アウト(1-3-4)、三振
  裏/創価 三振、遊ゴ失、右安、一ゴ、左安2点、二飛失1点、遊ゴ失1点、左飛
3 表/駒学 一ゴ、三振、一ゴ
  裏/創価 右飛、右安、犠打、二ゴ
4 表/駒学 二ゴ、二ゴ、三振
  裏/創価 四球、左安、牽制暴投(1-6)、四球、左安2点(暴投2-5の間に1点)
     相手投手交代/1番→10番、犠打、遊ゴ1点、右飛
5 表/駒学 三ゴ、投ゴ、投ゴ
  裏/創価 中安、犠打、一ゴ、三直
6 表/駒学 投直、三振、右安、盗塁、左飛
  裏/創価 中安、左安、犠打、敬遠四球、右飛併殺(9-2)
7 表/駒学 二ゴ、三振、中二、左安、一ゴ、試合終了

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