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くつろぐぶろぐ~For Rest in Forest~

森の暮らし・森プルライフ・森羅万象感じるままに

ペット立入禁止

2006-03-19 | ペット・犬


まだメロンがうちの子になって間もない頃のことだが、近くの
自然公園に行ったことがある。
そこは古墳や遺跡もあり、園内には博物館も併設されていて、
出土した縄文・弥生時代の埴輪や土器などが陳列されている。
観光客も訪れる人気のスポットでもあるが、広い自然公園の中を
散策する人はほとんどいないといってよい。

かつて小学生の一行が自由研究のため訪れて、出逢ったことがあった。
メロンの周りには女の子が数人集まって来て、「可愛い~、可愛い~~」
といつものように触りまくる始末だった。
メロンも迷惑そうなので、ボール遊びを見せてあげることにした。
テニスボールを広い芝生広場に投げると、追っかけて取りに行く
いつもの大好きなボール拾いだ。
それと、メロンにはもうひとつ特技がある。
テニスボールを地面にワンバウンドさせると、口でキャッチする技だ。
五回のうち3~4回は成功する、いわばメロンの十八番(おはこ)だ。
児童たちも大勢集まってきて、拍手喝采を浴びた。

メロンも子供たちもひとしきり遊んで愉しんだ。

暫くして園内を散策していると、背広を着た中年の職員らしい人に
声をかけられた。
「あのう、園内はペットをご遠慮願いたいのですが・・・」
と、申し訳なさそうに言うのである。
この公園は「ペット持込禁止」の表示はなかったので、
そのことを問い質すと、職員は「案内板が間に合わないので」
と奇妙な応答であった。

職員の言い方や印象が悪くなかったので、ことを荒げるつもりは
なかったが、ちゃんとした理由が聞きたかった。

「どうしてペット禁止になさるのですか?」と私。

「この自然園には小動物がたくさんいますので、犬は・・・」
と歯切れが悪い。

「うちの子は鑑札も付けてるし、予防注射もしてます」
「それに住民登録だって・・・」

「病気がうつるといけませんので」職員は困ったように言う。

「各種の予防注射をしてますから、その心配はありませんが」と私。

「いえ、キツネの病気がうつるといけませんから」

「はあ!?」

私たちは返答に困ってしまった。そして妻と顔を見合わせた。

「キツネやたぬきに予防注射が必要ですのね」

妻がやんわりと皮肉を言うと、
職員は「すみませんが、お願いします」と頭を下げた。

家族同然のペットを連れて入れる場所や施設が日本は少ない。
飼主のマナーに原因があるのだろうが、ペットは全て駄目!
というくくり方に納得がいかない。

鑑札や注射済みの証書、糞を始末する袋などを所持している者は
立入を許可するなど条件付きで認めるべきだと思う。

メロンが観るテレビ

2006-03-16 | ペット・犬


NHK・月曜夜8時からの「地球!ふしぎ大自然」が終わってしまった。

我が家の愛娘かつアイドルの走れメロンが、唯一ソファーに陣取って観る
テレビ番組である。
特に哺乳類のライオン・ヒョウ・トラ・ジャガーなどの猫に似た動物や、
この森の中で遭遇したことのある鹿やたぬき・キツネの類いがお気に入りで
時々ウ~~と、うめき声をあげたりして見つめている。

私たちがソファーにもたれながらテレビを観ているときは、二人の間で
所在なげに寝転んでいるか、わざわざTVの下に移動して、こちらを
じっと見つめるのである。
とにかく、無視されるのが我慢できないらしい。
それでCMタイムになると、「メロンちゃん、メロンちゃ~ん」と
上ずった声で名前を呼んであげる。
尻尾振り振り、「何よ、なに、なに」とにじり寄ってくるのだ。
ひとしきり遊んであげて、「おしまい!」とTVに戻る。
そんなことを何度か繰り返すうち、メロンはふてくされて、私の膝に。

