

きのう降った雪で高原の森の景色は一変した。
サンデッキの積雪は10cmほどだった。新年が明けて初めての雪だ。
穏やかな晴天の日が続いていて、昨年26日の4cmの積雪も大方融けて
わずかばかりが残っていた。(左の画像)
「今年は雪が少ないのかな?」と、淡い期待が脳裏をかすめたが、
どっこいそうは問屋が卸さない。きのうは小雪だったがほぼ一日降った。
東京は初雪だそうだ。とうとう本格的な雪のシーズン到来だ。
八ヶ岳南麓のここ蓼科高原の森は標高が1200m以上で、住宅は深い森の
針葉樹に覆われていて、冬の北風をものともしない。
だから冷たい風が吹き荒れることなど滅多にないのだ。
しかし標高800mの街に下りると、気温は4~5℃高いのだが、風が強くて
寒さを余計に感じる。木枯らしが吹きすさぶ街を散歩するなどゾッとするが、
その点森の中は静寂に包まれ、風もなく、空気が張り詰めているので、歩く
姿勢も背筋が伸びる。
長野県は南北に長く面積も広い。
同じ内陸性気候でも北と南では気象条件がかなり違う。
北信の長野市は日本海に近く、北陸と気候が似ている。
中信の松本市や諏訪市は山梨県の天気と類似点が多く、
南信の飯田市は愛知県や岐阜県と似ている。
今日の天気は、長野では引き続き雪で、松本、諏訪、飯田では晴れか曇りだろう。
いずれの地方も標高差で気温に大きな違いがある。
いま午後3時を過ぎたところだがサンデッキの気温は氷点下4℃を示している。
これからは真冬日が続き、きのうの雪は根雪になるだろう。
雪で一変した風景はモノクロの世界になった。
モスグリーンの屋根も白に変わった。保養所の茶色い屋根も真っ白だ。
この森には派手な真っ赤なスポーツカーが雪で覆われて、赤を消した。
すべての色が隠されて、白と黒のモノクロだけになる。
夜は星の煌めきと雪明りが辺りを照らす。
日中はまばゆい空の青さと暮れなずむ夕焼けが天然色の世界を復元させる。
雪国の風景は何処も同じに見える。
それは色がないから・・・・・
雪国の冬は長いという。
それはモノクロの世界だから・・・・・
モノクロの世界は時のたつのがゆっくりだから・・・・・