テレビを仇のように思っている筈のそんなメロンが、「ふしぎ大自然」
だけは必死で観ている。

生き物たちの知られざる姿や生態を映し出し、ふしぎを紐解いていく
この番組は、「生きもの地球紀行」とともに大自然の情景の美しさや、
動物のふしぎを堪能でき、私も好きな番組だった。

先週放映されたライオン篇は、近頃本能を忘れたのではないかと心配に
なるメロンが、テレビのライオンに向かって跳びつくシーンが何度も
繰り返された。



ライオンが獲物の鹿を襲って、生肉を喰いちぎる残酷なシーンもあるが、
これも食物連鎖、自然の摂理でいたしかたない。
メロンが真似をして、森の小動物を追いかけたりしないことを願うばかりだ。

本能に目覚めたかのように見えたメロンは、その後もいつものように
無防備な、安心しきった様子で、ソファーに仰向けに寝そべって、
万歳をしながら眠っている。

あどけないそんなメロンの姿にまた心が癒される。

春の真冬日

2006-03-13 | ペット・犬


日曜日未明からの雨はお昼前には雪に変わった。
鹿児島でも雪が降ったらしい。
強い寒気の南下でまた冬に逆もどりだ。

今日13日は、この森は真冬日を記録。
折角花芽を膨らませた檀香梅も無常な氷に覆われた。

夕方帰宅すると、メロンが玄関で待ち焦がれていたように
跳び付いてきた。
そのまま表に出る。
ひとしきり庭を駆け回る。
メロンは今朝新雪が積っていることを知っている。
慌しい朝は散歩もそこそこだから、私の帰りをひたすら
待っていたのだ。

メロンは雪が大好きだ。
身体が隠れてしまいそうな雪原の中を、ウサギのように、
全身をばねにして走り回るのが特に好きだ。
身体のあちこちに雪玉をくっつけて、時々ブルブルをする。

今日の雪は4cm ほどでたいしたことはないが、森の中に
入れば、まとまった雪が残っているだろうと思い、行ってみた。

自転車も入れないような登山道やけものみちに入ると、
案の定走れメロンの本領発揮だ。
木々の間を嬉しそうに駆け抜ける。
小枝が目に刺さらないか、きがきではないが、動物の本能を
信じることにしている。
幸い足下は雪で覆われているので安心だ。
毎年冬にはこんな運動をしているので、敏捷性も鈍ってはいない。
元気そのもので見ていて楽しくなる。

小川のせせらぎが凍りついてチョロチョロと音がする池のような
処がある。勝手に「氷川ヶ池」と名づけたのだが、そこまで行って
引き返すと、夕陽が森の木立の中に沈むところだった。
随分と日が長くなったものだ。
来週の「春分の日」には、昼と夜の時間が同じになる。

天気予報では明日も雪が降る確率は50%だそうだ。
また走れメロンが悦ぶ新雪が、あたり一面を覆い隠すだろう。

天国のビッキーへ 1

2006-03-10 | ペット・犬
ビッキーちゃん、おかあちゃんですよ。



こんなふうに呼びかけなくても、あなたはちゃんと
分かってくれてるわよね。

天国って言ってるけれど、本当はね、おかあちゃんは
あなたが“無”になってしまったなんて、
ただの一度も想ったことないのよ。

いつも、あなたのことを思っているし、
そこかしこにあなたがいてくれてると、信じているの。

いつもいつも、あなたの気配を感じたり、あなたの匂いを
この身体が、こころが、求めているの。

その思いに呼応するかのように、あなたは、現実には
あの美しい姿を見せてはくれないけれど、
おかあちゃんには、あなたの姿見えるのよ。
きっと、こころの瞳がみてるのね。

賢くて、可愛くて、綺麗だったあなた。
そして、気高く、いつも泰然自若としていたわね。

お花が好きで、いい香りがすると、ぶどうの巨峰みたいな
真っ黒のみずみずしいお鼻で、クンクンしてたわ。

夜は、いつもおとうちゃんと3人でお月さま、お星さまを
見ましたね。

あなたが、めぐり逢わせてくれたメロンちゃんも、
同じことをしているのよ。

家族は4人。
あなたと、メロンちゃんとおとうちゃんと
おかあちゃんの4人家族よね。

おかあちゃんは、いつもそう思って、生きています。

これからも、ずっとずっといっしょよね。




メロンちゃんへ(妻からの手紙)

2006-03-04 | ペット・犬
 

『ビッキー』の想い出は、歳月をかけて折りに触れ
夫婦で綴っていきたいと思っています。

 今夜は走れメロンに妻が初めて寄せた手紙を公開します。
どうぞよろしくお願いします。

 メロンちゃんへ

 あなたが、おかあちゃんの子供になってくれてから、
三年と五ヶ月になります。
 あなたに初めてのお手紙です。

 いままでは、旅立ったおねえちゃんビッキーによくお手紙を
書いたけれど、今、一緒にいてくれてるあなたにお手紙
書きたくなったの。

 おかあちゃんは、今日も気分が良くなくってベッドの中。

 でもね、さっき急にあなたを抱きしめたいと思ってベッドを
離れて、あなたの傍らに。

 あなたを思い切り抱きしめて、ハッとしたの。
匂いが、おねえちゃんビッキーと同じだったの。

 三年五ヶ月、毎日、毎日あなたのことを抱きしめているのに、
初めてのことだったの。

 そのあと、何時ものように、おとうちゃんに抱っこされて
アクロバットキスを、おねだりするあなた。

 この幸せの構図を、一枚の写真に収めたいと思いました。

 でも家族は3人。シャッターを押してくれる人はいません。
とても残念に思いました。

 何時も、愛しい、愛しいと想っていますが、
こんな感情に触れたのは、初めてです。

 こうして、一日、一日と愛を育んでいたんだわ・・・・・と。
今、おかあちゃんの心の中には、とても、温かな気持が満ち溢れています。

 こうして、一日、一日とおかあちゃんの心の中には、
あなたとおとうちゃんとの三人の愛の暮らしが積み重なって、
それが「生きるよろこび」へと繋がるのね。

 メロンちゃん
『ありがとう』 素敵な、素敵なプレゼントでした。

 この思いをあなたに伝えたくて、あなたに初めてのお手紙を・・・・・。

 これからは、おねえちゃんビッキーと同じように
あなたにもお手紙書くわね。

 2006年3月4日の、このよろこびを、永遠に。
 

ビッキー 第3話 「命のリレー」

2006-02-28 | ペット・犬


ビッキーが逝ってしまった後、実はその時はまだ二人とも
気付いていなっかたが、妻の身体に「ある異変」が生じていた。
それは奇跡としか言いようのない異変だった。
ここ数年できなかったことが、ごく当たり前に、自然と
できるようになったからだ。

「魔法が解けてしまうといけないから、そのことはまだ書かないで」

と、懇願されているので、物語の結末まで先延ばししようと思う。

心因性ストレスによる失声症で会話も億劫になり、ノートに書き込む
筆談も少なくなっていた妻は、ペットロス症候群の様相を増していた。

愛犬病院のT先生や肉親や友人に相談するが、特効薬は無かった。
この地でかかっている病院の先生も「時間が必要だ」と、言っていた。
二週間ほど経って、言葉は自然に戻った。
電話に出て、話ができるようになったのが嬉しかった。

ある日私は誰もが言っていたことを代弁するように妻に言った。

「代わりの仔探そうよ」と。

「イヤ!絶対にイヤ!」と、妻はにべも無かった。

「君がそんなんじゃビッキー成仏できないよ」

「あなたは他の仔愛せるの?」と妻は容赦が無い。


九月も中ばを過ぎた頃、妻は仏壇のビッキーに何やら話しかけていた。

「お母さんはどうしたらいいの?」
「このままだと生きていけないかも知れないの」
「ビッキーは、自分以外の仔を可愛がられたら嫌よね」
「みんな新しい仔を迎えなっていうのよ」

結婚以来、妻がよく予知夢を見ることを私は知っていた。
妻が尊敬していた私の伯父は、亡くなる前夜夢枕に立った
ことがある。霊感とかインスピレーションに長けていた。

九月二十一日(土)の未明、妻は夢を見たらしい。
朝起きるとすぐ私に知らせた。

「ビッキーがね、真っ白い仔を連れて、夢に出てきたの」
「小さい仔で、両方の耳としっぽがピンと立ってたわ」
「お友だち連れて来たのかなあ」

それからも時々夢を見ては、仏壇の遺影に話しかけていた。
お母さんのことを心配したビッキーが、代わりの仔を連れて来た
としか思えなかった。
耳と尻尾が立っている白い犬は「ウェスティ」だと分かった。

お彼岸の頃から私たちは「ウェスティ」を捜し始めた。
甲府・松本・諏訪・八王子と休みの日は大きなペットショップ
巡りをした。ネットで検索し、電話をし、あちこち探しあぐねた。

野辺山に犬の牧場が有り、たくさんの犬がいるという情報を得て、
十月六日・日曜日の昼過ぎ出かけてみた。
実は未明にまた妻が夢を見たからだ。

ビッキーはこの森に来てから、独りぼっちのお留守番が無くなった。
いつも妻と一緒にいられたからだ。
私が居ない間、よく妻の膝の間に顔をうずめて甘えたらしい。

その日の夢は、そんないつもと同じ甘え方だったと言う。

「ビッキーが生まれ変わって、いま何処かにいる」
私たちはそう思った。

しかし、野辺山で見たのは大型犬ばかりだった。
徒労に終わって18時頃家に帰った。
夕飯を食べていなかったが、空腹感はなかった。
そんな時電話の呼び出し音が鳴った。

ジャパン・ケネル・クラブからだった。

「ウェスティが入りました」というこの上ない知らせだった。

毛布と籐の籠を持ってすっ飛んでいった。

真っ白くてちいちゃなウェスティに間違いなかった。
10月6日 とうとう生まれ変わりのビッキーに回り逢えたと思った。

家に連れて帰り、その日からビッキー(走れメロン)はうちの仔になった。

一ヵ月半後“国際公認血統証明書”が届いた。
ウェスト・ハイランド・ホワイト・テリア
生年月日 2002年6月11日とある。

7月22日より前に生まれた仔だ。
そして更に信じられない偶然に驚いた。
6.11 は私たちの「結婚記念日」だ。

この仔は、ビッキーが見つけて、「代わりに可愛がって」と
差し出した申し子に違いないと、二人は確信した。

その後、妻はただの一度もビッキーの夢を見ていないという。

私はビッキーの魂がメロンの中に宿っていると
今でも信じている。
だからこよなく愛しいのだと・・・・・。





ビッキー 第2話 「突然の死」

2006-02-27 | ペット・犬


2002.7.21(日)NHKの大河『利家とまつ』が終わる頃、
突然ビッキーがキャンキャンキャンキャンと泣き出した。
前の週の16日(火)と同じ泣き方だった。
あの時は一時間あまり泣き続けたが、病院へ向かう途中で収まって、
夜のドライブが落ち着かせたのかなと軽く考えていた。

日曜日の夜半だったので、電話帳に載っている動物病院に
片っ端から電話した。やっとのことで繋がった病院へ
連れて行くことにした。
こんな時主治医の先生が傍に居てくれたら何の心配もないと
思ったが、どうしようもない。
愛犬病院のT先生には何度も命を救ってもらったものだ。

診てくれた初老の医師は「ボケの初期症状かなあ」と言った。
死ぬような病気でないことが嬉しかった。
「注射したから、落ち着くでしょう」
妻がそれを聞いて、「せんせ、何の注射ですの?」と尋ねた。
「ステロイドですよ」と医師は応えた。
二人は「えっ!」と絶句した。
T先生が、「ステロイドは心臓に負担がかかるから」と、
以前電話で言っていたことがあったからだ。

二人とも取り乱していて、T先生に電話することを忘れていた。
気にはなっていたが、その後のビッキーは元に戻っていた。


この頃のビッキーはドッグフードをあまり食べなかった。
ヨーグルトやパンプキンスープがお気に入りだった。
その日の夕食も私の膝の上で、レーズンとホワイトチョコ入りの
クッキーを美味しそうにムシャムシャ食べた。
パンプキンスープも飲んだ。
それがビッキーの最後の食事だった。

21時前から泣き出したビッキーは、抱っこしても、車でドライブ
しても、なかなか泣き止まなかった。
そのうち泣き疲れて眠り、また泣いて、眠り、
飲ませた薬も効かず、とうとう夜が明けた。
朝は眠りながら泣いていた。

私のベッドに連れて行って寝かせると、泣き止んだ。
三人で川の字になって暫く寝た。
二十年も一緒にいてビッキーの訴えていることが、
何も解らないもどかしさと無力さを思い知った。

会社に欠勤願いを伝えて、その日はビッキーの傍にいようと思った。
午前8時半頃から落ち着いて、泣かなくなった。
リビングの真ん中に敷いた布団の上で、ゆっくり呼吸しながら、
寝息を立てているようにも見えた。
顎の下の汚れた毛を刈り取ってあげた。
ふと眼を見ると、水気がなく、乾いていた。
目薬を浸しても、瞼が閉じない。
このとき初めて、異変を感じた。

「ビッキーが死ぬかもしれない」と思った。
でも、安らかに眠っている。
心臓もちゃんと動いている。
ビッキーを挟むようにふたりでじっと様子を診ていた。

数分後、呼吸が乱れて、二度しゃくりあげた。
そして呼吸が止まった。
心臓の鼓動も聞こえない。
ビッキーが私たちの前で息を引き取った瞬間だった。

2002年7月22日 午前9時35分

私たちはお互いのことを気遣うのも忘れ、声を出して泣いた。
生まれて初めてだと思う。
息ができないほどの悲しみを感じたのは・・・・・

慟哭の涙を流しながら、何度も何度もビッキーの名を呼んだ。


愛犬ビッキーを偲んで 第1話

2006-02-27 | ペット・犬


2002年7月22日、私たちはこの日を永遠に忘れない!
二人は一番大切にしていたものを失った。
掛け替えのないひとつの命を喪った。

ある日突然、何の前触れもなく、幸せの構図が
音を立てて壊れてしまった。
生きる悦び、楽しい日常、そうしたものが一瞬の内に
消えて無くなったのだ。

1982年(昭和57年)以来いつも一緒にいた愛犬(本当は
この呼び方好きではないが)ビッキーは、まさしく我が子であり
大切な愛娘だった。

借家から初めて買ったマンションへ、さらにもっと広いマンション
へ、そして森の別荘にと引越する度に片時もビッキーは私たちの
傍を離れることはなかった。
私たちの人生になくてはならない存在だった。

今、私の足許でスヤスヤ寝息を立てているメロンも、
ビッキーお姉ちゃんが夢に出て来て、引き合わせてくれた
因縁深い仔なのである。
(その話はいずれするとして)

リビングの壁には「ビッキー」の四つ切大の写真額が何枚も
飾ってある。
大きな写真立ての中には懐かしい写真が所狭しと何枚も
入れてある。
勿論アルバムもたくさんある。
残念なことにデジカメで撮った写真は一枚もない。
スキャナーで画像を取り込めることは知ってはいるが、
生憎まだ持ってない。

ブログを再開させて、いつかビッキーのことを、
奇跡を呼び起こした事実を、二十年分の想い出を、
二人が癒されたエピソードの数々を綴れる日が、
きっと来るだろうと想っていた。

時間と歳月を重ねながら、今は亡き愛しきビッキーの
遺して逝った真実を記していこうと思う。

それが二十年連れ添ったビッキーへの供養になればと
考えている。

明るい陽射しが差し込む南側の出窓に、亡き義父と
並んでビッキーの遺影が祭ってある。
その前に整理箪笥が置かれ、造花や線香、ロウソク、
そして小さな壺に納められた遺骨、遺髪などが
写真とともに置いてある。

神聖な、大事な場所である。
父とビッキーは、私たちの在り様を、日常を観ながら、
いつも私たちを守ってくれているのだ。

亡くなった翌日、火葬をしている最中に、妻は声を失った。
ペットロス症候群で「失声症」になってしまったのだ。
二週間ほど筆談を余儀なくされた。

火葬して出た白い煙が雲になったのか、帰る道すがら、
ビッキーの姿にそっくりな雲の形を二人ははっきりと見た。
思わず車を止めて見入ったものだ。
それが「奇跡の始まり」だったような気がする。

以来、ビッキーは私たちの守護神となったと確信している。

                     第一話  終り

妻の買い物と走れメロン

2006-02-25 | ペット・犬


今日は週に一度の買出しのために妻と山を下りた。
食料や日用品をまとめて買うのである。

妻が病院以外に人と交流するのはこの時くらいである。
週の大半を静かな山荘で、音楽を聴いたり、詞やエッセー
を綴ったり、辞書を読んだりして過ごしている。

私は月曜から木曜まで街に下りて仕事をしている。
早朝に出勤し、夕方5時半くらいには帰宅する。
この頃は日も長くなり、明るい内に帰ってこられる。

買い物は、私がしてくれば済むのだが、
妻は、「それは私の仕事!」と決して譲らない。

街には幾つもスーパーがあるが、一番大きくて、新しい
ショッピングモールが気に入っている。
顔馴染の店員も何人かいて親切にしてくれるようだ。

私が付いて行って買い物することは殆どない。
妻は自分のペースで商品を選び、ゆっくりカートを押しながら
広い店内を好き勝手に動いている。
急いだり、慌てたりすることのない人だから、
マイペースで何事もゆっくりする。
結局買出しは一時間半くらいはかかる。

妻が店内に入った後、私はメロンを連れて、
河川敷に散歩に行くか、大型電機店の中をウロウロして
最新式のパソコンを眺めたり、いろいろ物色する。
この店はメロンも公認で、女子店員はわざわざ頭を
撫でにレジ台から出てくる有り様だ。

通りすがる子供や女性はメロンを見ると、必ず「あっ!」と
驚きの表情を示し、そして「可愛い~~~!」と近寄って来る。

「犬種は何ですか?」と、よく聞かれる。

「ウェスト・ハイランド・ホワイト・テリアです」と応える。
通称「ウェスティ」と言います。

「ああっ、テレビのCMに出てる仔ですね」

どなたもあまり生で見たことはないらしくて、
膝まづいて触りまくる。

メロンが助け舟を要求する。
抱っこをせがむのだ。
抱っこしてあげると私の右腕に両手をのせてホッとする。

その人は「バイバ~イ」と言いながら、頭を撫でて去って行く。
難産系のウェスティは日本でも数が少ないらしい。
この地に来て、同じウェスティと遭遇したのは一度だけだった。
相手の方も初めて逢ったと言っていた。

そうこうしているうちに約束の時間が来た。

妻は一週間分の食料と日用品を大きな段ボール箱
二箱に詰めて待っていた。

「お夕食は何処かで頂いていきましょうね」

今日は外食だと既に決めていた。

狂犬病予防注射

2006-02-07 | ペット・犬
 

 昨日、狂犬病予防注射をしました。
写真は終えたばかりの走れメロンの表情です。
診察室に入ると、私が抱っこしている隙に、
お尻にチクリ、
「いま何があったの?」
「チクっとしたけど、なあに?」
健康だから、病院ずれしてなくて、きょとんとしてます。

「狂犬病予防法」によると、生後91日以上の犬には、
登録と狂犬病予防注射が義務付けられている。
 
 この病気は、狂犬病に罹患(りかん)した犬に噛まれた時に、
唾液中に含まれる狂犬病ウィルスにより感染する。

 初期症状は暗い所に隠れたり、挙動が異常をきたし、
その後、狂暴化して、最後には全身麻痺を起こし、死に至る。

 人や、主に哺乳類の動物に感染する。
発病すれば、必ず死亡する恐ろしい病気だ。
水を怖がる症状から「恐水病」とも呼ばれるらしい。

 日本では1957年(昭和32)以来、50年近く全く発生
していないということだ。

 欧米では、アライグマやキツネが感染源らしい。

 最近ペットとしてフェレットを飼う人が増えているけれど、
リスやねずみと一緒で人の指をよく噛むので注意が必要だ。


 走れメロンが生後四ヶ月でうちの子供になって、
もう三年四ヶ月になる。
首輪には、交通安全のお守りと共に、自治体の鑑札が付けてある。
そして迷子になった時の、特製迷子札には私の名前と電話番号が
はっきりと記してある。
 
 ウェスティは可愛いので、迷子になったり、誘拐されたら
二度と戻ってこないのではと心配だ。

 
 参考までに、平成16年度の都道府県別予防注射率を
厚生労働省の統計で調べてみた。

全国平均は 75.1% 飼育頭数が多い東京都は 75.9%
ベスト1位は 長野県の 95.3% これはすごいね!
ワースト1位は沖縄県の 52.5%

 「狂犬病予防法」には当然罰則が規定されている。
違反者には、「20万円以下の罰金または科料を課す」と。

 沖縄に行ったら犬には気をつけよう。

 これで、走れメロンも森の中で遊んでも、安心だ。
この森は他の動物たちも生息する、いわば共生の森だ。
自然の摂理が存在する。
多種多様な哺乳動物や鳥類がいるからこそ、
豊かな自然がそこにある。

 昨夜の雪は十数センチ積った。この冬最高だ。
新潟・津南町では積雪四メートルを超えたという。
閉塞感と極度の疲労による絶望感が伝わってくる。

 雪の降らない春が待ち遠しいだろう。

諏訪大社の狛犬(こまいぬ)みたいだね

2006-01-30 | ペット・犬
 

諏訪大社でお参りした後記念に撮った「走れメロン」です。
メロンも抱っこして、ちゃんとお参りを済ませました。
交通安全の鈴のお守りも買いました。
首輪に付けるつもりです。紐が長いので、そのまま付けると
ブルブルをした時に紐が切れて、無くしてしまう恐れがある。
紐を取り外して、直接首輪の金具に取り付けようと思う。

 階段の上に立つ「走れメロン」は、まるで狛犬のようだ。
参拝を終えた人たちに「可愛い、かわいい」とさんざん頭を
撫でられて、少し自信に満ちた顔つきをしている。
 お父さんとお母さんにいつも言われているのとは違って、
「わたしって、やっぱかわいいじゃん」とあらためて思ったようだ。

 明日からのお散歩は鈴付きだ。

ウェスティの『走れメロン』です

2006-01-23 | ペット・犬
 

 氷点下の寒さもなんのその、イギリスのウェストハイランド地方
(スコッチウィスキーで有名)が原産国のウェストハイランドホワイトテリア
(通称ウェスティ)が我が家のアイドル・走れメロンだ。
名前の由来はお気づきのように勿論『走れメロス』からだ。

 とにかくドッグランが大好きなのだ。嬉しかったり、楽しいと
庭やリビングを走り回る。高原の森の中で暮らしているので、
真冬のこの時期は訪れる人も少ない。
車も通らない山道を自由に遊ばせ、走らせる。
小動物の臭いがするらしく、時折耳を澄まして警戒する。

 ウェスティは妊娠しても難産らしく、日本では数が少ないと聞いた。
マルチーズや他のテリア系のように街で見かけることも少ない。
TVのCMで観るくらいでなかなかお目にかかれない。
それであちこち探してやっとの思いで家族の一員になった。

 この犬種は兎に角寒い所は滅法強いが、27~28℃を超す都会では暑さに弱く、
アレルギー皮膚炎などを発症し湿疹だらけになって大変らしい。

 もう3歳半になるメロンは言葉を理解し、体内時計も正常に稼動して、
散歩や食事の催促を私や妻に意思表示する。
散歩は私、食事は妻にと使い分ける。

 可愛くて、賢い自慢の娘だが、なかなか気が強く扱いにくい。
来訪者には噛み付くのではないかと心配になる。
可愛さとのギャップがなんとも言い難いウェスティなのだ。